短毛種の代表犬種をみてみよう!犬の被毛タイプや短毛種の特徴、お手入れ方法も
どんな犬を飼うか考えるときにサイズや外見・フィーリングなどはもちろんですが、抜け毛が多いかお手入れはどれぐらい必要か?ということも気にすることがありますよね。そこで今回は、短毛種にフォーカスを当て、代表的な短毛種の犬の種類と、被毛の仕組みから短毛種の特徴・お手入れ方法などを説明していきます。毛の長さが短い「短毛種」の犬を迎えたいと検討中の方はぜひ参考にしてみてくださいね。
短毛種ってどんな犬?代表的な犬種を紹介
ラブラドール・レトリバー、イタリアン・グレーハウンド、スムスコート・チワワ、フレンチ・ブルドッグ、ボストンテリア、パグなどが短毛種に該当する犬種です。短毛種の代表的な犬種をみていきましょう。
大型犬|ラブラドール・レトリバー
ラブラドール・レトリバーは、小型犬人気の高い日本においても毎年の登録件数が20位以内と絶大な人気を誇る大型犬。盲型犬として活躍していて賢いイメージの鬱よい犬種ですよね。人が大好きで明るい性格の犬種なので、日常的にしっかりコミュニケーション取れる方との相性がいい犬種です。
イタリアン・グレーハウンド|小型犬
イタリアン・グレーハウンドは、スタイリッシュな見た目の小型犬。短毛種の中でも特に短い毛のイメージが強い犬種だと思います。短毛な上に細身の体型もあり、寒さにとても弱い犬種です。冬場や寒い時間帯には暖かい服を着せたり、毛布を置いてあげるなど、常に温度調整ができるように環境を整える必要があります。
スムスコート・チワワ|小型犬
日本での飼育頭数も多いチワワ。被毛の色のバリエーションも豊富ですが、被毛の長さについても短毛種・長毛種の両タイプが存在します。短毛種のチワワはスムースコート・チワワと呼ばれ、長毛種のチワワはロングコート・チワワと呼ばれます。チワワは元々メキシコ原産の短毛種の犬種で寒さに弱いと言われていますが、暑さにも注意が必要です。長毛種のロングコート・チワワはアメリカで進化が進んだと言われています。
フレンチ・ブルドッグ|小型犬
フレンチ・ブルドッグも近年よく見かけるようになった、人気急上昇中の犬種。人間のような愛らしい表情と仕草がたまらないと、根強いファンがいます。ポテポテとマイペースに歩く姿はとてもキュートです。
犬の被毛タイプの種類と特徴
「短毛種」と言っても、具体的にはどのような定義があるのでしょうか?毛の長さの種類や犬の被毛の仕組みを理解していきましょう。
毛の長さの種類には短毛種・長毛種・短中毛種がある
一般的に毛の長さが3cm前後の犬種が短毛種に分類されています。短毛種の犬の毛は一定の長さ以上に伸びることはありません。見た目の通り、手で触ったときにも滑らかでツルっとした毛質をしている犬種が多く、撫でていても気持ちがよいです。”短毛種だから抜け毛が少なくてよさそう”と思うかもしれませんが、実は長毛種よりも短毛種の方が抜け毛は多いです。撫でていると短い毛がポロポロと抜け落ちることも。短毛種の多くはアンダーコードがありません。
長毛種は、その名の通り長めの被毛を持つ犬種のことです。毛が伸びていくので、トリミングが必要なことが多いです。ヨークシャー・テリア、シーズー、プードルなどが長毛種に属します。毛が絡まりやすく汚れも付着しやすいため、日々のブラッシングは欠かせません。一方で意外なことに抜け毛はあまり気になりません。
短中毛種とは、短毛種と長毛種のちょうど間くらいの毛の長さを持つ犬種です。柴犬、秋田犬、シベリアンハスキーなどが該当します。アンダーコートがある犬種が多く、換毛期でなかったとしてもほぼ一年中抜け毛が抜けるため、抜け毛の量は多いです。
毛の生え方には2種類の被毛タイプがある
犬には、「オーバーコート(上毛)」と呼ばれる長く太い毛と、 「アンダーコート(下毛)」と呼ばれる短く柔らかい毛の2種類の毛があります。「オーバーコート(上毛)」は皮膚を保護する役割があり、 「アンダーコート(下毛)」保湿や保温の役割をします。
犬にはオーバーコートだけを持つ被毛タイプと、オーバーコートとアンダーコートの両方を2重構造で持っている被毛タイプがあります。オーバーコートのみの被毛タイプをシングルコート、オーバーコートとアンダーコートの2重構造に被毛タイプをダブルコートと呼びます。
シングルコートの犬種は、日常的な抜け毛は多いですが、一気に生え変わる換毛期はありません。そのため、換毛期の抜け毛は少なくなります。ダブルコートの犬種は、換毛期という生え変わりの時期があり、春と秋の年2回、大量の抜け毛が発生します。ただし換毛期以外の時期の抜け毛はシングルコートよりも控えめです。
~犬の毛周期~換毛期とは?
