ロマーニョウォータードッグの基本情報まとめ|歴史から性格、かかりやすい病気まで
カーリーヘアが特徴的なロマーニョウォータードッグという犬をご存知でしょうか?テディベアのような愛らしい外見をしていますが、元鳥猟犬、現在は優れたトリュフ探知犬として活躍しています。日本ではあまり馴染みがありませんが、フレンドリーでしつけがしやすく育てやすい為、世界中で人気が高まってきている犬種です。ここでは、そんなロマーニョウォータードッグについての歴史から性格、外見の特徴、平均寿命などについて紹介していきます。
目次
ロマーニョウォータードッグの歴史
ロマーニョウォータードッグの起源については明かされていませんが、少なくともイタリアのルネサンス期まで遡ります。イタリア北部のロマーニャ地方の湿地帯で、鳥猟犬として活躍してきた犬が先祖と見られています。
2015年にAKCでは、「ロマーニャの湖犬」を意味する「ラゴットロマニョーロ」(Lagotto Romagnolo)という犬種名で登録されました。
活躍の歴史
ロマーニョウォータードッグが生息するロマーニャ地方の湿地の干拓が進んだことで、鳥猟犬という本職を失ってしまいます。そのため、陸地でロマーニョウォータードッグの鋭い嗅覚を使い高級食材のトリュフを探し当てるトリュフ探知犬へと変化し、活躍しています。
これによりロマーニョウォータードッグは、世界で最も優れたトリュフ探知犬として認められた唯一の犬種になりました。
分類される犬種グループ
ロマーニョウォータードッグは、JKCに登録されていませんが、FCI(国際畜犬連盟)には「8G:7グループ以外の鳥猟犬」に分類されています。
この犬種グループには、スパニエル種やゴールデンレトリバーなどのレトリバー種が多く属しています。
ロマーニョウォータードッグの特徴
ここでは、ロマーニョウォータードッグの体のサイズや被毛などの外見的特徴について紹介していきます。
適正体重・標準体高
ロマーニョウォータードッグの標準体高は、メスが41〜46cm、オスが43〜48cm、適正体重がメスが 11〜14kg、オスが 13〜16kgです。 小さめの中型犬に分類されますが、丈夫で筋肉質な体型をしています。
被毛の特徴
ここでは、ロマーニョウォータードッグの被毛の特徴について紹介していきます。
代表毛色
ロマーニョウォータードッグの毛色は、オフホワイトやホワイト単色、ブラウンやホワイトをベースにブラウンやオレンジ班など様々でバリエーション豊富です。
コートタイプ
ロマーニョウォータードッグは、先ほども紹介したように均等に巻かれたカーリーコートです。二重構造のダブルコートの豊富な下毛は防水性で、水鳥を狩る間も体温を奪われないよう保護する役割がありました。
抜け毛や匂いが少ないタイプですが、絡まりやすいため定期的なブラッシングとシャンプーが必要になります。また年に数回のクリッピングを行うことで、美しい被毛を保つことができます。
カーリーコートがチャームポイント!
ロマーニョウォータードッグを見た時、まず目に止まるのはくるんとカールしたカーリーコートではないでしょうか。顔からしっぽまで全身を豊富なカーリーコートに覆われており、その愛らしい姿から動くテディベアと言われていることも納得できますね。
ロマーニョウォータードッグの性格について
ここでは、ロマーニョウォータードッグの性格の特徴について紹介していきます。
忠実で賢い
ロマーニョウォータードッグは、とても賢く忠実なため高度なトレーニングが可能です。初心者でも比較的しつけが簡単だとして、世界中で人気が高まっています。
作業犬として仕事への意欲が高いので、十分な運動に加えて頭を使うゲームやトレーニングを行ってあげるといいでしょう。
愛情深く献身的
ロマーニョウォータードッグは、愛情深く甘えん坊で献身的な性格です。他の犬とも仲良くすることができ、小さな子供の遊び相手にもなってくれます。ただ、若いうちは興奮しすぎてしまうこともあるため、小さな子供と遊ばせる場合は大人がしっかりと監督するようにしましょう。
ロマーニョウォータードッグの平均寿命とかかりやすい病気
ここでは、ロマーニョウォータードッグの平均寿命と気をつけたい病気について紹介していきます。
平均寿命
ロマーニョウォータードッグの平均寿命は、15〜17年と言われています。犬の平均寿命は、12〜15歳と言われていますから、平均より長いことがわかりますね。
気をつけたい病気
ロマーニョウォータードッグは、一般的にとても健康ですがいくつかの気をつけたい病気がありますので、紹介していきます。
股関節異形成
股関節異形成は、関節部分の発育過程で変形を起こし、噛み合わない為に起こる疾患です。大型犬に多く見られ、生後4〜12ヵ月の発育期に確認されることが多いと言われています。
横座りなど座り方が変だったり、腰を振って歩く、うさぎ跳びのように後ろ足を同時に動かして走るなどの症状が見られます。このような症状が見られたら早めに動物病院を受診しましょう。
てんかん
てんかんとは、全身の痙攣や意識障害を発作的に繰り返す慢性的な脳の疾患です。
生後6ヵ月頃から3歳までの若い時期に発症することが多く、遺伝的要因が関係している場合が多いと言われています。てんかんの発作は突然起こり数秒から数分程度で終わりますが、慌てずに継続時間を測り、どんな発作が起こったか詳しくメモして、早めに動物病院を受診してください。
ロマーニョウォータードッグはトリュフ探しの達人
ロマーニョウォータードッグは、鳥猟犬から高級食材のトリュフ探しのプロとして変化した経歴をもつ珍しい犬種です。また、しつけもしやすく、抜け毛も少ない上にアレルギーが起きにくいため、イタリアのみならず世界中でペットとしての人気が高まっています。
こちらの記事もチェック
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
希少犬に関する記事
犬の生態/気持ち
希少犬のセントラル・アジア・シェパード・ドッグ(アラバイ)を知りたい!基本情報を解説
セントラル・アジア・シェパード・ドッグという犬種をご存知でしょうか。日本では年間数頭しか登録さ...
2022年9月27日
犬の生態/気持ち
泳ぎが得意なポーチュギーズ・ウォーター・ドッグってどんな犬種?性格や特徴、飼い方もご紹介します
オバマ元アメリカ大統領が飼っている犬種としても有名な、ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ。日本...
2022年9月20日
犬の生態/気持ち
イタリアン・コルソ・ドッグ(カネコルソ)を飼ってみたい方必見!性格や特徴を解説
イタリアン・コルソ・ドッグという犬種を聞いたことがありますか?がっしりとした身体つきで凛々しい...
2022年9月12日
犬の生態/気持ち
アメリカン・ブリーはどんな犬種?ちょっと強面だけど温厚な性格!特徴についてもご紹介
日本国内では、まだまだ知名度が低いアメリカン・ブリーは、アメリカンピットブルテリアを家庭犬用に...
2022年9月9日
犬の生態/気持ち
ハバニーズはどんな犬種?性格や毛の特徴、育て方・寿命を解説【犬種図鑑】
日本ではあまり馴染みのないハバニーズですが、アメリカやヨーロッパでは人気があり、多くの愛犬家を...
2022年12月22日