シニア犬(老犬)のドッグフード選びは大切!愛犬の健康を守るために
高齢である愛犬の健康を守るため、飼い主としてなにができるのか考えることは大切です。
特に毎日食べるドッグフードに関しては、愛犬に合ったフードを選びたいと思いますよね。
しかし、ペットショップや通販で扱っているフードの数は多すぎて、結局どんなフードを選べばよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
今回はシニア犬(老犬)のフード選びについて解説します。
目次
シニア犬(老犬)におすすめなドッグフードの選び方
シニア犬におすすめなドッグフードの選び方としては、以下の基準があります。
- 高齢犬表示がある
- 健康維持をサポートする成分が入っている
- 消化に良い
- 安全性が高い
- 愛犬に合った大きさやかたさで選ぶ
順番にみていきましょう。
「高齢犬用」「11歳以上」の表示があるものを選ぶ
シニアの年齢に差し掛かったら、「高齢犬用」「11歳以上」の表示があるものを選びましょう。
ドッグフードにはライフステージに合ったカロリーや栄養素が配合されていますので、表示年齢を目安に選んでください。
ただしフードによっては、「全年齢対応」と表示しているものもあります。
全年齢対応のフードもシニア犬にとって必要な栄養素は配合されているため、愛犬がそのフードを気に入っているのであれば、特に変える必要はありません。
しかし、使い続けていくことで以下の変化が見られたときは、フードの変更を検討しましょう。
- 食べにくそうにしている
- 食欲が落ちてきている
- 便の様子が変わってきた
食べにくそうにしていたり、食欲が落ちていたりする場合の対処法は最後に紹介していますので、フードがなくなるまで試してみるのもよいでしょう。
しかし下痢や便秘など、便の様子が変わってきた場合、老化に伴う身体の変化にフードが合っていない可能性があるため、フードを切り替えることが必要です。
健康維持をサポートしてくれる成分が入っているものを選ぶ
ドッグフードは、健康維持をサポートしてくれる成分が入っているものを選びましょう。
シニア犬になると心臓機能や消化機能、関節、皮膚被毛のハリやツヤなど、若い頃と比べて身体の至るところで衰えがみられるようになっていきます。
シニア犬のフードを選ぶ際は、以下のような成分が入っているものを選び、フード面からも健康促進を図りましょう。
- 関節軟骨を保護する成分:グルコサミン、コンドロイチン、カルニチンなど
- 心臓や腎臓の動きを補助する成分:タウリン
- 皮膚被毛のハリやツヤを出してくれる成分:アマニ油、EPA・DHAなど
上記成分には健康維持が期待できるため、フードの成分表示を見て参考にしてみてください。
消化に良いものを選ぶ
シニア犬のフードの選び方として、消化によいものを選ぶ方法もあります。
理由としては前述したとおり、シニア犬になると見た目の変化が訪れるだけでなく、消化吸収能力もだんだんと低下していくからです。
具体的に消化によいフードとは、以下のフードを指しています。
- 主原料が良質なタンパク質を使っている
- 食物繊維が入っている
- 胃腸をサポートする成分が配合されている
ドッグフードの原材料はさまざまなものが使われています。
犬は雑食性の生き物なので、穀物主体のフードでも悪くはないのですが、犬によっては消化吸収を妨げてしまう恐れがあります。
主原料に「チキン」「ビーフミール」「サーモン」「ラム」など、良質なタンパク質を使っているフードを選びましょう。
また、食物繊維が豊富な食材が使われているフードを選ぶことも大切です。
食物繊維を多く含む食材は、「さつまいも」「大豆」「キャベツ」「リンゴ」「海藻」「ごぼう」「かぼちゃ」などが挙げられます。
成分表示を見て、上記の食材が使われているか確認しておくとよいでしょう。
胃腸をサポートする成分として挙げられるのは、オリゴ糖や乳酸菌です。
オリゴ糖は「大豆」「とうもろこし」「バナナ」「ごぼう」などに含まれ、乳酸菌の代表格である「プロバイオティクス」などが配合されているかも確認して選びましょう。
安全性の高いものを選ぶ
シニア犬だけではなく、すべての年齢の犬にいえますが、フードを選ぶ際は安全性の高いものにこだわりましょう。
先ほど肉や魚が明記されているフードを選ぶようお伝えしましたが、ドッグフードのなかには「肉類」「肉副産物」など、どんな肉が原材料で使われているかわからないものもあります。
また、添加物が多すぎるフードも避けましょう。
ソルビトールのような甘味料や着色料は、犬にとって無意味です。
ただし、無添加であればよいのかといわれれば、そうではありません。
添加物のなかには品質維持の目的で使われているものも多くありますので、必要のない添加物の見極めが大切です。
愛犬にあった大きさ・かたさのものを選ぶ
愛犬の体格や好みによって、中粒や小粒のフードを選びましょう。
ひとことにドッグフードといっても、大きさやかたさにはそれぞれ違いがあります。
特にシニア犬は消化能力が低下するため、あまりに大きい粒だと消化がしづらいでしょう。
便の状態や食いつき具合を見て、愛犬に合ったドッグフードを探してみてください。
どうしても与えたいフードが大粒だったり食べにくそうだったりするフードは、最後に紹介するフードを食べないときの与え方を参考に、食べやすくなるよう工夫してみてくださいね。
シニア犬と成犬や子犬のドッグフードの違い
シニア犬と成犬や子犬のドッグフードの大きな違いは、以下の2点です。
- カロリー
- 老化予防に特化した成分が配合されている
シニア犬になると筋力や運動量の低下により、カロリーの消費量が落ちる傾向にあります。
カロリーの消費量が落ちているのに今までと変わらないフードを与え続けると、怖いのは肥満です。
増えた体重によって身体の関節に負担がかかり、関節をいためてしまう場合も考えられます。
飼い主さんの考え方にもよりますが、カロリーコントロールを上手におこなっていくために、シニア犬の年齢にさしかかったら高齢犬用フードの検討をしてみましょう。
シニア犬用のドッグフードに切り替えるのはいつから?