毛周期(ヘアサイクル)とは、毛が生え変わる周期のこと。 人間の髪の毛の場合、毛周期は、成長期で5年前後、退行期の2~3週間を経て、数ヶ月の休止期からなっており、寿命は約4~6年です。
一方の犬は犬種や個体による個体差があり、人のように明確な周期は分かっていません。オーバーコートは年単位で成長し、アンダーコートは年1~2回の定期的な換毛期と呼ばれる時期に生え変わると言われています。
短毛種は一定の長さから毛が伸びません。つまり、それは毛周期が短いサイクルであるということです。毛周期が短いため、必然的に長毛種よりも抜け毛が多くなります。長毛種は、毛の成長期が長く続くため、抜け毛が少なくなっています。
短毛種は寒さが苦手で日光に敏感
保湿や保温の役割を持つアンダーコートを持たない・短い場合が多い短毛種は寒さが苦手な傾向があります。短毛種は南方の暖かい地域原産の犬種が多く、元来は被毛で防寒する必要がないのでアンダーコートがない犬種が多いのです。
特に短毛種の中でも小型犬やシングルコートの被毛タイプを持つ犬種、完全室内飼いの犬は寒さが苦手です。 そのため、暖房器具や毛布などを活用するとともに、冬場は洋服を着せるなどして体温が逃げないように整えてあげる必要があります。
短毛種の犬のお手入れ。簡単だけど日常的なお手入れが必要不可欠
短毛種は抜け毛は多いですが、長毛種のように毛が絡まったり毛玉ができやすいということはないため、日頃のお手入れは比較的簡単です。トリミングも必要ありません。ただし、紫外線のダメージなどは受けやすいので、皮膚と被毛の健康を保つために、日常的なお手入れは不可欠です。
シャンプーで清潔に
実は、短毛種は長毛種よりも皮膚疾患にかかりやすいと言われています。長毛種は長い毛が皮膚の保護の役割を果たしていますが、短毛種にはそれがありません。そのため、月1~2回のシャンプーで余分な皮脂や汚れを落とし、皮膚を清潔に保つ必要があります。また、シャンプーやブラッシングをする際には、皮膚の状態をよくチェックして異常がないかどうか確認しましょう。
抜け毛対策をしっかりと
短毛種で抜け毛が多いダブルコートの場合、定期的にブラッシングをしてあげて、抜けかけた古い毛を取り除いてあげる必要があります。ブラッシングをする際は、皮膚を傷つけることがないようにマッサージしながらブラシでやさしく撫でてあげましょう。
短毛種の犬も愛情を込めて日ごとのお手入れを!
定期的なトリミングや丁寧なブラッシングが必要な長毛種に比べると、お手入れが簡単な短毛種。ただ、同じ短毛種でもシングルコートとダブルコートの犬種ではお手入れの頻度や注意すべきポイントは変わってきます。愛犬の被毛タイプにあったケアをして、被毛と皮膚の健康を守りましょう。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!