イタリアングレーハウンドはどんな性格なの?しつけ方のコツと飼い方の注意点も
サイトハウンドの中で唯一の小型犬であるイタリアングレーハウンドは、上品でスタイリッシュな見た目で人気の犬種の1つです。筋肉質で引き締まった体型をしていることから、どこかクールな印象を受けますが、いったいどのような性格をしているのでしょうか?本記事ではイタリアングレーハウンドの性格と性格に合ったしつけ方のコツ、さらには飼い方の注意点についてご紹介します。
目次
イタリアングレーハウンドの性格傾向について
小柄ながらもサイトハウンドとして活躍していた歴史を持つイタリアングレーハウンドですが、どのような性格をしているのか気になりますよね。同じ犬種でも犬の性格には個体差があり、必ずしもご紹介の通りの性格とはいきませんが、ここでは一般的なイタリアングレーハウンドの性格傾向をご紹介します。
穏やかで落ち着きがある
イタリアングレーハウンドは温厚で大人しい性格をしている子が多いようです。
優れた嗅覚で獲物を追跡し、吠えて飼い主に居場所を伝えていたセントハウンドとは異なり、サイトハウンドは持ち前の足の速さを活かして獲物を追い詰めていたため、狩りの最中に吠えると獲物が逃げてしまうことから、比較的無駄吠えが少ないと言われています。
また、落ち着きがある一方で、活発で遊ぶことが大好きな面もあります。普段はゆったりと過ごしていても、狩猟犬としてのルーツからボールを追いかけたり取ってこいなどの遊びを好むので、一緒に遊んであげると喜ぶでしょう。
愛情深い
サイトハウンドは狩猟犬としての本能を持ちつつも、家族思いの子が多いと言われています。また、甘えん坊で従順なので、よき家庭犬としての素質を兼ね備えていると言えるでしょう。
ただし、構いすぎたり、四六時中そばにいるような過ごし方をしてしまうと分離不安を引き起こす可能性もあるので、注意が必要です。
繊細な一面も
穏やかで愛情深いイタリアングレーハウンドですが、内気で人見知りな一面も持ち合わせています。そのため、知らない犬や人に対しては攻撃的ではありませんが、少し距離を取るような行動をとることもあるようです。
また、繊細なのでストレスを溜めやすい傾向もあります。
オスとメスで性格に違いはあるの?
オスは縄張り意識が強い傾向にあるので、イタリアングレーハウンドの場合は人見知りな性格も相まって警戒心が強くなる可能性があります。
一方でメスは一般的にオスよりも穏やかで冷静だと言われますが、マイペースでわがままだと言われることもあります。
性格は性別による差も多少は見られますが、遺伝や飼育環境も関わってくることや、個体差も大きいので、あくまでも傾向として留めてくださいね。
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イタリアングレーハウンドの性格に合ったしつけのコツは
小型犬であることに加え、穏やかで無駄吠えが少なく愛情深い性格をしていることから、初心者でも飼いやすいと言われることが多いイタリアングレーハウンドですが、それはきちんとしつけをしてこそです。イタリアングレーハウンドのしつけのコツについてご紹介します。
社会化を行おう
先述した通り、イタリアングレーハウンドは内気な一面があります。基本的に攻撃性は高くありませんが、社会化期の経験が不足すると、恐怖心からすぐに吠えたり威嚇するなどの行動をとる子に育ってしまうことも珍しくありません。吠え癖や噛み癖は1度ついてしまうと直すのに根気が要るため、生後3~12週齢の社会化期には、見知らぬ人や犬と触れ合ったり、ドライヤーや車、電車といった犬が苦手に感じやすい音を聞かせるなどさまざまな経験をさせてあげましょう。些細な事に不安を感じないよう身の回りの環境に慣れるトレーニングを積み重ねていくことが大切です。
将来落ち着いた性格に育つかどうかは好奇心が強く順応性の高い社会化期の経験がとても重要ですが、社会化期を過ぎた後でも周りの環境に慣れる練習はできるので、その場合は無理せずその子のペースに合わせて少しずつトレーニングしてあげてください。
厳しく叱らない
