犬に白菜を与えても大丈夫?食べさせる時の注意点や栄養素など解説
白菜は漬物や鍋、炒め物など多様な料理に使えて、人間にとって馴染みのある秋冬野菜です。最近では、旬の時期以外でも簡単に手に入るようになりました。そんなみずみずしくて独特の甘みのある白菜ですが、そもそも犬は食べても大丈夫なのでしょうか?白菜に含まれる栄養素と、愛犬に与える際の調理方法や注意点などを簡単にご紹介します。
白菜は犬が食べても大丈夫!
与える量や調理方法などに気をつけて、万が一の対処法をしっかり理解していれば、白菜は愛犬に食べさせてあげても大丈夫な野菜です。
もともと肉食動物だった犬は、雑食性が強くなった現代でも野菜を消化するための酵素を持ちません。そのため、白菜の芯などの硬い部分が、腸などを傷つけることもあります。犬の身体に負担を掛けないために、芯などの硬い部分は取り除き、なるべく小さく切って食べさせましょう。
犬が白菜を食べるときの調理法と注意点
犬の健康状態や体質、体型から白菜を食べさせるときに注意すべきことがあります。 一番気をつけるべきは白菜による食物アレルギーです。愛犬に初めて白菜を食べさせるときには、小さな変化でもすぐ動物病院へ行くよう心がけましょう。
また白菜は匂いや味が薄く、犬によっては食べたがらないこともあります。そのときは無理に食べさせようとせず、少しずつフードに混ぜたりと犬の負担にならないようにしてください。
甲状腺に疾患のある犬は要注意!
白菜を含むキャベツやブロッコリーなどのアブラナ科の野菜には、抗酸化物質のイソチオシアネートが含まれています。この成分が体内に入ると、甲状腺を腫れさせたり悪化させるゴイトロゲンとして作用する可能性があります。 健常な犬であっても、イソチオシアネートの摂取をきっかけに甲状腺疾患になる可能性もあります。心配な場合は獣医師に相談をしましょう。
犬が食べる白菜は「生」より「加熱」
生の白菜を犬が食べてしまっても害はありません。しかし犬の消化器官への負担を考えるなら、なるべく加熱して柔らかく消化しやすい状態にするのが無難です。
また炒めるよりも茹でた方が、白菜の栄養素や水分を失いにくいです。茹でる際には、犬が摂取してはいけない成分や塩分過多を防止するために、塩や出汁を入れないようにしましょう。
犬にとっても嬉しい!白菜の成分とは
白菜は93%以上が水分で、少量ながらバランス良くビタミンやミネラルが含まれているとても低カロリーな野菜です。 そんな白菜に比較的多く含まれているのがビタミンCとカリウムです。
しかしいくら食べても大丈夫だからといって、とにかく白菜をたくさん食べさせて良いというわけではありません。ときには過剰に摂取することで、犬の健康によくない働きをしてしまう場合もあります。
血圧や体内pHを調節するカリウム(※1)
カリウムは、塩分(ナトリウム)を体外へ排出する働きをもっています。この働きにより、細胞や血圧を正常に維持して、体内pHのバランスを調節してくれます。
犬用のおやつやドッグフードのほとんどは塩分も含まれており、与えすぎると塩分過多になる可能性があります。塩分過多になると、高血圧のリスクや心臓への負担が考えられます。逆に水を与えすぎたりカリウムを摂取過多してしまうと、腎臓や神経への負担が考えられます。
白菜は水分が多くカリウムも含まれていますので、与えすぎには十分注意しましょう。
過剰摂取に注意!免疫を高めるビタミンC(※1)
ビタミンCは、皮膚や被毛の健康維持、身体の免疫力UPに働きかえる栄養素です。
ところが健常な犬は体内でビタミンCを合成することができるため、過剰な摂取は下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。白菜はメインにせず、あくまでトッピングのひとつとして取り入れましょう。
正しく食べれば嬉しい栄養素をもつ白菜
旬の冬には抱えるのも大変な大きい白菜がお店に並び、色々な料理にも活躍する白菜は人間だけでなく犬にも良い働きをしてくれる可能性があります。ただし食べさせ方や量を間違えると大変なことになりかねません。正しい知識で白菜の栄養や性質を知り、愛犬の健康管理に役立てましょう!
(※1)参考文献:厚生労働省 e ヘルスネット
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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