山岳救助犬ってどんな仕事?雪山で遭難した人たちを救う犬をご紹介
災害救助犬とは、災害のときに活躍する犬たちのことで、山岳救助や水難救助など様々な場所で活躍しています。その中でも山岳救助犬は山岳地帯で遭難した人を救助する犬たちのことです。今回は「山岳救助犬」になるための訓練方法や向いている犬種・性格についてご紹介します。
山岳救助犬になるためには?
山岳救助犬は訓練を行い試験をうけることで救助犬の仲間入りを果たしますが、試験を受けるまでに様々な訓練が必要です。ここでは山岳救助犬になるまでの訓練方法についてご紹介します。
訓練方法は?
救助犬になるためには、脚側行進、座れ・伏せ・待てなどの基本的な訓練と「要救助者を見つけること」、「見つけたあとに吠える」という捜索訓練を行います。
まずは基本的な訓練を行い、飼い主の指示を聞きすぐに行動できるようにします。
その後、捜索訓練を行い教え込みます。これらの訓練ができるようにならなければ救助犬として活躍することができませんので、しっかり行う必要があります。
訓練は独学で行う方法と、訓練所などに通う方法があります。自分に合う方法を選びましょう。
山岳救助犬には資格が必要!
山岳救助犬になるためは訓練を行うだけではなれません。災害救助犬の認定試験を受け合格する必要があります。ここでは災害救助犬の試験についてご紹介します。
救助犬認定試験について
山岳救助犬になるためには「災害救助犬」の認定試験を受ける必要があります。災害救助犬の認定試験はNPO法人日本救助犬協会が主催する試験で年1回行われます。
救助犬として救助犬ハンドラーとして訓練が身についているか審査します。試験科目は服従科目と捜索科目を行い、これらを定められた得点を得ることで合格することができます。受験資格は生後12ヶ月以上の犬で犬種や性別は問いません。
審査内容は紐無し脚側行進、常歩行進中の停座及び遠隔による伏臥(ふくが:伏せること)、招呼(しょうこ)、常歩行進中の立止、シーソー、トンネルなど様々な服従訓練を行います。
捜索試験は捜索エリアで救助者を探します。これらの試験で合格点を得ることで認定救助犬となります。
しかし、これで現場に出動できるわけではなく、合格後も実践的な訓練を重ね、実際の災害現場に近い場所で「実働認定審査会」を行います。
「実働認定犬」の資格を得ることでやっと出動することができるようになります。
山岳救助犬に向いている犬種について
山岳救助犬は雪山の遭難者の捜索や山林での捜索など人を救う犬です。それだけ危険な場所に赴く必要があるため、過酷な仕事です。ここでは向いている犬種・性格についてご紹介します。
活躍できる犬種は?
山岳救助犬に向いている犬種は、ジャーマン・シェパード・ドッグ、ラブラドール・レトリバー、ボーダー・コリー、ゴールデン・レトリバーなどの大型犬だけでなく、ウェルシュ・コーギー、ミニチュア・シュナウザーなどの小型犬までどんな犬でも活躍することができます。しかし、山岳地帯は季節によりとても寒くなりますので、寒さに弱い犬は不向きです。
向いている性格は?
山岳救助犬に向いている性格は人懐こく、遊ぶのが好きで好奇心旺盛な性格が向いています。山岳救助犬は状況に応じて行動しなければいけないため臨機応変に行動できる賢い犬が望ましいです。物音に怯えるような臆病な犬は逆に遭難してしまう可能性があるため不向きです。
山岳救助犬になるには徹底した訓練が必要
ここでは災害救助犬の中から、「山岳救助犬」になるための訓練方法や向いている犬種・性格についてご紹介しました。山岳は平地に比べて気温も低く、雪山では吹雪など過酷な気象の中活動しなければいけません。ときには救助犬の命にかかわることがあります。
過酷な仕事ですが、その仕事を楽しんで行うことができる性格の犬が向いています。山岳救助犬に興味があるけれど、まだまだ訓練中という方は日本救助犬協会の服従捜索試験に参加してみてはいかがでしょう。服従捜索試験は箱に隠れている人を探すことや人を見つけたら知らせる試験で訓練災害救助犬の仕事を体感することができますよ。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!