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【獣医師監修】愛犬の拾い食いに注意!人間にも感染するカンピロバクター症とは

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皆さんは「カンピロバクター症」という感染症についてご存知でしょうか。

カンピロバクター症は、その名の通りカンピロバクターが原因で起こります。人間から動物へ、動物から人間へも感染する人獣共通感染症です。成犬ではカンピロバクターを保有していても症状が出ない、不顕性感染である場合が多いですが、子犬や免疫の低下している老犬の場合は、人間と同じような中毒症状を起こし、重症になることもあります。

ここでは犬のカンピロバクター症について詳しく解説します。

【獣医師監修】愛犬の拾い食いに注意!人間にも感染するカンピロバクター症とは

目次

  1. カンピロバクター症とは
  2. カンピロバクター症の発症原因は?
  3. カンピロバクター症の治療法や主な費用について
  4. 犬のカンピロバクター症を予防するには
  5. 人獣共通感染症であるカンピロバクター症に注意して

カンピロバクター症とは

犬

カンピロバクター症はカンピロバクターの感染によって起こる食中毒症です。

カンピロバクターは、ほとんどの動物が保有する可能性があります。これらは、家禽類、ウシ、ブタ、ヒツジ、ダチョウなどの食用動物に広く行き渡っており、犬、猫などペットも例外ではありません。

人間が罹患する感染症としてのカンピロバクター症は、飲食店やパーティーなどの会食で、集団食中毒を引き起こすことで知られています。下痢(しばしば血便)、腹痛、発熱、頭痛、悪心、嘔吐などの症状が見られ、3〜6日ほど続きます。カンピロバクター症による死亡は稀です。

犬のカンピロバクター症は、成犬では症状が見られない不顕性感染の場合が多いですが、子犬が感染すると人間と同じように下痢や腹痛などの中毒症状を引き起こすことがあり、場合によっては重症化することもあります。

犬のカンピロバクター症の初期症状

犬がカンピロバクター症にかかると人間と同じように下痢、腹痛、発熱、脱水症状、食欲不振などの症状が出ますが、成犬の場合はほとんどが無症状です。

子犬や妊娠中の犬、他の病気を持っている犬で抵抗力が弱っている犬などは特に注意が必要です。

カンピロバクターは人間や他の犬に感染する?

カンピロバクター症は人獣共通感染症なので、人間が口にしたカンピロバクターに汚染された食物と同じものを犬が食べると感染します。また、カンピロバクターに汚染された犬の排泄物から人間に感染することもあります。

人間や犬がカンピロバクターに感染しないためには、汚染の恐れのある食材は十分に加熱調理することや、犬の排便後の手洗いなどを徹底することが大切です。

カンピロバクター症の発症原因は?

犬

カンピロバクター症はどのような原因から発症するのでしょうか。またかかりやすい犬種や年齢はあるのでしょうか。

カンピロバクター症の原因

人間のカンピロバクター症の原因としては、鶏肉や牛肉や刺身やタタキなど生肉を食べたり、肉の加熱不足によるものがほとんどです。また、細菌で汚染された水なども感染源となります。

犬の場合はこれらの食材を分け与えられたことによる感染や、拾い食いなどから感染してしまうことがあります。

かかりやすい犬種や年齢は?

特にカンピロバクター症にかかりやすい犬種はありません。どんな犬種でも発症の可能性はあります特に、散歩中に拾い食いなどの癖がある犬は注意が必要です。成犬の場合はカンピロバクターを保有していても無症状の場合が多く、保菌犬の排泄物などから人間や他の犬に感染することがあります。

子犬や抵抗力の低い病老犬などの場合は、感染すると重症化することがあります。

カンピロバクター症の治療法や主な費用について

犬

犬のカンピロバクター症は自然治癒することが多いのですが、子犬などで下痢や発熱など症状が見られるときは、抗菌剤の投与や下痢止めなどの内服を用いて治療します。また、下痢による脱水症状があるときは点滴を行って水分を補給します。

治療にかかる費用

カンピロバクター症では命に関わるような重篤な症状にならない限りは、特別な治療は行われません。診察料の他に糞便検査、血液検査などの検査料、抗菌剤や輸液、内服薬での治療の費用がかかります。

費用は個々の動物病院によって違ってきますが、1~2万円はかかることが多いようです。

犬のカンピロバクター症を予防するには

犬

犬がカンピロバクター症にかからないためには、どのような予防をすればいいのでしょうか。

生肉や加熱不十分な肉をそのまま与えないこと

カンピロバクターは比較的病原性の低い細菌なのですが、低温で長時間生存することができます。そのため生肉や加熱不十分な肉をそのまま与えないようにしましょう。

特にカンピロバクターは鶏肉に多く見られるため、しっかり加熱したものを与えるようにしましょう。

拾い食いをさせない

カンピロバクターに関わらず、地面に落ちている食物や他の犬の排泄物には多くの寄生虫、細菌、ウイルスが付着している可能性があります。子犬のころから拾い食いをしないように、しっかりとしつけることが大切です。

早期発見・早期治療が重要

一時的な下痢などであれば様子をみているだけでいいだろうと思いがちですが、子犬や老犬の場合には放置すると急激に重篤化することがあります。また、他の犬や人間にうつすリスクもあるため、カンピロバクター症は他の感染症と同様に、早期発見・早期治療が重要です。

人獣共通感染症であるカンピロバクター症に注意して

犬

成犬のカンピロバクター症のほとんどは無症状ですが、その排泄物に人間が触れることによって人間に感染することがあります。また、人間が食べた汚染された鶏肉を犬にも与えると、人間と犬が同時に感染してしまいます。

犬のカンピロバクター症は重症化することはほとんどありませんが、保菌しているだけで他の人間や犬にも感染させてしまう恐れがあります。少しでも疑われる消化器症状があったときは、早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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