パグはいびきをかきやすい!理由は?改善する方法はある?
短頭種と暮らしている方は、愛犬がいびきをかいて眠る姿をよく見かけるのではないでしょうか。SNSにもたくさん動画が投稿されているので、飼っていなくても聞いたことがあるという人も多いかもしれません。まるで人間のような音にびっくりしたり、思わず笑ってしまう犬のいびきですが、いびきの中には注意が必要なケースもあります。そのため、程度によっては対策を講じなければいけません。今回は犬がいびきをかく原因とパグがいびきをかきやすい理由、さらには改善する方法までご紹介します。
犬のいびきの原因とは
いびきとは、何らかの要因で狭くなった上部気道(鼻から喉にかけての部分)を空気が通る際に、粘膜が振動することで生じる音です。
ここではいびきの原因(気道の周辺が狭くなる原因)として主なものをご紹介しましょう。
肥満
肥満になると首回りにも脂肪がつくため、上気道が圧迫されいびきをかくようになることがあります。短頭種の場合もともと気道が狭いので、太ることで呼吸のしづらさに拍車がかかり、呼吸困難を招く原因にもなりかねません。
肥満はいびきだけでなく糖尿病や心臓病などの病気の原因となったり、足腰に負担がかかることでヘルニアやパテラ、関節炎などになるリスクが上がります。人間と同じで犬の肥満も万病のもとなので、適正体重を維持することが大切です。
一過性のもの
思いっきり遊んで疲れているときや無理な体勢で寝ているときなどは一時的にいびきをかくことがあります。このように理由が明確であったり、体勢が変わったときに止まるのであれば基本的には心配いりません。
しかし、普段はいびきをかかないのに急にいびきをかくようになったという場合には注意が必要です。呼吸器疾患や鼻炎など、何らかの病気が隠れている可能性があります。
老化
年を重ねると体全体の筋力が少しずつ衰えます。喉や首の周りの筋肉も衰えるので、寝ている体勢によっては気管を支えきれずいびきをかくことがあります。
その他
たばこの煙によって粘膜が刺激されたり、薬の副作用によって筋肉が弛緩することでいびきをかくことがあります。また、食べ物や花粉・ハウスダスト、ダニなどのアレルギー、感染症によって鼻や喉の粘膜に炎症が起きると気道が狭くなるため、いびきの原因となるケースも。
鼻の中に腫瘍ができている場合、気道が狭くなるため、いびきを引き起こすことがあります。
パグがいびきをかきやすいのはなぜ?
犬がいびきをかくこと自体は珍しいことではありません。寝ているときは筋肉が弛緩するため、どんな犬でもいびきをかく可能性はあります。
ただし、パグやフレンチブルドッグ、ペキニーズなどのいわゆる短頭種に分類される犬種は、身体構造上、気道が狭いので、他の犬種よりもいびきをかきやすいです。
また、多くの短頭種は短頭種気道症候群を発症するリスクを抱えており、外鼻孔狭窄や軟口蓋過長症によって「ブーブー」といった呼吸音が聞かれたり、大きないびきといった症状が見られることもあります。短頭種気道症候群は進行性なので、はじめはいびきで済んでいても、だんだんと運動をしたがらなくなったり、元気不振や食欲減退といった様相を呈し、中高齢期に入るとチアノーゼや呼吸困難を起こして突然死してしまうケースも0ではありません。
いつもいびきをかいているからといって見過ごさず、日頃から愛犬の呼吸の状態を観察することが大切です。
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いびきを改善する方法はある?
