コーギーのしつけ方法│吠え癖、噛み癖は牧羊犬の賢さの名残?
コーギーは活発で愛らしい印象の犬です。
もともと牧羊犬として活躍し、賢くて好奇心が強いところがあります。
しかし、興奮しやすい面もあるので、散歩中に迷惑をかけてしまうことがあるかもしれません。
この記事では、コーギーの性格や問題行動、しつけに関する悩みの解決方法を紹介します。
コーギーの性格・特徴
コーギーのしつけをする前に、性格や特徴を知っておきましょう。
犬種の特徴を知っていると、しつけをスムーズに進められます。
運動量が多く活発
コーギーは運動量が多く活発な犬です。
さらに、好奇心が旺盛で、じっとしているのが得意ではありません。
退屈だと好奇心を満たすためにいたずらをしたり、運動欲求を満たすために活発に動いたりします。
しつけのためにも、運動不足は避けた方がよいでしょう。
頭がよくて飼い主に忠実
コーギーは基本的に頭がよく、飼い主に忠実です。
かつては牧羊犬として活躍し、高い知能と責任感があります。
飼い主の意図を読みとる力があるので、しつけをすれば忠実に守ってくれるでしょう。
興奮しやすい
コーギーは興奮しやすい性格です。
牧羊犬としての名残で、警戒心が強いのも原因にあるでしょう。
好奇心旺盛で活発な性格ということもあって、吠えたり噛んだりが多くなりがちです。
しつけを早いうちにおこなうことで、成犬になってからの問題行動を減らすことができます。
コーギーの問題行動
コーギーの問題行動は、「吠えること」と「噛むこと」が多いです。
しつけを始める前に、問題行動の原因と対処法について知っておきましょう。
吠える
コーギーが吠えるのには2種類の原因があります。
警戒心や恐怖心から吠える「警戒吠え」と、自分の要求を伝えるための「要求吠え」です。
警戒吠え
周りの人や音に対して恐怖や警戒心を抱いたときに吠えるのが「警戒吠え」です。
コーギーには、もともと強い警戒心があります。
そのため、見知らぬ人やチャイムの音、雷鳴や自動車のエンジン音などに反応して吠えてしまうことがあります。
しつけの前に、それらの人や音が怖くないことを教えてあげることが大切です。
要求吠え
散歩に行きたい、お腹がすいたなど要求を伝えたいときに吠えるのが要求吠えです。
コーギーは賢いので、要求吠えに応えてしまうと癖になってしまう可能性があります。
飼い主が反応しないことで、要求吠えをしても意味がないと学習するでしょう。
愛犬のためにも、強い意志で無視することがしつけの第一歩です。
噛む
コーギーが噛む原因はさまざまです。
ここでは主に考えられる3つの理由を紹介します。
興奮して噛む
コーギーが興奮して噛むのは、本能的な反応といえるでしょう。
楽しくなったり、嬉しくなったりすると興奮が高まります。
飼い主が気持を落ち着かせる対応をしてあげてください。
また、不安や恐怖で興奮することもあります。
この場合は本気で噛んでしまうので注意が必要です。
じゃれているときに噛む
飼い主と遊んでいるときに、じゃれているつもりで噛むことがあります。
本気ではなく、甘噛みなので大目に見てしまうこともあるでしょう。
しかし、甘噛みを繰り返すと噛み癖がついてしまう可能性もあります。
遊んでいる最中に噛まれたら、遊びを中断して噛んだら遊べないことを教えましょう。
要求に応えてもらいたくて噛む
飼い主におやつや散歩などを要求するために噛むことがあります。
噛まれたからと要求に応えてしまうと、「噛めば要求がとおる」と学習してしまうかもしれません。
要求を通すために噛み癖がついてしまう可能性もあるので、必ず無視をします。
愛犬が問題行動を正しい行動だと学習しないためには、飼い主の対応が重要です。
コーギーのしつけはいつから始める?
