ミニチュアダックスフンドの平均寿命って何歳?健康に長生きしてもらうための秘訣と最高齢記録について
胴長短足で愛くるしい表情を見せてくれるミニチュアダックスフンドは、小型犬の中でも不動の人気がありますね。今回は、ミニチュアダックスフンドの平均寿命と併せて、1日でも長く一緒にいられるように、健康な生活を送る秘訣について考えてみます。
目次
ミニチュアダックスフンドの平均寿命は?
犬の寿命は、犬種や大きさによってだいたいの傾向が見られます。小型犬の平均寿命は12~14歳くらい、ミニチュアダックスフンドの平均寿命は13~16歳くらいと言われています。これは、人間の年齢に換算すると68~80歳くらいに相当し、ミニチュアダックスフンドは小型犬の中でも長生きの犬種と言えます。
ミニチュアダックスフンドに限らず、犬の平均寿命は年々長くなってきています。その要因としては、獣医療技術の進歩によって病気の早期発見や高度な治療が可能になったことが挙げられます。
食べものと寿命の密接な関わり
また、平成21年6月1日に施行された「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」によって、ペットフードの安全性が強化されました。これが全体的な食生活の品質向上に繋がったのは間違いありませんが、飼い主さん一人ひとりの意識も年々高くなってきていますね。素材にこだわったフードを選ぶ方が増え、愛犬が口にするものは素材から手作りという方も見かけるようになりました。
犬との暮らしを応援するグッズの影響も
食生活だけに留まらず、ペット見守りカメラのような新しい分野の犬用グッズも充実し、愛犬と飼い主の生活環境はどんどん改善されました。これらを上手く取り入れ地道な改善活動の繰り返しが健康的な生活を築き上げ、結果的に犬の平均寿命を延ばすことにも繋がっているかもしれませんね。
老化のサインって?
犬の老化に伴う変化にはどのようなものがあるのでしょうか?特徴を見ていきましょう。
- 疲れやすく、散歩に行きたがらない
- 寝ている時間が長くなる
- 食欲の低下
- 毛艶が悪くなる、白髪が生える
- 目やにが増える、目が白濁する
- よくぶつかるようになる
- 夜鳴きをする
- 反応が鈍くなる
- 粗相が増える など
人間と同じように、犬も年齢を重ねると身体的にも心理的にも変化が訪れます。今までできていたことができなくなったり、介護が必要となっても、変わらず愛情を注いであげましょう。
ミニチュアダックスフンドの長生きの秘訣
活発で運動量も多いミニチュアダックスフンドですが、年齢を重ねるごとに体力の低下や病気など気になる変化も多くなります。若い時と同じような生活ではストレスを感じてしまうこともあります。できるだけストレスのない生活を送らせてあげることも長生きの秘訣のひとつと言えます。
生活環境の見直し
ミニチュアダックスフンドも年齢と共に体力の低下だけでなく、消化機能も低下していきます。
これまで食べていたフードをシニア用に切り替えたり、食べやすいようにふやかしてあげたりとちょっとした工夫が必要となります。食いつきが落ちてくるようであれば、できるだけ早めに動物病院を受診しましょう。
また、白内障により目が見えなくなったり、筋力低下により関節に負担がかかりやすくなりますので、犬の行動範囲に障害物となるようなものがないか確認し、転倒しやすいフローリングにはすべり止めを敷く、ステップなどを活用して段差をなくすなどの対策をしてあげましょう。お散歩などの適度な運動は、体力維持や気分転換となりストレス発散もできますので、嫌がらない限りはこれまでと同じように行ってあげるといいですね。
快適に過ごしてもらうためには温度・湿度管理も重要です。暑い夏や寒い冬はもちろん、湿度の高い梅雨などの時期も気を配りましょう。
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健康診断で病気の早期発見
犬も動物病院で健康診断を受けることができます。高齢になるとちょっとした体調の変化も見逃さないようにすることが大切です。定期的に健康診断を受けることで、検査データの変化により病気の早期発見ができますので、シニア期に入ったら年2回の健康診断をおすすめします。
運動量が落ちてきても食欲が変わらない場合、肥満の原因となりますので、フードの種類や量を見直してあげましょう。肥満は背骨などに負担がかかることから、ヘルニアの発症の原因にもなります。また、肥満により心臓病や糖尿病を引き起こすこともあるため、適度な運動で体重管理をすることが大切です。
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かかりやすい病気を知っておこう
ミニチュアダックスフンドがかかりやすい病気を知り、健康管理に役立てましょう。
