保護犬が心を閉ざしてしまう理由とは。心を開いてもらうために飼い主ができること
犬を飼いたいと考えている場合、動物愛護センターやボランティアの犬猫保護団体などから保護犬を迎えるというのも選択肢の1つです。ただし、保護犬の中には過去の経験などから心を閉ざしてしまい、人間に心を許すまでに時間がかかるコもいます。もし迎えた犬がそのような場合、愛犬の心を開くためにできることは何なのか頭に入れておきましょう。
保護犬が心を閉ざす原因として考えられること
動物愛護センターなどに保護されている犬の中には、心に傷を負い人間に対して心を閉ざしてしまっているコもいます。そのようになってしまう理由には、以下のことが考えられます。
飼い主に捨てられた経験がある
以前に、里親に家族として迎えてもらったにもかかわらず、また飼い主に捨てられてしまった犬などは、心を閉ざしてしまいがちです。近づくと威嚇をしたり、なんとか撫でることができたとしても、体を強張らせたままだったりということも少なくありません。
人間に暴力を振るわれた
過去に人間に叩かれたり蹴られたりしたことで、それがトラウマになり心を閉ざしていることが考えられます。人間をものすごく怖がっている犬は、ケージの隅にずっとうずくまり、顔をあげて飼い主さんを見ることさえできなかったりもします。
愛犬の心を開くためにできること
愛犬の心を開くために飼い主ができるのは、どんなことなのでしょうか。
愛情を持って接する
なかなか心を開いてくれなくても、「もう無理かも……」と諦めたりせず、当たり前のことですが、愛情を持って接し続けることが非常に重要です。実際のところ、犬を迎えてから心を開くようになるまでに、1年以上かかることも珍しくありません。
警戒してケージにうずくまってばかりでも、そんな愛犬を理解しようとし、「お利口だね」「かわいいね」と話しかけたりして愛情を注げば、いつか心を開いてくれるはずです。
犬のペースを尊重して慣れるまで待ってあげる
愛犬がずっと心を閉ざしたままだと心配になるかもしれませんが、犬のペースを尊重し、心を開くようになるまで焦らずに待ってあげましょう。
もしあなたが、誰なのか分からない人に知らない環境に連れて来られて、その人がズカズカと接してきたら、怖くて警戒してしまいますよね?犬もそれと同じです。
ケージにこもったままだったり、そばに来ようとしなかったりしても、犬は飼い主のことやどんな環境に自分がいるのかをよく観察しています。「飼い主は怖いことをしない人だ」「ここは安心できる場所だ」と犬自身が認識するようになるまで、気長に待ってあげましょう。
心を開いてくれたサインって?
愛犬に以下のような様子が見られるようになったら、心を許したサインだと考えられるでしょう。
犬のほうからそばに寄ってくるようになった
一定の距離を保っていつも接していた愛犬が、自分から飼い主のそばに寄ってくるようになったら、「この人は安心できる人だ!」ということが分かり、心を許したサインです。愛犬が心を開いてくれたその感動の瞬間は、生涯の忘れられない思い出となるでしょう。そして、辛抱強く待ってよかったと改めて感じるに違いありません。
撫でても嫌がらなくなった
心を閉ざしてしまっている犬は、多くの場合において撫でようとするとあからさまに嫌がります。場合によっては怖くて手を噛みつこうとすることも少なくありません。そんな犬が撫でさせてくれるようになったら、大きな一歩と言えます。
愛情をもって接していればいつか応えてくれる
心を閉ざしている犬が心を開くようになるまでには、時間がかかるかもしれません。しかし、犬のペースを尊重し、愛情を持って接し続けていけば、やがて通じ合うことができるはずです。焦らずに見守ってあげてくださいね!
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。