バセンジーってどんな犬種?基本情報から性格、育て方もご紹介
長い間、狩猟犬として活躍してきたバセンジーですが、その性格はまるでテリアか猫のようとも言われており、利口で好奇心が強く、独立心と内気な性格をしている愛らしい犬種です。ここでは、バセンジーの歴史から基本的な飼い方までまとめてご紹介します。
バセンジーってどんな犬種?
数千年もの間、純血が保たれてきたとされる古い犬種のバセンジーは、中央アフリカ(コンゴ)が原産の犬種です。そんなバセンジー、猟犬ですがとてもマイペースな性格の持ち主なので、そのギャップに魅了される方も多いようです。ここでは、最初に知っておきたいバセンジーの歴史や特徴を紹介していきます。
バセンジーの歴史
バセンジーは、紀元前から存在しているとされる古い犬種で、数千年にわたり純血が保たれてきました。古代エジプトと王朝の滅亡により、一時は存続が危ぶまれましたが、イギリス人の探検家が中央アフリカでピグミー族が狩猟に使用しているのを発見しました。
その後、1895年にバセンジーがイギリスへ紹介されたことで、その人気が徐々に広まり現在に至ります。
バセンジーの特徴
猟犬として古くから活躍してきたバセンジー、実は日本犬たちと同じスピッツのグループに属しています。その証拠に、とがった口元と立ち耳のほかに、くるっと丸まった巻き尾をしていています。
そんなバセンジー、実は吠えないんです。嬉しい時に、ヨーデルに似た鳴き声を出すことがあるのですが、それ以外はほとんど吠えることがないので、ムダ吠えに悩まされることもありません。
体型や体質
バセンジーの平均体型は以下の通りです。
- オスの体重:11kg前後
- メスの体重:9.5kg前後
- オスの体高:43cm前後
- メスの体高:40cm前後
オスの方が、少し大きめのサイズをしていますが、中型犬のバセンジーはそこまで大きくはありません。体は正方形に近い体型をしており、とても長い脚をしているので、猟犬らしくとても早く走ることができます。
また、バセンジーはムダのないスリムで筋肉質な体つきをしているのも特徴です。
被毛や抜け毛について
バセンジーの毛色は、ピュア・ブラック&ホワイト・レッド&ホワイトの3種類で、足・胸・尾の先端にホワイトが入るのが特徴です。
被毛は、やわらかい短毛で絹糸状のスムースコートをしています。 バセンジーは抜け毛が多い犬種ではないので、ブラッシングも毎日行う必要はないでしょう。
寿命とかかりやすい病気
バセンジーの平均寿命は、一般的な中型犬と同様10歳~16歳程です。
ただし、あくまで平均寿命になるので、愛情を持ちストレスのない環境で飼育することで健康寿命を延ばすことは可能でしょう。
そんなバセンジーですが、遺伝性疾患「ファンコーニ症候群」にかかりやすい傾向にあります。ファンコーニ症候群を発症すると、多飲多尿といった腎臓病の典型的な症状が見られるようになります。
また、溶血性貧血(ようけつせいひんけつ)も発症しやすい病気のひとつです。バセンジーに動きたがらない・食欲低下・呼吸が荒い・白目の黄疸などの症状が出たら要注意です。
どちらの場合も、放っておくと命に関わる病気なので異変を感じたらすぐに動物病院を受診しましょう。
バセンジーの育て方
バセンジーは、犬特有の体臭がなくてきれい好きです。そのため、猫のように毛づくろいをして臭いや汚れを落とそうとします。
ちょっと神経質な面もあるバセンジー、一体どうやって育ててあげれば良いのでしょうか。詳しく解説していきます。
- 環境
- 運動
- ケア
- しつけ
1.環境
キレイ好きなバセンジーなので、清潔な環境で飼育してあげることが大切です。また、室内飼育は可能ですが、テリア犬種のように活発に動くことが大好きなので、広々とした空間で飼ってあげることが望ましいです。
また、バセンジーは中央アフリカ(コンゴ)が原産の犬種のため、夏の暑さに関しては他の犬種に比べると強い傾向がありますが、反対に寒い冬が苦手です。そのため、冬はエアコンを使用したり暖かく過ごせるベッドを置くなどして防寒対策をしましょう。