皮膚病
ロングヘアーのミニチュアダックスフンドは皮膚病になりやすいです。さまざまな種類がありますが、アレルゲンが原因となるアレルギー性皮膚炎やブドウ球菌に感染することで起こる膿皮症、カビの感染により発症するマラセチア性皮膚炎などがあります。ノミが原因の皮膚炎の場合は、駆除剤を定期的に使用することで予防可能です。また、シャンプーのすすぎ残しが原因となることもあるため、よく洗い流し、よく乾かすようにしましょう。
椎間板ヘルニア
椎間板が飛び出すことで脊椎を圧迫し、強い痛みや麻痺などの神経症状を起こす病気です。薬で回復が見込めない場合は、手術が必要になることもあります。
胴長短足のミニチュアダックスフンドは椎間板ヘルニアになりやすいため、歩き方がおかしかったり、震えていたりするなどの異変を感じたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。
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洞不全症候群
高齢の犬に多い心臓の病気です。洞結節という部位に異常が生じ、脈が遅くなります。虚脱や失神する場合もありますが、症状がないこともあります。ふらつきや息切れなどが見られたら、なるべく早く動物病院へ連れて行きましょう。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
コルチゾールというホルモンの過剰分泌により、さまざまな症状が引き起こされる病気です。多飲多尿や脱毛、肥満など症状は多岐にわたります。ダックスフンドは好発犬種とされており、シニア犬も罹患率が高いです。
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歯周病
犬の8割は歯周病を発症していると言われるほど、罹患率が高い病気です。
進行すると歯や骨が溶け、そこから菌が入り込み全身性の疾患となることもあります。最悪の場合死に至るため、日頃からのデンタルケアが重要になります。
白内障
水晶体が白濁する病気で、進行すると視力を失います。加齢によって発症しやすいですが、6歳以下で発症した場合は、遺伝的なものが原因であるとされています。よくぶつかるようになったり、段差に躓くようになったりといった症状がみられます。
角膜ジストロフィー
角膜に白い斑点が生じる病気です。遺伝が関係しているとされているため、治療や予防が難しい病気です。視力を失うことはほとんどありませんが、目に異変が見られたら、獣医師へ相談したほうがよいでしょう。
進行性網膜萎縮症
網膜の異常から視覚障害を起こします。治療法や予防法は確立されておらず、最終的には失明してしまう病気です。ダックスフンドは好発犬種とされています。
難聴
発達障害や遺伝などによる先天的な場合と、加齢や外耳炎・内耳炎などの炎症による後天的な場合とがあります。高齢犬に多くみられます。
外耳炎
ダニやアレルギーなどの原因もありますが、垂れ耳のミニチュアダックスフンドは、耳の中が蒸れやすいため外耳炎を発症しやすい犬種です。耳からにおいがしたり、頻繁に耳を掻いていたら要注意です。定期的に耳のお手入れをしてあげましょう。
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ミニチュアダックスフンドの最高齢、記録は何歳?
犬の最高齢として有名なのは、ギネス記録保持者の世界最高齢の犬、オーストラリアン・キャトル・ドッグの「ブルーイ」くんではないでしょうか。ブルーイくんはなんと、29歳5か月の記録を持っています。1931年11月14日に亡くなって以来、未だに記録は塗り替えられていません。
実は、ミニチュアダックスフンドも最高齢でギネスに載ったことがあるのをご存知ですか?2009年時点で、生きている世界最高齢の犬としてワイヤーダックスフンドの「シャネル」ちゃんが21歳という記録を持っていました。人間の年齢にすると、100歳を超えています!
JKCでは長寿犬の表彰も
ちなみに、血統書の発行をおこなう日本最大の愛犬団体ジャパンケネルクラブ(JKC)では、満15歳を超えた会員犬を「長寿犬」として会報誌に写真を掲載し表彰しています。15歳を迎えたら記念に応募してみるのもいいですね。
ミニチュアダックスフンドに長生きしてもらうために
ミニチュアダックスフンドの寿命と長生きしてもらうための秘訣をご紹介しました。毎日の生活の中でのちょっとした変化に気づき、早めの対応をすることで少しでも長く一緒にいることができます。長生きしてもらうために、これまで以上の愛情をかけてあげたいですね。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!