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犬に関わることわざ「飼い犬に手を噛まれる」|意味やニュアンス、類義語や対義語など

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日本のことわざには動物を例に例えたものが数多く存在しています。「飼い犬に手を噛まれる」もその一つ。今回は「飼い犬に手を噛まれる」という ことわざの意味や由来を解説していくとともに、他の類義語もご紹介していきたいと思います。

犬に関わることわざ「飼い犬に手を噛まれる」|意味やニュアンス、類義語や対義語など
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目次

  1. 「飼い犬に手を噛まれる」ことわざの意味
  2. 「飼い犬に手を噛まれる」の類義語・対義語
  3. 「飼い犬に手を噛まれる」のことわざが生まれた背景
  4. 「飼い犬に手を噛まれる」は上にいるものへの戒めかも?

「飼い犬に手を噛まれる」ことわざの意味

犬
Sasha the Okay Photographer

まずは「飼い犬に手を噛まれる」ということわざの一般的な意味を解説していきます。

信頼していた相手に突然裏切られるような状態を意味する

わかりやすく会社の中で例えましょうか。入社以来10年にわたって可愛がってきた部下が、突然何の前触れもなく退職し、なんとライバル会社に引き抜かれていた!よくある話です。 上司からすれば、ずっと仕事面で面倒を見てきて一人前にしてやったのに、なぜ裏切るような、恩を仇で返すようなマネをするのか。まさに信じられない思いでしょう。

まるで可愛がってきた犬が突然噛みついてきたのと同じことです。そういったことから「飼い犬に手を噛まれる」とは、信頼していた相手が突然裏切り、自分に敵対するという状態を意味するのです。

上下関係が下の者に裏切られるというニュアンスがある

この「飼い犬に手を噛まれる」ということわざが使われるシチュエーションですが、例えば同僚や恋人同士、または家族といった対等な関係で使われることはまずありません。

あくまでオフィシャルな上下関係や師弟関係が存在する場合にのみ、用いられることが多いのです。あたかも飼い主と飼い犬との関係のように、上の立場の者が絶対的な力を持っているという位置関係に限定されるわけですね。

「飼い犬に手を噛まれる」の類義語・対義語

犬
PicsbyFran

ことわざには似たような意味を持つ言葉が多いもの。「飼い犬に手を噛まれる」の類義語を見ていきましょう。 併せて対義語もご紹介してみたいと思います。犬に関わることわざもいくつかあって、昔から日本人が犬をどのように見ていたのか想像ができますね。

類義語

「軒を貸して母屋を取られる」

保護してあげたのに恩をあだで返されること。または一部を貸しただけなのに全部を取られてしまうこと。

「後ろ足で砂をかける」

人から受けた恩義を忘れるばかりか、去り際に迷惑や損害を与えて困らせることの例え。

「恩を知る者は少なく恩を着る者は多し」

人に厄介になっても恩を忘れるものが多いという例え。または恩義を受ける者は多いが、恩義を感ずるものは少ないということ。

対義語

「犬はその主を知る」

犬は飼い主が誰かを良く知っていて、その恩に報いてとても忠実なもの。人間もその姿勢を見習うべきという例え。

「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」

犬でさえ三日飼ってやるだけで三年間恩を忘れない。ましてや人間は受けた恩を一生忘れず、その誠意ある気持ちを忘れるべきではないということ。

「飼い犬に手を噛まれる」のことわざが生まれた背景

犬
marliesebrandsma Unsplash

「飼い犬に手を噛まれる」は今でこそ「裏切られる」という意味に用いられますが、昔はもうちょっと別のニュアンスもあったのかもしれません。「飼い犬に手を噛まれる」ということわざが生まれた背景を見ていきましょう。

「晴天の霹靂」に近いニュアンスもあったかもしれない

まず日本犬というのは、主人が絶対的リーダーとして認めていますから、普通逆らうことなんて考えられません。しかしその犬が主人の手を噛むわけですから、余程のことや事情があったのでしょう。そういった意味で、「飼い犬に手を噛まれる」の本来の意味は「信じられないほど、余程のことが起きた!」ということになるのです。「青天の霹靂(へきれき)」という意味に近かったのかも知れません。

今の多くのことわざが生まれたのは江戸時代のこと。この頃に儒教が広まった影響で、「武士は主君に」「奉公人は主人に」「子は親に」という風に、上の者を敬わねばならないという風潮が生まれました。そういった意味から、下の者が逆らうということは当時の人々にとって考えられないことだったのですね。

上下関係を構築する犬の習性を見て生まれた?

犬の祖先がオオカミであることは有名ですが、犬も元来は集団行動し、厳然たる上下関係を構築する習性があることがあります。それは人と暮らす犬も同じことであって、多くの犬は、飼い主さんを主人として認め、リーダーと仰いで指示を聞き分ける忠誠心を持っています。

このことわざが生まれたのは日本ですし、古来からいる日本犬もまたオオカミの遺伝子を強く引き継いだ犬種です。そういった意味で昔の日本人は、主人に従順な日本犬が逆らうことは考えもつかないことだったのでしょう。

「飼い犬に手を噛まれる」は上にいるものへの戒めかも?

犬
Azad Ayami Pexels

普通にしていて飼い犬に噛まれることはまずありません。もし噛まれるとすれば、どこか信頼関係が損なわれてしまっていたり、飼い主さんの方に落ち度があることがほとんどではないでしょうか?「飼い犬に手を噛まれる」ということわざも、上にいる者はちゃんと自分を見つめ直さなくてはならないという戒めかも知れませんね。

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nao

この記事のライター

nao

「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。

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