バスク地方原産のバスクシェパードをご存知ですか?歴史・特徴・性格・飼い方まで徹底解説!
世界にはさまざまな種類のシェパードがいますが、その中にバスクシェパードという犬種がいます。たくさんの魅力を持つバスクシェパードですが、非公認犬種ということもあり、どのような特徴を持った犬なのかよく知らないという人も多いかと思います。そこで今回は、バスクシェパードの歴史や性格、被毛の特徴などをご紹介します。
バスクシェパードの歴史
バスクシェパードは、スペインとフランスにまたがるバスク地方出身の犬です。バスク地方原産の古くから存在する牧羊犬の子孫であると言われています。何百年にもわたりバスク地方で飼育され、主に羊の群れを移動させる牧羊犬として活躍していました。
現在は家庭犬としても飼われていますが、正式な犬種としてFCI(国際畜犬連盟)には公認されていません。
犬種グループ
FCIに正式な犬種として公認されている犬たちは、生存目的や形態などに応じて、「牧羊犬・牧畜犬」や「使役犬」「テリア」など、10種類ある犬種グループに分けられています。バスクシェパードは牧羊犬として活躍していた犬ですが、FCIの非公認犬種なのでどの犬種グループにも属していません。
バスクシェパードの寿命・体重
ここでは、バスクシェパードの体重や必要な運動量、平均寿命をご紹介します。
平均寿命
バスクシェパードの平均寿命は、12~15年程度です。アニコム損害保険株式会社が公表している犬の寿命に関するデータによると、犬の平均寿命は14歳程度(※1)となっているので、長生きが期待できると言えそうです。
適正体重
バスクシェパードの平均的な体の大きさは以下の通りで、オスの方が体が大きい傾向にあります。
・体高:オス52~58cm /メス46~53cm
・体重:17~36kg
上記はあくまでも目安で、適正体重はその犬によって異なります。
適正体重とは、理想体型の時の体重です。犬の理想体型とは、立った状態の犬を上から見たとき、適度に腰のくびれが見られる、横から見たとき適度に腹部が引き締まっている、薄い皮下脂肪の上から肋骨を触って確認できる状態です。この理想体型時の体重(適正体重)を維持していくようにしましょう。
運動量
バスクシェパードは、かなりの運動量を必要とする犬種です。朝夕それぞれ1時間は散歩をするようにしましょう。また、身体能力が高いため、フリスビードッグやアジリティなどをはじめとしたドッグスポーツなども喜ぶでしょう。
体力があり、運動が足りないと退屈に感じてしまいやすいので、運動をさせる機会を十分に作ってあげることが大切です。
バスクシェパードの被毛の特徴
バスクシェパードはロングコートで、滑らかな手触りの毛質をしています。毛色はイエローやゴールドが一般的ですが、ブラックやブルー、レッド、フォーンなど、さまざまな種類があります。
お手入れ方法
毛のもつれや抜け毛を放っておくと被毛が蒸れやすくなり、皮膚トラブルを起こすことがあります。そのため、毎日ブラッシングをしてきれいに整えてあげましょう。
また、被毛や皮膚の汚れを落とすためにシャンプーも必要です。ただし、頻繁に行うと必要な皮脂までもが取り除かれてしまい、皮膚が乾燥しやすくなってしまうので、月1~2回程度で大丈夫です。
バスクシェパードの性格
バスクシェパードは穏やかで優しい性格の持ち主で、子どもとも仲良くすることができます。また、献身的で、飼い主を喜ばせることに喜びを感じます。
羊を守りながら働いていた牧羊犬だったことから、見知らぬ人には警戒心を示すことも少なくありません。しかし、自分からむやみに攻撃するようなことはなく、信頼できると認識すると、心を許して接するようになってくれます。
性格に合わせたしつけのコツ
バスクシェパードは知能や適応力が高く、作業をすることが好きな性格なので、しつけは入りやすい方と言われています。
バスクシェパードに限りませんが、犬のしつけは力で押さえつける強制法ではなく、褒めて能力を伸ばす方法が基本です。覚えてもらいたいルールを着実に1つずつ教え、できたときはその場で褒めてあげるようにしましょう。これを繰り返していくと、犬は「飼い主の言うことを聞くと楽しいことがある」と学習し、飼い主の指示に従えるようになります。
日本ではなかなか見る機会がないバスクシェパード
バスクシェパードは温厚で知能が高く、よき家庭犬としての資質を持っている魅力的な犬種ですが、日本ではなかなか見る機会はありません。今後、FCIに公認され、日本でも頭数が増えていくことを期待したいところです。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。