コーギーのしつけは、生後2カ月からはじめられます。
できるだけ早い時期にしつけを開始するとよいでしょう。
なぜなら、生後2〜4ヶ月は性格形成に影響する時期だからです。
この時期にしつけをすることで、社会性のあるコーギーに育ちます。
しつけておくといい内容は下の3つです。
- 無駄吠え
- 噛み癖
- コマンドトレーニング
これらの行動を間違えて覚えると、問題行動につながってしまいます。
子犬のうちにしつけをしないと、成犬になってからも問題行動を繰り返しかねません。
犬が正しい行動だと思い込んでいる問題行動を修正するのは非常に困難です。
ときにはプロのトレーニングが必要になることもあります。
愛犬のためにも早い段階で正しい行動をしつけてあげましょう。
コーギーに必要なしつけ
コーギーに必要とされるしつけは、吠え癖と噛み癖の矯正、コマンドトレーニングです。
それぞれの内容を詳しく見てみましょう。
吠え癖を矯正するトレーニング
無駄吠えを矯正するためのトレーニングは4つあります。
①警戒吠えは安心させる
コーギーが恐怖心や警戒心から吠えているときは安心させてあげます。
同じ人に吠える場合は、その人におやつを与えてもらいましょう。
おやつをくれる人だと学習することで安心し、警戒吠えがなおることがあります。
②要求吠えは完全に無視する
要求を伝えるための要求吠えは完全に無視しましょう。
飼い主が応えてしまうと、「吠えれば要求がかなう」と間違った学習をしてしまいます。
要求吠えをしなかったり、すぐに静かになったりしたときは、おやつを与えて褒めてあげましょう。
運動不足に気をつける
コーギーは活発な性格なので、運動量が足りないとストレスから吠えることがあります。
できるだけ散歩は毎日、1日に2回してあげましょう。
難しい場合は、休みのときにドッグランで思いっきり運動させてあげるのがおすすめです。
社会に慣れさせる
コーギーは警戒心が強いため、慣れていないものに対して恐怖や警戒心を抱きます。
子犬のうちに、社会が怖くないことを教えてあげましょう。
飼い主が抱っこしながら、外を歩くのもおすすめです。
生後4カ月頃までにおこなってあげると、それ以降のしつけが楽になるといわれています。
噛み癖を矯正するトレーニング
噛み癖を矯正するためのトレーニングは3つあります。
噛まれても完全に無視する
飼い主にかまってほしくて甘噛みをしてくるときは、完全に無視します。
同じように、じゃれているときに甘噛みされたら遊びを中断して無視しましょう。
犬に「噛んでもいいことがない」と学習させることが大切です。
噛んだら大きな音を出す
コーギーが噛んではいけないものを噛んだら大きな音を出します。
大きな音に驚いて噛むことをやめるでしょう。
人の手や電気コードは事故につながるので、特に厳しくトレーニングする必要があります。
噛んでもいいおもちゃを与える
愛犬が子犬の場合、歯の生え変わりが原因で噛んでいる可能性があります。
歯が生え変わる時期に、口の中がむずがゆくなり何かを噛みたくなるのは本能です。
犬が自由に噛めるおもちゃを与えてあげましょう。
コマンドトレーニング
コマンドトレーニングは、飼い主が犬にしてほしい行動をとらせるためのトレーニングです。
基本動作を3つ紹介しましょう。
おすわり
- ごほうびのおやつを手に持ち、愛犬と向き合う
- おやつに興味をもつように、愛犬の鼻先に近づける
- 「おすわり」と声をかけながら、おやつを持っている手を上に動かす(愛犬の鼻先からおやつを離さないことがポイント)
- 愛犬の鼻先が上をむいて自然とお尻が床につくのを待つ
- 「おすわり」の姿勢が整ったら、おやつを与えてたくさん褒めてあげる
知らない人を見て興奮しているときや、交通量の多い道で落ち着かせるときに「おすわり」を使いましょう。
また、ほかの犬とトラブルになりそうな場合も「おすわり」で衝突を回避できます。
待て
- リードをつけた状態で「おすわり」をさせる
- 「待て」と声をかけてから、飼い主は後ろに一歩下がる
- 飼い主が動いても「おすわり」のままでいられたらごほうびをあげる(ごほうびの前に動いたらやり直す)
- 3を繰り返し、少しずつ飼い主の離れる距離を長くする
- 「待て」が成功した場合は、「ヨシ」など成功を伝える言葉で「待て」を解除する
コーギーは興奮しやすいので、好奇心が刺激されると落ち着きがなくなることがあります。
周囲に迷惑をかけたり、拾い食いを阻止したりするためにも「待て」をしつけておくとよいでしょう。
おいで
- 片手におやつを持ち、リードをつけた状態で「待て」をする
- 「待て」ができたら一歩後ろに下がる
- おやつを見せながら「おいで」と声をかけ飼い主のところに愛犬を誘導する(愛犬が動かないときはリードを軽く引っ張る)
- 飼い主のところへ愛犬が来たら、「おすわり」をさせてからおやつを与えて褒める
「おいで」はコマンドトレーニングの中でも簡単なものです。
そのため、愛犬のしつけの第一歩にも向いています。
コーギーをしつけるときのポイント
コーギーをしつけるときのポイントは、コーギーの特徴を知っておくことです。
しつけは犬に合った方法を選ばないと、飼い主と愛犬両方のストレスになってしまいます。
運動量を増やす
コーギーは活発な犬です。
運動量が足りないと無駄吠えをする可能性が高くなります。
無駄吠えをしつけるためにも、まずは満足に運動させてあげましょう。
散歩の目安は1日に2回、1回30分程度です。
リーダーは飼い主だと認識させる
コーギーは牧羊犬だったこともあり、飼い主に忠実な犬です。
そのため、飼い主がリーダーだと認識すれば指示を守ることができるでしょう。
関係性を明確にすることで、コーギーは迷うことなく賢さと責任感を発揮できます。
飼い主はリーダーとして信頼されるように、誠意をもって愛犬に接することが大切です。
「叱る」よりも「褒める」
犬は学習する動物です。
そのため、正しい行動ができたときに「褒める」ことで、次も同じ行動をとるでしょう。
繊細な性質をもっているので、「叱る」と委縮してしまうことが少なくありません。
飼い主に対する不信感にもつながるので、できるだけ「叱る」よりも「褒める」ことを意識することが大切です。
まとめ
コーギーのしつけについて解説しました。
とても活発なコーギーは興奮しやすく、無駄吠えや噛み癖が多くなりがちな犬種です。
しかし、もともと牧羊犬として活躍していたため賢くて責任感もあります。
生後2カ月くらいからしつけをはじめれば、成犬になったときの問題行動は減るでしょう。
愛犬のためにも早めにしつけを開始して、コーギーとの暮らしを楽しんでください。
この記事のライター
ネコト
愛犬が快適に過ごせるよう日々試行錯誤しています。その中で得た有益な情報を共有していきたいと思います。
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