アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアって知ってる?性格や特徴を紹介
「アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリア」という長い名前の犬種名を聞いたことはありますか?日本ではほとんど見ることができない犬種ですが、原産国のアイルランドでは最も歴史がある犬種と言われています。絹のような小麦色の被毛と穏やかな性格から家庭犬としてもアメリカ等で人気の犬種です。今回はアイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアの誕生の歴史と性格、特徴についてご紹介します。
目次
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアのルーツ
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアはアイルランド原産の犬種で、1700年代頃から農場でネズミやウサギ、モグラなどの害虫駆除や狩猟、家畜の番などの仕事をして人間と共に暮らしてきました。アイルランド原産の犬種はアイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリア以外にも3つの犬種がありますが、この犬種が最も古い犬種と考えられています。正式な記録が残っていないため不明な点も多いミステリアスな犬種で、アイリッシュ・テリアやケリー・ブルー・テリアなどの犬種と血縁があるとも言われています。
名前の「ソフトコーテッド」は絹のように柔らかい被毛を意味しており、「ウィートン」は小麦色を意味しています。この特徴的な被毛が他の犬種と見分けるポイントとなっています。
歴史のある犬種ですが、アイリッシュ・ケネル・クラブに公認されたのは1937年とかなり遅めです。イングランドでは1943年に、アメリカでは1973年に公認されました。
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアと人間との関わり
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアはさまざまな仕事を担い、人間と共に暮らしてきた犬種です。家畜の管理や害虫駆除、小動物の狩猟、護衛などたくさんの仕事をこなし、当時の人間たちをたくさん救ってきました。当時のアイルランドでは農民が「狩猟犬」を飼育することを禁止する法律があったため、猟や護衛などの様々なタイプの仕事を万能に担う「使役犬」が飼育されていましたが、アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアもこのタイプの犬種となります。
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアはどんな性格?
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアは、テリア犬種でありながらも穏やかで従順な性格の傾向が見られます。しつけも行いやすく、飼い主に対して深く忠実で、最高のパートナーとして成長します。攻撃性もほとんど見られず、近年ではアメリカを中心に家庭犬としての人気が高まっています。ただし、夢中になるあまりはしゃぎすぎる傾向にあるため、他の犬や子どもと遊ばせる場合にはちょっぴり注意してあげる必要があります。
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアにはこんな特徴がある!
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアは、使役犬として活躍してきた歴史から、スクエア型の筋肉質な体型をしています。サイズ標準は、オスで体高45〜48cm・体重16〜20kg、メスで体高43〜46cm・体重14〜18kgと、中型犬に分類されます。
被毛カラーの特徴
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアの被毛のカラーは、子犬のころはレッドやブラウン、マホガニーなどの暗めの色またはホワイトですが、成長に伴い「ウィートン」という名前の由来でもある小麦色か淡いブラウンに変化していきます。被毛は1〜2年ほどかけて変化していきます。シングルコートの犬種で、抜け毛が少なく、犬アレルギーの方であっても一緒に過ごしやすい犬種として注目されています。(ただし、症状には個人差がありますので、ご注意ください)
被毛のケア方法
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアは、抜け毛が少なく換毛期もありませんが、週に2~3回程度のブラッシングが必要となります。被毛はプードルと同じく伸び続ける犬種のため、定期的なトリミングも必要です。目の上の毛は伸びすぎると目にかかり眼疾患に罹患する可能性がありますので、注意する必要があります。柔らかくもつれやすいため、ブラッシングには歯の長いスチームコームやワイヤー製のスリッカーブラシなどを活用し、毛玉ができないようにするといいでしょう。
大きさの特徴
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアは頑丈で力強い犬種で、血縁関係があると考えられるケリー・ブルー・テリアに比べて、頭が広めで短いのが特徴です。目は小さくヘーゼルやブラウンの色をしています。耳はボタン状で尻尾は国によっては断尾されているところもありますが、断尾されていない場合は立てて歩きます。
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアと過ごす楽しい時間
アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアは、抜け毛が少なくしつけも行いやすいため、飼育がしやすい犬種として人気が高まっています。しかし、犬種全体の数は少なく日本での飼育頭数もごくわずかです。愛犬の迎え入れ方にはペットショップ、ブリーダーから、保護犬などさまざまな方法がありますが、アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリアは、国内では入手が難しいため、海外から入手するのがもっとも有効な手と考えられます。気になった方はぜひ調べてみてくださいね。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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