愛犬にさつまいものおやつを作ってあげよう!適量や手作りレシピを紹介
さつまいもは焼いたり蒸したりさまざまな食べ方があります。栄養も豊富で、犬に与えても問題のない食材です。自然な甘さのさつまいもを好んで食べる犬は多いですが、与え方には注意しておきたい点があります。
今回は、さつまいもの栄養素や与える際の目安量などの注意点、愛犬のために手軽に作れるさつまいもを使ったレシピをご紹介します。
さつまいもは犬のおやつに最適な食べ物
さつまいもは、犬が食べても大丈夫な食材です。炒めたり蒸したり茹でたりといろんな調理法があり、好んで食べる犬が多い傾向にあります。
おやつとしてはもちろん、愛犬の食欲が低下したときにフードにさつまいもをトッピングして与えるなどとしても活用できます。
さつまいもの栄養素・成分を紹介
さつまいもには、犬の健康をサポートしてくれる栄養素が豊富に含まれています。
食物繊維
さつまいもには、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維の両方が含まれています。腸内環境を整えて便通を促進する働きや、血糖値の急激な上昇を抑える役割をしてくれます。(※1)
ビタミン類
さつまいもは、ビタミンCやビタミンE、ベータカロテンなどのビタミン類も豊富です。さつまいもに含まれるビタミンCは、でんぷんの作用により壊れにくいのが特徴で、抗酸化作用が高いことで知られています。
ビタミンEは、血液の流れを促す働きがあるほか、生殖機能の健康維持にも関与しています。
ベータカロテンは、体内でビタミンAに変換される栄養素です。皮膚や粘膜の健康をサポートする役割をしています。(※2)
カリウム
さつまいもに含まれているミネラル類の中で、特に多いのがカリウムです。カリウムは、体内の余分な塩分を排出し塩分バランスを調節する働きがあります。また、利尿作用もあり、代謝がよくなることも期待できます。(※3)
犬にさつまいもを与える際に気をつけること
犬にさつまいもを食べさせる際の目安量や注意点についても、頭に入れておきましょう。
さつまいもを与える際の目安量
皮をむいて蒸した状態のさつまいもは100gあたり134kcalでややカロリーが高く、糖質も約29.7g含まれています。食べすぎると肥満を招いてしまうので、犬には適量を与えることが肝心です。犬にさつまいもを与える際の目安量は、以下とされています。
- 体重5kgの場合:約20g
- 体重10kgの場合:約45g
- 体重15kgの場合:約60g
- 体重20kgの場合:約75g
- 体重30kgの場合:約100g
カロリーオーバーにならないよう、与えたさつまいものカロリー分だけ愛犬のフードの量を減らすようにしましょう。
目安量を守り与えすぎないようにする
さつまいもには食物繊維が多く含まれていることから、食べすぎると下痢を起こす恐れがあります。
犬の舌には、味を感じ取るセンサーの味蕾(みらい)が約1,700個あり、甘味を感じ取ることが可能で甘いものも好みます。ホクホクとして甘くて美味しいさつまいもを欲しがっても、目安量を参考にして適量を与えるようにしましょう。
加熱してから与える
生のさつまいもは消化しづらいので、消化不良により下痢や嘔吐を起こす可能性があります。そのため、犬には加熱した状態のものを与えるようにしましょう。また、さつまいもの皮も消化しづらいので、皮をむいてから与えてください。
加熱後は人肌程度にまで冷まし、犬が喉に詰まらないように小さくカットしてから食べさせましょう。
特定の疾患を持つ犬には与えるのを控える
腎臓の機能が正常に働かない犬はカリウムが体に溜まりやすく、その影響で不整脈などの心臓疾患の兆候が出てしまうことがあります。そのため、腎臓や心臓の疾患がある犬の場合は、カリウムを多く含むさつまいもを与えるのは控えたほうがよいです。
また、さつまいもにはシュウ酸も含まれています。シュウ酸はカルシウムと結合することで、膀胱結石(ぼうこうけっせき)の一種であるシュウ酸カルシウム結石を形成するので、シュウ酸カルシウム結石ができやすい犬にはさつまいもを与えないほうが安心です。
カリウムについてはこちらの記事で解説しています
愛犬のためのさつまいもを使ったおやつレシピ
ここでは、さつまいもを使って作るおすすめの犬用おやつのレシピをご紹介します。
さつまいもとヨーグルトのケーキ
整腸作用のあるヨーグルトも犬にとってメリットとなる食材です。そんなヨーグルトとさつまいもだけで、クリーミーなケーキが作れます。ハートの型などに敷き詰めて、特別感のあるおやつに仕上げるのもおすすめです。
材料
- さつまいも(皮をむく):250g
- さつまいも(皮付き):50g
- 無糖ヨーグルト:100g
作り方
- さつまいもを小さく角切りにし、30分ほど水に浸けてアク抜きをする。
- 皮付き、皮なしそれぞれのさつまいもを別の耐熱容器に入れたのち、ひたひたの水を加え600wの電子レンジで皮なしは6〜8分、皮付きは3分ほど加熱する。
- 水を切って皮なしのさつまいもをマッシュし、ヨーグルトを加えてよく混ぜ合わせる。
- 3を容器や好みの型に入れて平らに整え、皮付きのさつまいもを散らす。
さつまいもボーロ
ボーロは1粒1粒が小さく、回数を分けて与えやすいおやつなので、愛犬のしつけのご褒美として与えるのにも向いています。材料も作り方もシンプルで、ささっと作れるのが嬉しいところです。
材料
- さつまいも:100~120g
- 片栗粉:大さじ2
- 水:大さじ1
作り方
- オーブンを170度に温めておく。
- さつまいもの皮をむき、柔らかくなるまで茹でてマッシュする。
- 2に片栗粉と水を入れてよく練り、小さいボール状に形成して、クッキングシートを敷いた天板に並べる。
- 170度のオーブンで10分、裏返してさらに10分焼けば完成。
さつまいもチップ
犬用のおやつを作るのが初めての人でも、とにかく簡単に作れるのがさつまいもチップです。
さつまいも1/2本を薄くスライスし、クッキングシートを敷いた天板に並べてパリッとなるまで焼けば完成です。さつまいもとオーブンさえあれば手軽に作れますよ。
栄養豊富なさつまいもを愛犬の食事に取り入れよう
優しい甘味のさつまいもは、犬が好んで食べる食材の1つです。栄養が豊富に含まれているので、適量であれば愛犬の健康維持にも役立ちます。
ただし、特定の疾患を持っている犬の場合は、健康を損ねるリスクがあるので与えるのは控えるようにしましょう。
参考文献
- (※1)厚生労働省 e-ヘルスネット
- (※2)からだがおいしい野菜の便利帳 板木利隆監修
- (※3)厚生労働省 e-ヘルスネット
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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