動物看護師は資格がなくても働ける?民間資格や学校、取得後の仕事について
動物看護師は動物看護の知識をはじめ、動物や飼い主さんとのコニュニケーション能力など、さまざまなことが求められる仕事です。動物看護師として働きたい場合、特別な資格は必要なのでしょうか。今回は動物看護師の資格について、学校や試験内容、資格が活かせる環境などについて解説していきます。
動物看護師の仕事は多岐にわたる
動物看護師は、獣医師が行う診察や手術の治療のサポートなどを行うのが主な仕事です。そのため、直接的な医療行為を行うことはできません。
獣医師のサポートといえども、診察や手術の際に必要となる器具の準備・片付け、検体検査の補助、体重測定など健康診断の補助、飼い主さんへ処方箋の説明などの業務を行うため、動物看護学の知識が求められます。
また、診察や検査の際に、動物が暴れないよう適切に押さえたり、入院動物のグルーミングやトリミング、爪や耳のお手入れなども動物看護師の重要な仕事です。そのため、動物に寄り添い過度のストレスを与えないよう、上手にそれぞれの動物を扱う技術も持っていないと務まりません。
加えて、獣医師のサポートだけでなく、受付や会計の対応、カルテの管理、動物病院内の清掃なども含まれ、仕事内容は多岐にわたります。
動物看護師を目指す学校や資格試験の内容
動物看護師になるための国家資格はないので、獣医師のように公的な資格がないと動物看護の仕事に携われない、といったことはありません。
しかし、動物医療の意識が高まってきたことから、動物看護師のレベルをある程度統一させる動きになり、民間資格として「認定動物看護師」が誕生し、2012年に全国統一試験が開始されるようになりました。また、直近では、動物病院で獣医師の補助を行う動物看護師の国家資格化に向け、関連法案が提出される動きなどもあります。
認定動物看護師の試験は、全国の主要都市で年に1回実施されています。
大学や専門学校で勉強して受験資格を得る
認定動物看護師の資格試験は、一般社団法人動物看護師統一認定機構が主催しています。
動物看護師としての実務経験がない場合、一般社団法人動物看護師統一認定機構が推奨する、動物看護学のカリキュラムを設けている大学や短大、専門学校などで、指定のカリキュラムを履修した人が受験資格の対象となります。
そのため、基本的には、学校に通って受験資格に必要な単位習得が必須条件です。
上記以外に、動物看護師統一認定機構の受験資格審査によって、個別に認められた方であれば、受験資格を得ることが可能です。
筆記試験と実地試験を受験して合格する
認定動物看護師の試験は五肢択一形式で、マークシート方式の筆記試験と、コンピュータを利用するCBT方式の実地試験からなります。
試験内容は、動物解剖学や動物薬理学、動物行動学をはじめ、動物看護の概念や動物愛護の知識、動物の各疾患の知識など広範囲におよびます。
認定動物看護師資格の合格率は80%を上回っているとされていますので、学校で習得したことをしっかりと勉強し、試験本番で力を発揮することが出来ればきっと合格することができると思います。
動物看護師の資格があれば職業の選択肢が増える
動物看護師の主な就職先は動物病院です。動物看護師の資格を持っていなくても応募できる動物病院もありますが、資格を持っていると、動物看護や動物医療についての専門知識が身についている証明になります。そのため、就職活動を有利に進められる点がメリットです。
また、動物病院以外にも、ペットケアホームやペットホテルなど、動物看護やケアの知識が求められる職場は多数あります。このように活躍できる場が広いため、専門性の高い知識を持った動物看護師の需要は、より一層高まっていくといえるでしょう。
動物看護師の活躍の場はたくさんある
動物医療の現場で、診察や手術のサポート業務を担う動物看護師は大きな存在です。そのため、専門知識を身につけた動物看護師の有資格者は、重宝されるといえるでしょう。
また、ペットケアホームやペットホテルなど、活躍できる場所は多岐にわたります。
認定動物看護師の試験の難易度としては決して高くはないと言えます。動物看護に関心のある方は、資格取得をぜひ検討してみてください。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!