いびきの原因によっては飼い主さんが注意することで改善できることもあります。具体的な方法を見ていきましょう。
体勢を変えてあげる
いびきは病気の可能性もありますが、中には姿勢が原因で一時的にいびきをかいているケースも少なくありません。この場合は、一過性のものなので過度に心配しなくても大丈夫です。
体勢が原因となっている場合、気持ちよさそうに寝ているのであればそのままにしておいてあげてもよいでしょう。ただし、寝苦しそうな表情が見受けられるのなら、体勢を変えてあげるといびきが収まるかもしれません。
犬はうつ伏せのほうが呼吸がしやすいと考えられているため、状況に応じてうつ伏せにしてあげるのも1つの方法です。
部屋を清潔に保つ
花粉やハウスダスト、ダニなどが原因でいびきをかいている場合は、部屋を清潔に保つことで改善されるケースもあります。こまめに換気したり、空気清浄機を活用して、できるだけ清潔な空間を作るようにしましょう。愛犬のベッドもこまめに洗濯してあげるといいですね。
また、飼い主さんが愛煙家である場合には、たばこの煙により粘膜が刺激され、いびきの原因となることもあります。たとえ別の部屋で吸うようにしていても、洋服に付着したたばこの有害物質により三次喫煙(※)となることもあるので、できれば喫煙を控えるのが望ましいですが、たばこを吸う場合には愛犬が立ち入らない部屋で吸う、などの工夫をしてあげてください。
※たばこを消した後も残留する化学物質を吸入すること。
ダイエットも1つ
肥満が原因でいびきをかいているのであれば、ダイエットをすることで改善されるでしょう。犬のダイエットで大切なのは食事の管理と適度な運動です。
食事面では、食事の内容や量、回数を見直すほか、ダイエットフードを取り入れてみるという方法もあります。犬が太る原因の多くはおやつのあげすぎだと言われているので、1日に与えてもいいおやつの量をしっかり計算して、その範囲内であげるようにしてください。
毎日のお散歩の時間を少し長くしたり、お散歩以外で遊ぶ機会を設けることは減量に効果的ですが、あまりにも太っている場合は、運動することでかえって足腰に負担がかかってしまうため、どれくらい運動をしてもよいのかについては、かかりつけ医に相談しましょう。
短頭種の場合は
短頭種は、もともとの身体構造に加え、短頭種気道症候群によっていびきをかいているケースが少なくありません。そのため、根本的にいびきを改善したいという場合には手術を検討する必要があります。
手術は全身麻酔下で行われますが、短頭種は麻酔のリスクが高いです。しかし、短頭種気道症候群は進行性であり、麻酔のリスクは高齢になるほど高くなるので、手術を検討する場合は、できるだけ若いうちに判断することが重要になります。
手術をしないという選択をするのであれば、症状が悪化しないように激しい運動は避け、肥満にならないよう適正体重を維持し、快適な室温を保つようにしましょう。パグは興奮しやすいですが、興奮すると呼吸状態が悪化してしまうので、興奮する前に落ち着かせるようコントロールすることも大切です。
いびきではないケースも
いびきだと思っていた音が実は異常な呼吸音だったというケースもあります。代表的な病気として気管虚脱があり、「ゼーゼー」、「ガーガー」といった呼吸音が聞かれたり、乾いた咳をするといった症状が見られるのが特徴です。
気管虚脱の原因ははっきりとは分かっていませんが、気管が押しつぶされたように変形してしまうことから、遺伝的な要因のほかに、吠えすぎやリードによる圧迫、肥満、高温多湿の環境などが関係しているのではないかと考えられています。
重度の場合は呼吸困難を引き起こすことがあるので、これらの症状が見られたらできるだけ早く動物病院を受診しましょう。
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愛犬の様子をよく観察しておこう
パグは身体の構造上、いびきをかきやすい犬種です。そのため、普段いびきをかいていても、過度に心配する必要はありません。しかし、いびきがいつもより大きい、頻度が著しく増えた、呼吸が苦しそうというような様子が見られる場合には注意が必要です。
「パグはもともといびきをかきやすいから」と気にせずいると隠れている病気を見逃してしまうかもしれません。特に、短頭種気道症候群は症状が進行すると、呼吸困難や熱中症、気管虚脱などのリスクが高まることがあります。
いびきの程度が心配する必要のないものなのか、それとも病気のサインなのかを見極めるためにも、普段から愛犬の様子をしっかり観察し、異変を感じたらすぐに動物病院に連れていきましょう。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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