番犬に向いている犬種は?家族を守る頼もしい番犬についてご説明します!
不審者に吠えて威嚇し、ときには噛み付いて追い払う、頼もしい存在の番犬。現在ではハイテクなセキュリティー機器が手軽に買えるようになったこともあり、昔ほど“番犬”を見かける機会が減りましたが、愛犬がお家を守ってくれたらとても頼もしく安心感もありますね。古くは牧羊犬も羊たちをオオカミなどから守る番犬として活躍していたそうですが・・・。今回は、番犬に向いている犬種や番犬として家族に迎える際の注意点などを紹介していきます。
番犬に向いている犬種は?
番犬に向いている犬は、神経質で警戒心や縄張り意識が強く、相手にひるまずに威嚇する勇敢さが必要になります。また、ただ吠えて威嚇すればいいというわけではないので、状況を自分で判断できる能力や危険を敏感に察知する観察力、従順さも必要になるでしょう。
逆に社交性が高く、誰にでもフレンドリーな犬種は向いていません。強そうに見える大型犬であってもゴールデン・レトリーバーなどは人懐っこいので向いていないと言えるでしょう。ここでは、番犬に向いている犬種を紹介していきます。
警戒心が強く勇敢な犬
番犬に向いている犬には、ジャーマン・シェパードやドーベルマン、エアデールテリアなど外見からして怖そうな犬種もいますが、か弱そうに見える小型犬、柴犬や秋田犬などの日本犬も番犬向きの犬種です。
小型であっても縄張り意識と警戒心が強く勇敢なチワワやヨークシャーテリアも室内飼いの番犬として活躍してくれます。また、地中にいるアナグマを吠えて地上へと追い出すことが仕事であったダックスフンドも、吠えることに特化されているので番犬向きの犬種です。
番犬の犬種グループについて解説
番犬は、住宅や土地への不審者の侵入を防ぐ役割をする犬のことです。大きな声で吠えて威嚇し、不審者を追い払ったり主人に異常を知らせることで、人間は安全を確保していました。現在で言う不審者を人感センサーで感知し、警報を鳴らすホームセキュリティのような役割を犬たちは果たしてくれていました。
羊を守る「牧羊犬」、人のために働く「使役犬」
ジャパンケネルクラブ(JKC)では、犬の生存目的や形態・用途によって10個のグループに分けられています。例えば、「愛玩犬」や「牧羊犬・牧畜犬」、「ダックスフンド」などと呼ばれる犬種グループです。
番犬はこの10個のグループの中でも「2G:使役犬(しえきけん)」という犬種グループに分類されています。使役犬とは、ワーキング・ドッグとも呼ばれ、人間のために働く犬のことを言います。番犬は、人の安全のために危険を知らせる働きをしているのですから、使役犬と呼ぶことができますね。
しかしながら、古くは羊などの家畜を守る「1G:牧羊犬・牧畜犬」も番犬の一種として活躍してきたという歴史もあるため、性質としてはどちらの犬種グループであっても受け継いでいる可能性はあります。
番犬として家族に迎える場合の注意点
一昔前は、泥棒などから家を守る防犯目的で、番犬を飼われているお家も多くありました。しかし、現在では防犯カメラなどのセキュリティー機器や、防犯サービスも充実しているため番犬として飼われている犬を昔ほど見かけなくなりました。
また、鳴き声による近所トラブルも多く、噛み付いてしまえばそれが侵入者であっても問題になる時代ですから、現在に適した番犬になる訓練が必要になります。
コマンドで吠えるのをやめさせる訓練を
飼い主が吠えるのを「やめて」と指示をだしたら、威嚇するのをやめることができて優秀な番犬と言えます。 現在では、誰かれ構わず吠えていたり、威嚇していては近所から苦情がきてしまうでしょう。しかし、犬に怪しい人とお客さん、配達員などの区別をさせるのは、簡単なことではありません。
犬が吠えてはいけない相手に吠えた場合には、すぐにやめることができるよう根気強く教える必要があります。
番犬を育てるには愛情が大切
犬の吠え声などにシビアになっている現在、優秀な番犬を育てるのには努力と時間が必要になります。また、見た目はいい人なのに危険人物だったりと、私達でも不審者の区別がつきにくくなったのではないでしょうか。物分りのいい優秀な番犬を育てるのであれば、訓練がなかなかうまくいかなかったとしても途中で投げ出さないという強い決意と根気そして愛情が必要になるということを十分理解してくださいね。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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