2.運動
バセンジーは活発なので、毎日2回(各30分程度)散歩をしましょう。中型犬ではありますが、運動量が多いので、大型犬なみの散歩量が必要です。
また、猟犬としての本能から動くものには敏感に反応します。力も強くバセンジーのペースにのまれてしまう可能性もあるので、ハーネスよりチョークチェーンで散歩してみるのもいいかもしれません。
但し、チョークチェーンは慣れない方が使うと犬の首を傷つけてしまう可能性がありますので、十分に注意が必要です。
運動は好きですが、他の犬(特に初めて会う犬)が苦手で攻撃的になることがあるので、バセンジーをドッグランで自由に遊ばせるよりも、飼い主さんと一緒に広い場所を走り回るようにした方が良いでしょう。
3.ケア
キレイ好きなバセンジーなので、シャンプーも好きかと思いがちですが、実は猫と同じで水は苦手です。バセンジーは体臭もなく自分で毛づくろいをする犬種なので、他の犬種ほどシャンプーは必要ないかもしれませんが、それでも人間社会で一緒に暮らす以上、1〜2ヶ月に1回はシャンプーしてあげると良いでしょう。
その際、いきなりシャワーをかけるのではなく、少しずつ水に慣らしてから行うことをおすすめします。もし、バセンジーの子犬をお家にお迎えした場合は、早くから水に慣れさせることで、苦手意識がなくなります。
4.しつけ
独立心が強くマイペースなバセンジーは、しつけやトレーニングが好きではありません。ブリーダーやペットショップで子犬を購入した場合は、子犬のうちから徹底的にしつけを行いましょう。バセンジーは、好奇心旺盛で情緒的な面があるので、しつけやトレーニングには飼い主も根気が必要になります。
また、里親募集でバセンジーをお迎えした場合、すでにしつけができていれば問題ありませんが、そうでない場合はプロの訓練士さんにしつけをお願いすることをおすすめします。
バセンジーの性格は?
バセンジーは利口で好奇心が強い一方、独立心と内気な面を持ち合わせているので、テリア気質をもった、まるで猫のような性格をしています。
ただ、それもバセンジーの魅力のひとつでもあり、虜になってしまう人が多い理由と言えます。
穏やかで愛情深い性格
バセンジーは飼い主やその家族に対しては愛情深く接することができる心優しい性格をしているので、伴侶犬として家族にそっと寄り添うことのできる犬種でもあります。
用心深く家族以外には警戒心を示すことも
知らない人には警戒心が強いので、攻撃的になることもあります。バセンジーが吠えることはありませんが、興奮している時は噛みついてくる可能性もあるので、しつけは必須です。
バセンジーと過ごす幸せな時間
いつでもパワフルで活発なバセンジーですが、実はものすごく甘えん坊さんです。バセンジーは群れ意識がとても強く、おしくらまんじゅうをしているような画像を飼育している人のブログでよく見かけます。
日本では飼育している人が少ない珍しい犬種のため、雑種に見られてしまうこともありますが、そこもバセンジーの魅力かもしれません。柴犬ではないのに、立ち耳に巻き尾の姿は、なんとも愛らしいです。
バセンジーはマイペースでしつけには苦労することがあるかと思います。そのため、犬を飼うのが初心者の方、体力に自信のない方、毎日お散歩に連れて行ってあげられない方には少し不向きかもしれません。【吠えないから】【かっこいいから】【犬を飼ってみたいから】このような安易な想いでバセンジーを飼うことは、彼らのためにも良くはありません。ただし、しつけやトレーニングに時間がかかる分、バセンジーにたっぷりの愛情を注いであげることができるので、これらを通じて愛犬との絆が深まるでしょう。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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