ご存じの方も多くいらっしゃるかと思いますが、フレンチブルドッグは毛が抜けやすいと言われています。フレンチブルドッグは毛が短く、ふさふさしているイメージがないので意外ですよね。毛が長いワンちゃんの方が抜け毛が多い印象を持つ方も多いかと思いますが、毛がよく抜けてしまう理由に、フレンチブルドッグが「短毛種」だからという理由があります。本項では、フレンチブルドッグの毛の生え方、特に短毛種について簡単に解説していきますので、愛犬の抜け毛に悩んでいる方は是非参考にしてみてください。

冒頭でも申し上げた通り、フレンチブルドッグは短毛種と呼ばれる、いわゆる毛が短い犬種に分類されます。「毛が短いのに抜けやすいの？」「フレンチブルドッグの毛が抜けているイメージはないけど？」そう疑問に思った方は少なくないはずですが、事実、フレンチブルドッグを含め、毛が短い短毛種と呼ばれる犬種は毛が抜けやすいのです。

短毛種のワンちゃんの抜け毛がひどい理由の一つに、毛周期が関係しています。長毛種のワンちゃんは、毛周期が長く、毛が伸びる成長期が長く続くため、抜け毛はそこまで多くないですが、一方短毛種のワンちゃんの場合だと、毛周期が短く短期間で毛が生え変わるため、毛がよく抜けてしまいます。そのため、毛が短いフレンチブルドッグは、抜け毛がひどいと言われているのです。

しかし、短毛種にもメリットはあります。短毛種はトリミングを頻繁に行う必要がなく、お手入れが楽と言われています。フレンチブルドッグに決めた理由の一つに、「定期的にサロンに連れて行く必要がないから」と答える人も多いのではないでしょうか。

フレンチブルドッグは定期的なトリミングが不要なのでワンちゃん自体のお手入れは楽ですが、毛が抜けやすいという点はかなりのデメリットですよね。毛の長さと抜け毛具合は必ずしも比例するとは限らないので不思議ですね。

フレンチブルドッグの毛が抜けやすい理由に、ダブルコート(二重毛)だからという理由があります。皆さんはダブルコート(二重毛)という言葉を聞いたことがありますでしょうか。ワンちゃんを飼っていてもなかなか耳にすることは少ないのではないでしょうか。

ダブルコート(二重毛)とは、太くて硬い毛と、柔らかくて細い毛が二重構造になってることを指します。太くて硬い毛を「オーバーコート」、柔らかくて細い毛を「アンダーコート」と呼びますが、ワンちゃんの換毛期にはこのアンダーコートと呼ばれる細くて柔らかい毛が抜け落ちるため、抜け毛がひどいと言われています。

確かに言われてみると、細く、短いワンちゃんの毛が衣類に付いていることがありますよね。ぱっと見ではダブルコートと分からないので、フレンチブルドッグを飼っている方や触れる機会がある方は是非触って確認してみてください。短毛種のワンちゃんはダブルコートであることが多く、フレンチブルドッグ以外にもパグや柴犬、ラブラドルレトリバーなどもダブルコートのワンちゃんの仲間です。

フレンチブルドッグの抜け毛の仕組みについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。短毛種やダブルコートなど、同じワンちゃんでもさまざまな特徴があって面白いですよね。

ここでは、そんなフレンチブルドッグの抜け毛の原因とその対策についてご紹介します。短毛種やダブルコートだからといった理由以外にも考えられる原因を4つご紹介するので、対策と併せて是非参考にしてみてください。

フレンチブルドッグを飼うにあたって、換毛期を無視することはできません。換毛期とは、春と秋にそれぞれ毛が生え変わる時期のことを呼びますが、この時期にワンちゃんの抜け毛が多くなります。

先程も解説した通り、フレンチブルドッグは短毛種なので、換毛期とそうでない時期の見た目にあまり差はないですが、春と秋のシーズンは確実に抜け毛が多くなります。

換毛期は、毛が抜けるためだけの時期だと思う人も多いと思いますが、換毛期がきちんとくることはワンちゃんが健康に過ごせている証拠でもあります。そのため、換毛期シーズンにきちんと愛犬の毛が抜けているか見てあげましょう。