飼い主さんに対して従順で愛情深く、賢さも持ち合わせているので、「待て」や「お座り」などの基本的なコマンドは比較的すぐ覚えることができると言われています。しかし、すべての子がそうだとは限りません。繊細な一面もあるので、厳しく叱るとストレスを感じてしまうほか、信頼関係の構築にも支障をきたす恐れがあります。
もしもうまくできなくても叱ることはせず、できたら褒めることを意識してトレーニングを進めることが大切です。
イタリアングレーハウンドを飼うときの注意点
イタリアングレーハウンドは身体・被毛の特徴から注意しなければいけないことがいくつかあります。イタリアングレーハウンドを飼ううえで特に気を付けるべきポイントを3点ご紹介します。
寒さ対策はしっかり
イタリアングレーハウンドは短毛であることに加え皮膚が薄く、脂肪も少ないので、寒さが大の苦手です。冬場は暖房だけでなく、専用の毛布や防寒性のあるベッドを用意したり、場合によっては洋服を着せたりして、しっかり寒さ対策をしましょう。犬用のこたつやヒーターなどのほか、電気を使わない湯たんぽなどのアイテムもあるので、好みや状況に応じて使い分けるのもおすすめです。
また、暖房器具を使うと空気が乾燥しがちですが、イタリアングレーハウンドは皮膚トラブルが比較的多いといわれているので、乾燥にも注意してください。
ちなみに、夏場は熱中症対策も兼ねて24時間エアコンで温度管理するご家庭も多いと思いますが、イタリアングレーハウンドはエアコンの寒さによって体調を崩してしまうケースもあるので、寒さを感じたときに移動できる場所を確保したり、エアコンが直風にならないようにするなどの工夫も必要になります。
運動する機会を設けよう
イタリアングレーハウンドはゆったりと過ごすことを好む一方で、狩猟犬のルーツを持つ犬種らしく活発で遊び好きな一面もあります。身体は小さくても、小型犬の中では必要な運動量が多いほうなので、毎日運動する時間を設けるようにしてください。寒すぎる日や暑すぎる日には無理にお散歩はせず、その代わりに自宅で遊んであげられるといいですね。
運動不足はストレスを感じたり、吠える・噛むなどの問題行動に繋がることもあるため、日々のお散歩はもちろん、たまにはドッグランで思いっきり走らせてあげるといいでしょう。ただし、皮膚が薄いことから他の犬とぶつかったり、木の枝などに接触すると怪我をしてしまうこともあるので、周囲の環境には十分注意が必要です。
飼い主さんと一緒に遊ぶことも好きなので、お散歩の途中でボール遊びや取ってこい遊びを取り入れるのもよいかもしれません。
イタリアングレーハウンドは首が細いことから首輪が抜けてしまうトラブルも少なくないようです。きちんとその子に合ったサイズのものを使用するほか、首輪だけでなくハーネスもあわせて活用するといった対策が必要になる可能性があることも留意しておいてください。
飼育環境には気を配って
見た目の通りとても骨が細いです。そのため、ちょっとした段差からジャンプしただけで骨折してしまうリスクがあります。高さのある場所には登れないようにする、ソファには犬用のステップを設置するなどの工夫が必要です。フローリングは滑りやすく足腰に負担がかかるほか、転んでしまうと骨折や脱臼の恐れもあるので、滑り止めのカーペットを敷いたり、場合によってはフロアコーティングを検討するのもよいかもしれません。
また、ジャンプ力があるので、サークルではなく屋根がついているケージを用意するのが安心です。低めのペットゲートは飛び越えてしまうことも考えられるので、購入するときには高さのチェックも欠かさずに行いましょう。
イタリアングレーハウンドは初心者にもおすすめの犬種!
女性でも抱っこしやすい大きさであり、性格も温厚で従順、さらに無駄吠えも比較的少ないイタリアングレーハウンドは、はじめて犬を飼う人でも飼いやすいとおすすめされることが多い犬種です。
とはいえ、骨の細さや短毛で皮膚が薄いことなどから飼育する上ではいくつか注意点もあります。運動量は小型犬の中では多いほうなので、毎日のお散歩は欠かせません。
子犬のころの社会化やしつけも重要なので、飼いやすいと言われているからといって安易に考えるのではなく、犬種の特性を把握し、自分のライフスタイルとの兼ね合いも加味したうえでお迎えを検討してくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!