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【獣医師監修】犬の肺炎は命にかかわることも。初期症状や治療法を解説します

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愛犬が咳をしたり、苦しそうな呼吸をしていて心配になったことはありますか。そういった経験がなくても、その場面を想像しただけで少し不安になってしまいますよね。

近年、新型コロナウイルスの蔓延により、犬の肺炎について気になっている方も多いのではないでしょうか。犬が肺炎にかかると命に危険が及ぶこともあり、飼い主さんが適切な判断をすることができるかどうかが、予後に深く関わります。今回は、犬の肺炎の症状や治療法について解説します。

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目次

  1. 犬の「肺炎」について
  2. 肺炎を引き起こす原因とは
  3. 治療方法やかかる費用の目安
  4. 肺炎を予防する方法はある?
  5. 愛犬が肺炎にならないようにするために

犬の「肺炎」について

ゴールデンレトリバー
eugenechystiakov Unsplash

肺炎は気管支や肺胞などの肺組織に炎症が起きてしまう病気です。肺炎にかかってしまった犬は激しい咳、元気消失、食欲低下、発熱などの症状を発症します。肺炎がさらに悪化すると、呼吸困難により犬の命を危険に晒してしまう場合があるので、早期発見することが非常に大切です。

肺炎の初期症状

犬が肺炎にかかると、初期には軽い咳や呼吸困難が発症します。そこから、症状は徐々に悪化していきます。

肺炎は他の犬や人間にうつる?

肺炎は、全ての場合で他の犬や人間にうつるとは言えません。しかし、肺炎を引き起こす原因によっては、他の犬にうつる可能性があるので、注意が必要です。例えば、ウイルスや細菌の感染症が原因で肺炎が起きているのであれば、その原因が他の犬に感染し、その結果、肺炎を引き起こしてしまうことがあります。

肺炎を引き起こす原因とは

ビーグル
Lina Kivaka Pexels

犬が肺炎になってしまった場合は、その原因を突き止めることが非常に大切になります。ここでは、肺炎の具体的な原因について解説していきます。代表的な原因3つについてご紹介します。 

ウイルスや細菌、寄生虫

犬の肺炎の原因で最も多いのはウイルス、真菌、寄生虫、細菌によるものです。特に犬ジステンパーウイルスは犬の肺炎を引き起こすことが多く、混合ワクチン接種を受けて予防をしておくことが非常に大切です。

薬品やガスを吸い込む

ウイルスや細菌感染ほど多くはありませんが、犬が薬品やガスを吸い込むことで肺炎が引き起こされてしまうことがあります。また、この他に、異物の誤飲が肺炎の原因になることがあるので、十分に注意するようにしましょう。

肺炎にかかりやすい犬種や年齢

肺炎はどの年齢のどの犬種でもかかります。しかし、免疫が弱い子犬や老犬は肺炎になりやすく、悪化しやすい傾向があるので、特に注意しておくようにしましょう。

治療方法やかかる費用の目安

犬
Onur Kurtic Pexels

犬の肺炎の治療には主に抗生物質や抗炎症剤が用いられます。必要な場合は、人間の耳鼻科で行われるように、ネブライザーを用いて犬に吸入治療を行います。また、呼吸困難が引き起こされている場合は入院させて酸素吸入を行いながら、ゆっくりと体力を回復させていくことが多いです。

肺炎の原因によって治療が異なるので、適切な治療を行うには肺炎の原因を突き止めることが非常に大切です。

肺炎の治療にかかる費用

肺炎の治療にかかる費用は、動物病院によって幅がありますし、治療の方針によっても異なります。

肺炎を起こす原因を調べるため、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などを行います。そして、症状に応じた注射や点滴、酸素吸入などを行います。

平均的には30,000円~60,000円の費用がかかります。発見が遅れて肺炎が悪化している場合は長期的な治療が必要となり、費用が高くなってしまう傾向があります。また、犬が重度の肺炎で入院しなければいけなくなってしまうと、さらに費用が高くなる場合があります。

肺炎を予防する方法はある?

寝ている犬
Karolina Grabowska Pexels

肺炎の予防方法は適切な混合ワクチン接種と細菌および寄生虫の感染対策です。子犬の頃から混合ワクチン接種を適切なタイミングで行うことで感染症を予防でき、感染症による肺炎の予防にも繋がります。また、寄生虫の予防・駆除を行うことで寄生虫が原因の肺炎も防ぐことができます。ノミ、ダニだけではなく、フィラリアの予防にもしっかりと取り組むようにしてください。

しかし、混合ワクチン接種や細菌、寄生虫予防だけで肺炎を完全に防ぐことはできません。犬の体調をよく観察し、肺炎を早期発見することが非常に大切です。

肺炎が再発する可能性

肺炎は適切に治療をすれば、再発する可能性が低い病気です。しかし、真菌性肺炎の場合は慢性的に再発することもあるので、治療後も肺炎の症状が発症していないかをよく確認するようにしましょう。また、真菌性肺炎でなくても、再発する可能性は十分にあるので、愛犬が気になる症状を発症したら獣医師に相談するようにしてくださいね。

愛犬が肺炎にならないようにするために

寝ている犬
freestocks Unsplash

ここでは、肺炎について解説してきました。肺炎は犬の命を危険に晒す非常に危険な病気です。そのため、できる限りの予防に取り組み、肺炎を早期発見できるように犬の健康状態をよく観察するようにしましょう。また、犬が肺炎の症状を発症した場合は、速やかに動物病院で受診するようにしてくださいね。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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