バセットハウンドを子犬から飼いたい!特徴や性格を知って上手に育てよう
大きな耳と眠そうな表情が愛嬌たっぷりなバセットハウンドは、日本では少し珍しいフランス原産の狩猟犬です。しかし、一度その表情を見たら虜になってしまう人も多いほど、魅力的な犬種です。ここでは、そんなバセットハウンドの歴史と魅力、基本的な飼い方までまとめてご紹介します。
バセットハウンドの歴史と特徴
セントハウンド (嗅覚獣猟犬)として活躍していたバセットハウンドは、その優れた嗅覚で獲物の場所を見つけ出しハンターに居場所を知らせるという仕事をしていました。集団行動をしていることが多かったことから、多頭飼いにも向いており初心者の方でも飼いやすいと言われています。
また、最近では、アニメ映画『ペット』でポップスというキャラクターでバセットハウンドが登場していたことから、知名度も上昇してきました。
そこでここでは、最初に知っておきたいバセットハウンドの歴史や特徴を紹介していきます。
バセットハウンドの歴史
バセットハウンドの祖先は、16世紀にフランスで活躍していた猟犬で、当時は鹿狩りをしていました。
その後、短い四肢同士の犬を掛け合わせ現在のバセットハウンドが誕生したと言われ、1884年にイギリスで愛好家のための集まりとして『バセットハウンドクラブ』というものが設立されました。
ちなみに、バセットはフランス語で【バセー】と読み、【足が短い】という意味があります。
バセットハウンドの特徴
バセットハウンドの特徴は、なんといってもそのユーモラスな風貌ではないでしょうか。体全体の皮膚が垂れ下がったような姿は、なんとも言えない愛嬌を持ち合わせています。バセットハウンドはイラストにも書きやすく、よく垂れ下がった顔を見かけることがあります。
そんなバセットハウンドですが、よくビーグルに間違えられます。よく見ると全然違うのですが、被毛の色合いが似ているのが要因かもしれません。
被毛と抜け毛について
バセットハウンドは短毛腫でありながらダブルコートの被毛をしているため、年に2回の換毛期になると、抜け毛が増えます。そのため、換毛期にはシャンプーやブラッシングをこまめに行い、バセットハウンドの皮膚と被毛の健康維持のサポートをしてあげましょう。
バセットハウンドの被毛は、ブラック&ホワイト&タンのトライカラー・レモン&ホワイトのバイカラーが一般的です。 ちなみに、犬と暮らしたら機能的な面からも洋服を着せたいという方が多くいらっしゃいますが、バセットハウンドの場合、サイズが合う洋服がなかなか見つからないのが玉にキズなところです。
体型や体質
バセットハウンドの平均体型は以下の通りです。
・体高:33cm~38cm
・体重:18kg~27kg
バセットハウンドは中型犬ではありますが、骨太で足が短く体高が低い点が特徴です。この体型は、地面に鼻を近づけやすいためと言われています。また、バセットハウンドは聴覚の情報を遮断し、嗅覚だけに集中できるよう長い耳は垂れ下がっています。
寿命とかかりやすい病気
バセットハウンドの平均寿命は、10〜12歳前後と言われており、一般的な中型犬と比べると、少し短いかもしれません。ただし、あくまで平均寿命になるので、たくさんの愛情と適切な飼育をすることで、健康寿命を延ばすことは可能です。最近では、動物医療も進歩しているので早期発見・早期治療はバセットハウンドの延命の鍵になります。
バセットハウンドの体型は、胴長短足です。そのため、腰に負担が掛かりやすく【椎間板(ついかんばん)ヘルニア】を発症しやすい傾向にあります。また、バセットハウンドは垂れ耳なので耳道の通気性が悪く【外耳炎(がいじえん)】の発症率も他の犬種に比べて高いです。外耳炎を一度発症すると、繰り返し起こることが多く、あっという間に症状も悪化してしまうので気を付けましょう。
バセットハウンドはこんな性格!
