犬も嫉妬することはある?嫉妬のサインやトラブルを防ぐための対処法を解説
犬を飼っている人なら、一度は「もしかしてこの子いま嫉妬している?」と思った経験があるのではないでしょうか。
ここでは、犬が嫉妬をすることはあるのか、嫉妬しているときのサインや、飼い主としての正しい接し方・対処法を解説していきます。
犬も嫉妬する?
嫉妬する動物は人間だけであると長い間考えられていましたが、近年では犬も人間と同じように嫉妬するという研究が発表されています。
その中でも特徴的なのが、母犬が子犬に嫉妬することです。妊娠中は愛情や時間をたっぷりと注がれていた母犬は、子犬が生まれると飼い主やブリーダーなどが子犬に注目を向けるので、嫉妬心を抱くのです。
その結果、子犬を無視したり、攻撃的になったりしてしまうこともあります。
また、母犬でなくても、新しい犬を迎えたり、赤ちゃんが生まれたりしたときに先代犬が嫉妬することは珍しくありません。
犬が嫉妬することを実験で実証
最近では犬が嫉妬することが研究により実証されています。オーストリア、ウィーン大学の実験が最も有名です。
教授は2匹の犬に「お手」を教え、2匹を同じ部屋に入れて順番に「お手」をするように指示し、片方の犬だけにおやつを与え続けました。
お手をしておやつをもらっている犬がいるのに、自分はおやつをもらえないのを目撃したもう一方の犬は苛立ち、次第にお手をしなくなってしまいました。
その後、犬を1匹ずつ別々の部屋に入れ、どちらの犬にもおやつを与えずに反復的にお手をさせたところ、先ほどおやつを貰えなかったほうの犬の方がより長く継続してお手をしたのです。
この犬はおやつをもらえないからお手をしなくなったのではなく、別の犬だけおやつをもらえることに嫉妬したからお手をしなくなったことが分かっています。
犬が嫉妬しているときの3つのサイン
犬は飼い主が他の犬や犬に接している際に嫉妬し、いつもとは違う行動をとる場合があります。犬が嫉妬したときにどのような行動をとるかは個体差がありますが、最も多い嫉妬のサインを覚えておくことで、犬の嫉妬に気付きやすくなりますよ。
ここでは、犬が嫉妬しているサインを3つご紹介していきます。
- 飼い主の気を引く行動を取る
- 攻撃的になる
- 強引に飼い主の間に入り込もうとする
【1】飼い主の気を引く行動を取る
犬は嫉妬すると飼い主の気を必死で引こうとします。飼い主に体をすり寄せたり、お気に入りの芸を披露して飼い主に褒めてもらおうとします。
また、無駄吠えがひどくなったり、家の中でトイレをしたりするなど、飼い主の気を引きたいがために問題行動に発展してしまうこともあります。
【2】攻撃的になる
犬は嫉妬すると攻撃的になり、嫉妬している相手を遠ざけようとする場合があります。多くの場合は唸ったり吠えたりするだけですが、エスカレートすると噛む犬もいるので注意しましょう。
嫉妬している相手が赤ちゃんであれば、恐ろしい事故の原因にもなりかねないので、放っておかずに真剣に向き合う必要があります。
【3】強引に飼い主の間に入り込もうとする
犬は飼い主と嫉妬している相手の間に強引に入り込み、飼い主の気を引こうとすることがあります。
また、飼い主が嫉妬している相手に接しているときに飼い主の膝に乗ったり、顔を舐めたりして、自分への注目を引こうと頑張ることがあります。
犬が嫉妬したときの正しい対処法について
犬の嫉妬がエスカレートすると、深刻な問題行動や事故の原因に発展する場合があります。そのため、犬に嫉妬のサインを発見したらなるべく早い段階で対処し、問題の解決に取り組みましょう。
ここでは、犬が嫉妬したときの対処法を紹介していきます。
新しい家族にゆっくり慣らす
新しい赤ちゃんが生まれたり、子犬を迎えたりして家族が増えるのであれば、先代犬にゆっくりと慣らすようにしましょう。突然、新しい家族が増えて、大好きな飼い主の注目がそちらだけに向けられると、先代犬も戸惑ってしまいます。
はじめのうちは別の部屋で過ごす時間を確保し、先代犬だけと過ごす時間を確保するようにしましょう。生活空間を少し分けることで先代犬が嫉妬しにくい環境にすることができます。
また、先代犬に新しい家族をゆっくりと慣らすことで、ライバルではなく、家族の一員として認識させやすくなります。
ストレス発散をしっかりとさせる
犬が嫉妬していると自然とストレスも溜まってしまいます。日頃から運動をしっかりとさせたり、スキンシップの時間を確保したりして、ストレス発散できるように心がけましょう。
しっかりとストレス発散をしておくことで、先代犬はリラックスしやすくなり、新しい家族を受け入れやすくなります。
犬が気を引こうとしているときは無視する
犬が嫉妬して飼い主の気を引こうとしているのであれば、犬を無視するようにしましょう。犬が気を引こうとしているときに飼い主が犬へ注目することは、その行動を褒めているのと同じです。そうなると、犬は気を引く行動を続け、やめなくなってしまいます。
危険な場合はドッグトレーナーに相談
犬の嫉妬が攻撃的な行動へ発展しているのはとても危険なので、必ずドッグトレーナーに相談するようにしましょう。適切に対処しないと犬が新しい家族を襲ってしまう可能性もあるので、しっかりと対処に取り組まなければいけません。
ドッグトレーナーはその犬に合った問題行動の解決方法を発見し、飼い主に対処法を教えてくれるので安心です。
犬が嫉妬しない環境を作ろう
犬も人間と同じように嫉妬することがあります。ほとんどの場合は少し時間がたつと嫉妬行動も治りますが、まれにどんどんと悪化し、攻撃性に発展する場合もあるので注意が必要です。
新しい家族を迎える場合は、先代犬に負担がかからない環境づくりを心がけ、みんながハッピーに過ごせるようにしてくださいね。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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