秋田犬の成犬について。飼育時にかかる費用や散歩量など解説
「忠犬ハチ公」の犬種としても知られる秋田犬。飼ってみたいけれど、成犬になったときに手に負えなくなったらどうしようと悩んでいる方が多く見受けられます。
本記事では、成犬になった秋田犬のサイズ感や、最低限必要な運動量を解説していきます。金銭面が不安な方のために、1ヵ月あたりにかかる費用の目安も記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
飼育に踏み切る前の不安を解消していきましょう。
秋田犬の成犬はどのくらいのサイズ感?
ここでは秋田犬が成犬になったときのサイズ感や、体型の特徴について紹介していきます。
秋田犬の成犬期は2歳~6歳
成長の目安として、生後~1歳までを子犬期、2歳~6歳までを成犬期と判断するのがいいでしょう。その後は、7歳から老化が始まっていきます。
体高と体重は大型犬の中でも大きめ
日本国内で犬の品種の認定を行う「ジャパンケネルクラブ」に登録されている、成犬になった秋田犬の体高と体重の目安がこちらです。
体高の目安:オス約64cm~70cm / メス約58cm~64cm
体重の目安:オス約48kg / メス約40kg
大型犬の中でも比較的サイズが大きい秋田犬ですが、メスの方がオスよりも体重や体高は小さくなります。成犬時の平均的な体重や体高は、ラブラドール・レトリーバーよりも大きいです。
サイズが大きい分、力も強いので、頑丈で広い飼育場所が必要になります。
体型のバランスは日本犬一
秋田犬の体格は縦にも横にも大きく、骨太でガッシリとした印象を受けます。体長と体高のバランスが日本犬の中で最も優れているといわれており、どこから見てもスタイルが良いのが特徴です。
子犬のころは柴犬と似たような見た目ですが、成犬になるにつれ熊のような体格と雰囲気になっていきます。
被毛はダブルコートで寒さに強い
秋田犬の被毛は、上毛と下毛が二重構造になっているダブルコートです。そのため、寒さに強く暑さに弱いという特徴があります。秋田犬のモコモコとした印象は、柔らかい直毛の毛が密集していることから受けるものです。
秋田犬の中には「ムク毛」と呼ばれる種類も存在し、通常の秋田犬よりも長い被毛を持っています。映画やテレビで話題になった「わさを」がムク毛の秋田犬です。
秋田犬は抜け毛が多い
ダブルコートの犬種は、換毛期に抜け毛が多くなります。秋田犬も同様に抜け毛の多い犬種だということを理解しておきましょう。
秋田犬の成犬に必要な運動量
続いて、秋田犬を飼育する上で必要となる散歩量と、おすすめの運動方法について解説していきます。
秋田犬の運動はドッグランがオススメ
猟犬としてのルーツを持つ秋田犬は、走ることが大好きです。可能な限りドッグランへ連れて行き、走り回らせてあげるととても喜びます。
秋田犬はサイズが大きい分、飼育できるスペースが狭くなりがちです。その分ストレスも溜まりやすいので、ドッグランへ連れて行き、ストレスを解消させてあげてください。
必要な散歩量は1日2時間
秋田犬はサイズが大きい分、たくさんの運動量を必要とします。そのため、1日2回、合計で2時間程度の散歩をするのが好ましいです。約5㎞~10㎞の道のりを無理なく歩かせてあげましょう。
散歩時の注意点
秋田犬は暑さに弱いので、夏場はバテやすいです。夏場でも運動量が落ちないよう、朝や夕方などの涼しい時間帯を選んで散歩させてあげてください。
秋田犬の成犬との暮らしにかかるお金
最後に、秋田犬と共に生活していく中で、必要となる1ヵ月当たりの費用の目安を紹介していきます。
食費は1ヵ月あたり約7,000円~12,000円
成犬になった秋田犬の飼育にかかる食費は、ドッグフードやおやつを含めると、1ヵ月あたり約7,000円~12,000円程度です。大型犬ということもあり、小型犬に比べると食費は多くかかります。
ドッグフードは消費が激しいので、10kgや15kgといった量をまとめ買いすることで、食費を節約することが可能です。
お手入れ費は1ヵ月1,000円以内で収まる
秋田犬の場合、お手入れとして必要な作業はブラッシングとシャンプーだけです。そのため、かかる費用はブラシ代とシャンプー代だけとなります。1ヵ月あたりの費用は1,000円以内で収めることができるでしょう。トリミングサロンを利用する場合は別途費用が掛かります。
医療費の平均は1ヵ月あたり約4,700円
アニコム損害保険株式会社の調査によると、大型犬にかかる年間の医療費は平均で55,934円です。1ヵ月あたりに計算し直すと、約4,700円。
さらに、ペット保険や健康診断等を含める場合は、プラス8,000円ほど負担する計算になります。日々の運動や食事管理をしっかりすることで病気を防ぎ、結果的に医療費をかからないようにすることが望ましいです。
その他:必要に応じて発生する費用
秋田犬を飼育する上で必要となるその他の費用としては、ドッグランといった犬が遊べる施設への入場料金です。
施設ごとに入場料金は変わりますが、1ヵ月に2回連れて行くことを想定すると、約1,500円~3,000円程度になります。
成犬になった秋田犬でもしつけはできる?
秋田犬の基本的なしつけは子犬期に行っておくのが最適ですが、成犬になってからでも遅くはありません。
しかし、すでにできあがった習慣や価値観を新しいものに書き換えるのには、時間と根気も必要になるということを理解しておきましょう。
攻撃的な面もあることを理解する
秋田犬は警戒心が強く、番犬としても活躍できる犬種です。そのため、知らない人や大きな音に対して敏感になっています。
また、狩猟犬として噛みつく習性もあるので、しつけを行っていない成犬では他人にケガを負わせるリスクも高まります。
秋田犬は成犬になると力が強くなり、しつようとしても飼い主が力負けすることもあるでしょう。そういった意味でも、まだ力の弱い子犬期からしつけを行うのが好ましいです。
秋田犬をお迎えする前にしっかり検討を
サイズが大きい秋田犬は、成犬になると扱いづらそうなイメージがあるかもしれません。しかし、落ち着いた性格であることから、比較的しつけもしやすい犬種です。
成犬になってからもしつけはできますが、時間や根気が必要になります。できれば子犬期から行うのが好ましいでしょう。
飼い主に忠実な秋田犬は、最高の家族になってくれること間違いなしです。ペットショップやブリーダーを通して、ぜひ秋田犬をお迎えすることを検討してみてください。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。