犬に牛肉を与える時の注意点は?気になる栄養と上手な与え方
犬用フードには牛肉が使われていることが多いです。牛肉は犬たちも大好きな食材ですね。しかし、牛肉は与え方や調理法に気を配る必要がある食材であることをご存知ですか?
今回は、牛肉の栄養から上手な与え方、そして与える際の注意点を見ていきます。
牛肉にアレルギー症状を持つ犬も
鶏肉や魚類などに比べて、牛肉はアレルギー因子になりやすい食材だとされています。食物アレルギーの症状がある場合、与えることは避けた方が良いでしょう。
アレルギーがあると、皮膚や被毛の状態に異常が見られたり、目の充血や嘔吐、または下痢などの症状が現れます。もし牛肉を与えた後にそのような症状が見られたら、かかりつけの動物病院で診察を受けるのがおすすめです。
診察の際に、どのくらいの量をいつ食べたのか、その後どの程度でどんな症状が現れたのかを出来るだけ正確に伝えることが大切です。そして、アレルゲンが牛肉なのかを特定する必要があります。
犬にも嬉しい牛肉の栄養素
まずは、牛肉に含まれる栄養素をご紹介します。
必須ミネラルの鉄分や亜鉛がたっぷり
鉄分は、赤血球の中にあるヘモグロビンを構成する要素です。体の隅々へ酸素を送り届ける重要な役割を果たしています。その鉄分が、牛肉には多く含まれており、豚肉の3倍もの含有率となっています。
また牛肉には亜鉛も多く含まれています。体内の代謝に深く関係しており、細胞の複製やたんぱく質及び炭水化物の代謝にも欠かせないミネラルが亜鉛です。
コラーゲンやケラチンの合成に欠かせないため、皮膚や被毛の健康維持にも役立っています。
生命活動の源!三大栄養素が含まれている
体を動かすエネルギーとなるのが、一般的に三大栄養素と呼ばれる【たんぱく質】【炭水化物】【脂質】です。牛肉は、部位によっては三大栄養素がバランスよく配合されている食材です。
その中でも、たんぱく質は体の様々な組織を作ることに欠かせない栄養成分で、各種ホルモンの源にもなります。また、炭水化物は脳を動かすエネルギー源としてよく知られていますね。そして脂質は、体の中で燃焼させてエネルギーに変換されます。
牛肉の部位によってそれぞれの比率は違いますが、犬にとって欠かせない栄養素の宝庫が牛肉です。
各種ビタミンも豊富
牛肉には各種ビタミンも豊富に含まれていて、非常にバランスが良い食材だと言えます。
ビタミンEは活性酸素による酸化から細胞を守ってくれますし、皮膚の健康維持にも貢献してくれます。
ビタミンKは丈夫な骨づくりに不可欠で、カルシウムを骨に沈着させて強化する作用があります。
またビタミンB1は知覚刺激の伝達を助ける作用があり、神経系の機能を正常に保つために欠かせない栄養素です。
犬に牛肉を食べさせる際の注意点とは?
これだけの栄養素がたっぷり詰まった牛肉ですが、ドライフードとして与える以外に牛肉を使った手作りごはんを食べさせている方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、食材として牛肉を与える際、注意するべきポイントを解説します。
食べやすい大きさにすること
大きな肉の塊のまま与える方はいないと思いますが、与えるのであればなるべく食べやすい大きさに切り分けましょう。
犬は人間ほど咀嚼が得意ではないため、喉に詰まらせてしまう危険性があるからです。
不安があれば骨付きのものは避ける
骨付きの肉の場合、これも骨を塊のまま飲み込んでしまう誤飲の可能性がありますから気を付ける必要があります。
また硬い骨は強く噛むと歯が欠ける恐れもあるため、不安があるようなら避けた方が良いでしょう。
犬に生肉を与えても大丈夫?
基本的には問題ありませんが、肉が古くなっていたりするとサルモネラなどの菌が増殖しているため、鮮度には注意が必要です。
牛肉は加熱しても栄養成分がほとんど壊れるないため、加熱してから与えた方が安心です。
脂身の塊に注意!
一度に多く食べなければ問題ありませんが、牛肉の脂身は大量に摂取してしまうことで急性膵炎を引き起こすことがあります。人間でも揚げ物や脂身を多く食べると発症する病気で、これは血液中に脂質が多く含まれてしまうことが原因です。
犬は牛肉が大好き!でもアレルギーには気を付けて
犬は、哺乳類の食肉目というグループに属する動物で本来お肉が大好き。特に牛肉は犬にとっても栄養たっぷりな食材ですから、注意するべきポイントには気を付けながら取り入れていきたいものです。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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