見た目も行動ものんびりとしているように見えるバセットハウンドですが、実はとても優れた狩猟犬だったという過去を持ちます。果たして、バセットハウンドはどんな性格をしているのでしょうか。ここでは、そんなバセットハウンドの魅力あふれる性格を紹介していきます。
穏やかでのんびり
全犬種と比較しても上位といっていいほど、バセットハウンドの性格は穏やかでのんびりとしています。そのため、小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭でも安心してバセットハウンドをお家にお迎えすることができます。
友好的でとても優しい性格
バセットハウンドは人懐こく、とても友好的な性格をしているので、家庭犬として家族と良いパートナーになることができます。
バセットハウンドを上手に育てるためのポイント
バセットハウンドは、日本のペットショップで見かけることがないので、飼いたいと思った場合は信頼できるブリーダーの元で購入することをおすすめします。
また、最近では里親でお迎えするという方法も増えてきたので、里親募集からバセットハウンドをお迎えするのも良いかもしれません。
周囲に一緒に暮らしている方が少ないと、どうやって育てれば良いかもなかなか分からないですよね。 ここでは、バセットハウンドの基本的な育て方について紹介していきます。
1.しつけ
のんびりとしてマイペースなバセットハウンドのしつけは、他の犬種に比べると少し時間がかかるかもしれません。そのため、根気強くしつけを続けることが必要です。
また、バセットハウンドは鳴き声がとても大きく、集合住宅でお住いの場合はご近所迷惑にも繋がりかねません。無駄吠えしないように吠えグセのしつけも行うと良いでしょう。
2.ケア
基本的には、月に1度のシャンプーで問題ありません。また、バセットハウンドは短毛種なので普段のブラッシングも換毛期以外は週に2〜3回程度行えば大丈夫です。
ただし、バセットハウンドの風貌を見ても分かるように、【耳】【目周り】【首周り】【あご周り】は皮膚が蒸れやすく外耳炎や皮膚炎を発症しやすいです。臭いで異変に気付く方も多いのですが、これらの場所はとくに汚れが溜まりやすいので、日頃から気にかけてあげましょう。
3.運動
バセットハウンドは、走り回るような運動はあまり好きではないコが多いとされていますが、それでも1日2回・各20〜30分程度散歩をしてあげると、ストレス解消や肥満防止にも繋がり効果的です。
4.環境
バセットハウンドは室内飼育で問題ありません。ただし、すでに説明した通り椎間板ヘルニアの発症率が高いため、室内は滑り止め加工されているフローリングか、マットなどを敷いてあげましょう。ツルツルと滑るフローリングは、私たちが思っている以上に足腰に負担が掛かっているので要注意です。
バセットハウンドと穏やかな毎日を
いかがでしたでしょうか。愛嬌のあるバセットハウンドは、しつけさえ根気強く行えばとても飼いやすい犬種です。バセットハウンドの魅力をもっと知りたいと思ったら、ぜひ既に暮らしている方のブログやSNSを見てみてくださいね。さらにその魅力の虜になってしまうかもしれません。
最後に。犬との暮らしは、双方が幸せになれると思えた時点でお迎えをすることが大切です。 バセットハウンドと幸せな時間を過ごすために、迎える前には事前に準備をしっかりしましょうね。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
関連記事
飼い方/育て方
フレンチブルドッグにおすすめのおもちゃは?おもちゃで遊ぶ際の注意点は?
最近、街中だけでなくSNSでもフレンチブルドッグを見かけることが増えましたよね。潰れた鼻と短い...
2024年7月10日
飼い方/育て方
フレンチブルドッグとのお散歩にはハーネスがおすすめ!デメリットと選ぶ際のポイントも知っておこう
犬を迎えたら「一緒にお散歩に行くのが楽しみ!」という方は多いのではないでしょうか。犬とのお散歩...
2024年6月26日
飼い方/育て方
クールな印象の黒いフレンチブルドッグについて|他の毛色との違いはある?
さまざまな毛色があるフレンチブルドッグですが、中でも黒いフレンチブルドッグはシャープな印象を受...
2024年6月25日
飼い方/育て方
フレンチブルドッグってどんな性格をしているの?ブヒとの上手な関わり方を知ろう
大きな耳と鼻ぺちゃの見た目のフレンチブルドッグは、日本だけではなくアメリカやイギリスでも人気の...
2024年6月21日
飼い方/育て方
老犬用のベッドは何を重視するべき?愛犬がシニア期に入ったら寝床環境を見直そう
愛犬が老犬と呼ばれるステージに入ったらこれまでのお世話の仕方や環境を見直す必要があります。寝床...
2024年6月19日