ミニチュアダックスフンドはヘルニアになりやすい犬種?初期症状と予防するためにできること
ミニチュアダックスフンドは胴が長く短めの足というキュートな体型が魅力的な犬種ですよね。一生懸命歩く姿はとても可愛く、日本でもたくさんの人が飼っているミニチュアダックスフンドですが、なりやすい病気のひとつに「ヘルニア」があります。階段などの上り下りや、高い所からのジャンプなど、腰への負担がヘルニアの原因となります。今回は、ミニチュアダックスフンドのヘルニアの初期症状と予防法をご紹介していきます。
ヘルニアはミニチュアダックスフンドがなりやすい病気
ミニチュアダックスフンドがなりやすい病気:ヘルニアは、正式には「椎間板ヘルニア」と言います。背骨の骨と骨の間に、衝撃を緩和するクッションのような役割をしている椎間板があります。この椎間板が何らかの原因により飛び出してしまい、神経の脊椎を圧迫し、強い痛みや麻痺をおこしてしまう病気です。
ヘルニアになりやすいのは何故?
ミニチュアダックスフンドがヘルニアになりやすい原因の1つに、遺伝的なものがあります。ダックスは軟骨異栄養症というヘルニアになりやすい遺伝子を持っており、ミニチュアダックスフンドの特徴ともいえる胴長短足の体型は、この遺伝子によって作り出されました。
ミニチュアダックスフンドのほか、コーギーやシーズー・ビーグルなども同じ遺伝子を持っており、軟骨異栄養性犬種は、若い年齢でヘルニアになりやすいと言われています。この他の原因としては、線維輪が変質し脊椎を圧迫してしまう加齢によるものや、階段の上り下りやジャンプ、肥満など背骨に負担かかることによりヘルニアになってしまうことがあります。
椎間板ヘルニアの初期症状
椎間板ヘルニアの初期症状としては、下記のようなものが挙げられます。
- 背中を触るとキャンと悲鳴をあげる、嫌がる
- 震える
- 歩き方がおかしい
- 立つことができない
- 足に力が入らない
- 食欲、元気がない
少しでも気になる症状が見られたら、出来るだけ早めに動物病院で診察してもらうことをおすすめします。
ヘルニアは早期発見が肝!
ヘルニアの症状は時間が経つほど進行してしまうため早期発見が大切です。状態により、手術が必要となる場合もあります。症状が軽度なうちに治療してあげることで、後ろ足の麻痺や自力で排泄、排尿ができないなどの後遺症なく、いつもの生活を取り戻すことができます。
また、ヘルニアにより脊椎が圧迫され、脊髄が壊死していく進行性脊髄軟化症を発症してしまう場合があります。進行性脊髄軟化症は脊髄だけではなく、全身に壊死が広がり、四肢麻痺や呼吸困難などの症状がみられ、数日から1週間ほどで亡くなってしまうこともある恐ろしい病気です。
ヘルニアは命にかかわる病気の1つです。普段から愛犬の体調の変化を気にかけてあげましょう。
ミニチュアダックスフンドのヘルニアを予防する方法
ミニチュアダックスフンドのヘルニアを予防するために食事・運動・生活環境の3つに分けて予防法をご紹介します。
食事
ヘルニアの大敵の肥満は、普段食べているフードを見直すことで予防することができます。ぽっちゃり体型のミニチュアダックスフンドも見た目には可愛いですが、病気にさせてしまっては、かわいそうな思いをさせてしまいます。適正体重をオーバーしている場合、体重管理用のフードに切り替え、ダイエットを心掛けましょう。
運動
太っていないミニチュアダックスフンドでも運動は必要です。毎日のお散歩やおもちゃで遊んであげることで筋力がアップし、背骨にかかる負担を軽減してくれます。ただ、激しい運動は逆効果となりますので、注意してくださいね。
生活環境
ヘルニアにさせないためには、できるだけ段差の少ない環境を作ってあげることが大切です。ソファの上り下りや滑りやすいフローリングは関節や腰に負担がかかります。ソファにジャンプさせないようスロープつけてあげたり、滑りにくいようマットを敷いてあげ、足裏の毛も伸びすぎないよう小まめにカットしてあげてください。 また、抱っこをするときも無理な体勢を取らせないよう気をつけてあげましょう。
生活環境に気を配って愛犬がヘルニアにならないようにしましょう
ミニチュアダックスフンドはヘルニアになりやすい犬種ではありますが、日頃の生活を見直してあげることで予防することができます。痛い思いや辛い思いをさせないためにも、ヘルニアの早期発見できるよう普段の様子を気にかけてあげましょう。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!