また、フレンチブルドッグは短毛種のため、定期的なトリミングは基本的に不要と言われていますが、抜け毛がひどくなるこの換毛期に、トリミングに連れて行くことで、余分な抜け毛の処理を行ってくれるのでおすすめです。実際、普段定期的にトリミングに連れて行かない分、この換毛期のタイミングで連れて行く人は多いです。

フレンチブルドッグはアレルギーが原因で抜け毛がひどくなることがあります。アレルギーは、食べ物からくるものと皮膚からくるものがあり、実際アレルギーを持っているフレンチブルドッグも少なくはありません。

アレルギー反応の種類には、下痢や嘔吐などの体調不良、皮膚炎症などがありますが、抜け毛も一種のアレルギー反応です。

毛はどの犬種のワンちゃんも抜けるので、アレルギー反応と気付く方は正直多くはないですが、異常な量の毛が一時的に抜けたり、急に抜け毛の量が増えたりした場合は、何かしらのアレルギーが原因にある可能性が高いため、一度かかりつけの獣医さんに診てもらいましょう。

抜け毛がひどくなってしまった場合、毛が抜けてしまった皮膚から炎症を起こしてしまう可能性があるため、放置しないようにしましょう。

毛のケアがきちんとできていないと毛が抜けてしまうことがあります。先程フレンチブルドッグは定期的なトリミングが不要だとご説明しましたが、抜け毛が残った状態で過ごしていると、うまく毛の生え変わりができなくて抜け毛が増えてしまうことがあります。そのため、最低週に一度でも、愛犬の毛並みを整えてあげる必要があります。ワンちゃんにとってブラッシングがいかに重要かが分かりますよね。

フレンチブルドッグは、いくらトリミングがいらないと言っても、多少のケアは必要となってくるため、最近抜け毛が多いなと感じた時には、ブラッシングしてあげましょう。たった週一度のブラッシングでも、毛の抜け具合は大きく変わってくるので、愛犬の抜け毛がひどいなと感じた際は、ブラッシングで綺麗にしてあげましょう。

フレンチブルドッグの抜け毛がひどい場合、身体的・精神的に何かしらのストレスを抱えていることがあります。例えば、運動不足や睡眠不足、引越しやお世話する人が変わったなどの環境の変化などが挙げられます。

ワンちゃんがストレスを感じた場合、一人の時間を増やしてあげたり、散歩に連れて行ってリフレッシュさせてあげたりと、我々飼い主にできることはたくさんありますが、そもそもワンちゃんがストレスを抱えているかどうかを見分けるのは極めて難しいです。

また、ワンちゃんは些細なことでストレスを感じてしまうため、負担がかかりすぎてしまうと毛が抜けてしまいます。ストレスによって毛が抜けてしまうことは、ワンちゃんにとって更にストレスとなってしまい、悪循環になります。そのため、普段から愛犬がストレスを感じないように配慮しなければなりません。

いかがでしたでしょうか。愛犬のフレンチブルドッグの抜け毛に困っている方は多いのではないでしょうか。実際、フレンチブルドッグを飼っている方の中にも、「抜け毛がひどくて掃除が大変」「トリミングがないのはいいけれど、毛が抜けすぎて困っている」という声をよく耳にします。

ペットを飼っている以上、抜け毛を無視することはできないですが、フレンチブルドッグの場合であれば特に気を付けなければなりません。また、犬アレルギーを持っている方は、特にワンちゃんの抜け毛が原因でアレルギー反応が出てしまいますし、今は犬アレルギーが無くても愛犬の抜け毛が原因で後々発症する可能性もあります。更に、フレンチブルドッグのような抜け毛がひどいワンちゃんを飼うには、身の回りだけでなくワンちゃんも綺麗な状態にしてあげなければなりません。

今フレンチブルドッグを飼っている方も、これから迎える予定の方も、抜け毛には十分理解した上でワンちゃんを飼うのがおすすめです。

こちらの記事もチェック！