シニア犬用フードの切り替え時期についての考え方はさまざまです。
対応年齢になったらすぐに切り替える飼い主さんと、体調の変化が見られた場合に切り替える飼い主さんに分かれます。
それぞれの考え方はありますが、体調の変化については以下を目安にするとよいでしょう。
- 便の状態がよくない
- 食べる時間が長くなった
- 体重の変化が見られる
下痢または便秘が続いている、食べるのに時間がかかる、生活やフードの量が変わっていないのに体重に変化が見られるといった3点が目安です。
上記の症状が見られなくても、一般にシニア犬とよばれるのは7歳前後なので、7歳になったらフードを意識してみてもよいでしょう。
ただし、7歳になったらすぐに切り替えなければいけないわけではありませんので、タイミングのよいところで切り替えてください。
ドッグフードを切り替えるときのコツ
ドッグフードを切り替えるときのコツは、いきなり全部を新しいフードに替えないことです。
すべて新しいフードに変えて与えてしまうと、犬は慣れないフードに身体が驚いてしまい、嘔吐や下痢をしてしまうことがあります。
フードの切り替えは1週間から10日程度かけてゆっくりと行っていきましょう。
理想的な切り替え方法としては、最初は前のフードを9割、新しいフードを1割混ぜて与え、徐々に新しいフードの割合を増やしていく方法がおすすめです。
新しいフードに切り替えようと思ったら、前のフードをある程度残した状態で徐々に切り替えていくとスムーズに行えます。
シニア犬がドッグフードを食べないときの対処法
最後にシニア犬がドッグフードを食べないときの対処法として、以下の4つを紹介します。
- ウェットフードに切り替える
- 水やぬるま湯でふやかす
- 匂いを出すために温める
- 食べる姿勢を変えてみる
順番にみていきましょう。
ウェットフードに切り替える
フードを食べないときはウェットフードに切り替えてみましょう。
ドッグフードは水分量によって「ドライフード」「セミモイストフード・ソフトドライフード」「ウェットフード」に分けられます。
主食として使われることの多いドライフードは少量でカロリーがしっかりと含まれているほか長期保存もできるので、使っている飼い主さんは多いです。
対して水分量が75%程度含まれているウェットフードは、開封後の保存は2日程度と短くはあるものの、嗜好性が高い特徴があります。
ドッグフードを食べないときの一時的な対処法として、ウェットフードに切り替えてみるのも検討してください。
水やぬるま湯でふやかす
ドライフードを水やぬるま湯でふやかす方法もおすすめです。
ふやかすことでドッグフードがやわらかくなるため、食べにくかったり消化吸収能力が落ちたりして食べられないシニア犬にも、食べやすい形で与えることができます。
ふやかす際は、30~40℃程度のぬるま湯で行いましょう。
熱湯でふやかすとドッグフードの栄養が逃げてしまう恐れがあり、冷水は愛犬がお腹を壊してしまう可能性もあるからです。
飼い主さんの手間はかかりますが、ふやかすことで水分補給もできるため、ぜひ試してみてくださいね。
匂いを出すために温める
犬は嗅覚がするどいため、温めて匂いを出す方法も効果的です。
お湯を少量かけるか電子レンジを使うほか、鳥の茹で汁をかけてあげれば食欲が増す犬も多いでしょう。
食べる姿勢を変えてみる
フードを食べる姿勢を変えてみることで食欲が改善する場合があります。
フードの入った食器が顔と遠い場所にあると、首を曲げすぎる姿勢がつらくなり、食べる意欲が湧かなくなってしまう犬がいるためです。
食べる姿勢を変えるには食器の下に台を置くか、飼い主さんが食器を手で待ち、口元まで運んであげるとよいでしょう。
食器専用の台や持ち手のついた食器が販売されているので、それらを使うことで飼い主さんにも負担がかかりません。
まとめ
今回はシニア犬のフード選びの基準やライフステージ別のドッグフードの違い、切り替えのコツなどについて解説しました。
シニア犬になると身体の至る所で変化がみられます。
愛犬のライフステージに対応したフード選びをして、食べない場合は工夫をし、愛犬にとってフードの時間が楽しみとなるようにしていきましょう。
この記事のライター
nana
泳ぎも走りも得意な運動神経抜群のゴールデンレトリバーと暮らしています!今は愛犬とタンデムサーフィンの練習中。いつまでもアクティブに楽しく過ごせるような情報を発信していきます。