オーストラリアは大型犬の楽園?オーストラリアの犬事情と原産の犬たちをご紹介
オーストラリアといえば、広い陸地と青空、美しい海と雄大な自然というイメージがありますよね。オーストラリアの犬たちの生活を見ても、そのイメージ通りおおらかそのものだったりします。そこで今回は、オーストラリアの犬事情と、オーストラリア原産の犬種をご紹介していきます。
オーストラリアの犬事情について
オーストラリアは動物の固有種がたくさんいる国で、オオカミの仲間で見た目が柴犬そっくりなディンゴなどもオーストラリア固有種です。
ところでオーストラリアでのペット事情。とりわけ犬に関してはどんな飼い方・育て方をしているのでしょうか?日本と比較しても面白いかも知れませんね。
オーストラリアで犬を飼いたい時はどうしたらいい?
オーストラリアでも日本と同様にペットショップで犬の生体販売が行われていますが、日本のように多品種をカバーしているわけではありません。販売自体を禁止にした州もあるほどで、動物愛護の観点から敬遠されつつあるのかも知れません。そのため、オーストラリアではブリーダーさんと直接やり取りする・保護施設から保護犬を引き取るという形で犬をお迎えすることも多いようです。
また、オーストラリアの人口は、日本のわずか1/6程度なのに、420万頭の犬たちがいます。計算してみると、まさに1家族につき1頭という計算になるくらいなので、本当に犬が大好きだと実感しますね。
犬に関する法律について
オーストラリアでは動物愛護や保護・動物虐待防止の観点から、法制度が整備されています。細かい分類は州ごとによって違いますが、飼い主の飼育責任という意味では、少々厳しい法律が施行されています。
ペット持ち込みに関しては世界一厳しい国オーストラリア
先ほども述べましたが、オーストラリアには多様な固有種が存在していて、それらの保護のために厳格な法律が施行されています。
もし海外から犬を持ち込んで疫病が発生したら?免疫を持たない固有種たちは、たちどころに絶滅の危機に瀕するかもしれません。そこでオーストラリアでは「バイオセキュリティ法」が制定されています。
犬を持ち込むのは可能ですが、輸入許可取得や狂犬病、寄生虫などの病気検査を含む20もの手続きを踏まねば入国できないのです。それぐらいセキュリティをしっかりしていないと、固有種の安全が保たれないということなのですね。
飼い主に責任を求める法律の整備が加速化
動物愛護の意味合いと同じように、野生動物の保護を目指しているのもオーストラリアの特徴と言えます。 ちなみに猫は、野生動物への脅威をなくすために室内飼いが義務付けられていますし、捨て犬対策のために犬の住所登録を1〜3年の短期にするよう促進しています。
飼い主の責任を問う罰則も日本で決められたルールはありませんが、オーストラリアでは例えば人を噛んでしまった場合は、飼い主に最大で1万ドル(約76万円)の罰金が科せられますし、今後さらに法律の見直しによって厳格となる可能性も高いようです。
とにかく大型犬が多いオーストラリアのお国柄
オーストラリアは国土も広く、人口もさほど多くないため、世帯当たりの家屋の敷地面積が非常に広いのが特徴です。広い庭で大型犬を遊ばせるというのも全く普通のことですし、大型犬を数頭引き連れてのお散歩も珍しくありません。
やはり人気の犬種と言えばゴールデンレトリーバーやラブラドールレトリーバー、ドーベルマンなどが挙げられます。まさに大型犬の楽園と呼んでもいいのではないでしょうか。
オーストラリア原産の犬たちをご紹介
オーストラリア原産といえる犬種の中で、固有種というものは存在しません。いずれも植民地時代以降に海外から渡ってきて、オーストラリアで独自に交配された犬種ばかりです。それでは、いくつかご紹介していきます。
ディンゴの血統が混じった牧羊犬【オーストラリアン・ケルピー】
ボーダーコリーに、オーストラリアの固有種ディンゴの血統が混じった珍しい犬種です。 羊たちの周りを走り回れる体力とスタミナが豊富で、時には羊の背中に乗って走ることもあるそう。 家庭犬としても素晴らしい特性を持っていて、運動量は必要とするものの、人間に対して従順で優しい性格で知られていますね。
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見た目は愛玩犬。独立心も旺盛【オーストラリアン・シルキーテリア】
オーストラリアン・テリアとヨークシャーテリアを交配させて生まれた犬種で、小型犬であるにも関わらず、勇気と独立心に富み、我慢強い性格です。 元来は小動物の狩猟犬だったため、他の犬に対しては攻撃的になりがちですが、きちんとしたしつけさえ出来れば、人間の良きパートナーとなります。
オーストラリアで進化した牧羊犬【オーストラリアンキャトルドッグ】
牧羊の中心地が、イギリスからオーストラリアへ移り変わる頃に生まれた犬種です。 ハイランドコリーにダルメシアンなどの血統が混ざり、非常に敏捷で賢く、注意深い性格をしています。 現在ではオーストラリアだけでなく、アメリカやヨーロッパなどでも人気の犬種となっているのです。
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ワーキングドッグとしても素晴らしい能力を発揮!
オーストラリアの犬たちは、元来は人間の暮らしに貢献する役目を負っていました。時代と共にその役目は薄れていきましたが、その性格や能力は、今に生きる犬たちにも継承されているのです。その俊敏さや従順さは、ドッグショーなどで垣間見れますので、一度覗いてみてはいかがでしょうか?
この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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