子犬が狂ったように暴れるのはなぜ?ズーミーの理由と対処法を解説します
念願の子犬との暮らし!と思いきや、「何の前触れもなく突然子犬が狂ったように暴れだすことがあり困っている」という飼い主さんは少なくないのではないでしょうか。普段は大人しい子が突然暴れだしたとなると戸惑ってしまいますし、どこか具合が悪いのでないかと心配にもなりますよね。今回は子犬が急に暴れだす理由と対処法について解説していきます。
目次
「狂ったように暴れる」ってどんな行動?
「子犬が狂ったように暴れる」と聞いて想像するのはどんな状況でしょうか?実際に子犬が暴れているときに見られる行動をご紹介します。
- 部屋の中を思いっきり走り回る
- 急停止や急旋回を繰り返す
- ぬいぐるみやおもちゃを咥えてブンブン振り回す
- 椅子やソファーに飛び乗ったり飛び降りたりする
- 物を噛んで破壊する
このような行動が見られたら、飼い主さんは「一体どうしたの!?」と心配になってしまいますよね。子犬が衝動的に暴れだすのは「ズーミー」と呼ばれるもので、正常な行動なので特段異常があるわけではありません。
「ズーミー」ってなに?
ズーミーとはスラング(俗語)で、犬が突然走り回ったり、ソファーに飛び乗ったりする行動を指します。どんな犬種、年齢でもズーミーが見られることがありますが、特に子犬に多いと言われています。ほとんどは数分で収まり、成長するに連れて落ち着いていくので心配は無用です。
成犬の場合は運動不足が原因であることが多いと言われているので、普段のお散歩の所要時間や距離、回数などを見直してみてください。10分以上ズーミーが続く場合や、愛犬の様子に異変を感じたら獣医師に相談しましょう。
子犬が急に暴れるのはなぜ?
子犬が突然暴れだす(ズーミーが見られる)理由ははっきりとは分かっていません。しかし、一般的には子犬期の行動制限によって有り余ったエネルギーを発散しているのではないかと考えられています。
つまり、子犬はワクチンプログラムが完了するまで自分の足で地面を歩いてお散歩することができないので、運動不足によるストレスとエネルギーを解消するためにこのような行動に出るというわけですね。特に運動量の多い犬種であれば体力が有り余っていて思いっきり駆け出したくなるのかもしれません。個体差もありますが、毎日同じような時間に暴れだす子も少なくないようです。
ズーミーが見られたら飼い主さんは愛犬が落ち着くまで見守ってあげましょう。話しかけたり、どうしようとアワアワしてしまうと、余計に興奮してしまうこともあります。
ただし、床がフローリングの場合は走り回ることで滑って怪我をしてしまうかもしれません。小型犬は少しの衝撃でも骨折や脱臼をしてしまうので特に注意してください。猛スピードで走っていても上手に避けますが、万が一椅子の脚やタンスの角などにぶつかってしまうと危険なので、決まった時間に暴れるのであれば、なるべく怪我のリスクがない部屋に移動すると安心かもしれません。
急に暴れるのは他の理由もある?
子犬が突然暴れだすのは「ズーミー」であるとお話ししました。しかし、しばらく経っても収まらない場合、別の理由があるかもしれません。
混乱している
雷や花火などの大きな音や、地震などに驚いてパニックを起こしているときにも暴れだしてしまうことがあります。犬は人間よりも聴覚が優れているので、大きな音に対してストレスを感じやすいです。場合によっては粗相や嘔吐をしてしまうこともあります。
愛犬が暴れる前の条件が分かっているのであれば、CDや動画サイトの音源を利用して少しずつ音に慣れる練習をしましょう。雨戸やカーテンで外の様子や音を少しでも遮断するのも効果的です。また、クレートや犬用ベッドなど、子犬が安心して過ごせる場所を確保しておくと、恐怖を感じたときの避難所として役立ちます。
飼い主さんが慌ててしまうと犬も不安になってしまうので、できるだけ落ち着いて行動することを心がけましょう。
興奮している
ケージ・サークルから出たときや、ドッグランなどの広いところに来た時、飼い主さんが帰ってきたとき、苦手なシャンプーが終わった時など、嬉しさや緊張状態から解放されたことで興奮し、思いっきり走り回ることもあります。
この場合の子犬は興奮状態にあるので、怪我や事故が起きないように注意してください。家の中では滑って転んだり家具などにぶつかって怪我をしないように配慮する必要があります。また、そのままの勢いで外に飛び出してしまわないように気をつけましょう。
広いところを走り回れる興奮から外で暴れ回ってしまうのであれば、室内で少し遊んでエネルギーを発散させておくことをおすすめします。
また、お散歩の時間が決まっていると、特定の時間になると飼い主さんに飛びついたり家の中を走り回って催促するようになるので、時間は決めないようにするとよいでしょう。
病気の可能性も
子犬が突然走りまわったり暴れたりするのはズーミーや混乱・驚きが原因であることが多いですが、分離不安症という病気が原因でそのような行動に出てしまうこともあります。
「分離不安症」とは、飼い主さんと離れることに強い不安感を抱き、さまざまな問題行動を起こしてしまう心の病気です。お留守番時だけでなく、飼い主さんと一緒にいるときにも症状が見受けられることがあります。
分離不安症の主な症状
- 尻尾を追いかけてくるくる回る
- 部屋を荒らす
- 粗相をする
- 吠え続ける
- 下痢や嘔吐が見られる
- 食欲不振になる
- 手や足を舐め続ける・噛む など
飼い主さんが自宅にいる場合であっても、飼い主さんが別の部屋に行くとパニックになったり、飼い主さんに出かける素振りが見られると落ち着きがなくなるなどの様子が見られることがあります。分離不安症が重症化してしまうと、飼い主さんがトイレに行くだけで暴れだしてしまうこともあるため、できれば予防したい病気です。
分離不安症は飼い主さんにとっても愛犬にとっても辛いものです。お留守番時に吠え続けてしまうと近隣トラブルの原因にもなりかねませんし、自分の身体を傷つけてしまうこともあります。分離不安症から愛犬が暴れてしまうのであれば、まずは少しずつ1匹で過ごす練習をするようにしましょう。一緒の空間にいても構いすぎないようにすることも大切です。
数日で改善するものではないので、根気よくトレーニングを続ける必要があります。症状が重い場合には薬が処方されることもあるので、うまくいかないときは獣医師や専門家の力を借りましょう。
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子犬が暴れているときにやってはいけないこと
子犬が暴れていている理由が、運動不足の解消やストレス発散である場合、落ち着くまで見守ることが原則です。しかし、混乱や興奮が原因で暴れ具合がひどいと、どうにかして落ち着かせたいと思いますよね。しかし、飼い主さんの行動によっては逆効果になってしまうこともあります。ここでは子犬が暴れているときに飼い主さんがやってはいけないことをご紹介します。
大きな声で叱る
パニックや興奮から暴れている場合、飼い主さんに叱られてしまうとさらに興奮して余計に落ち着かなくなってしまいます。また、大きな声を出すことで構ってくれていると勘違いして行動が酷くなることも珍しくありません。臆病な性格をしている子であれば、大きな声で叱られることによって恐怖を感じ吠えたり噛みついてくることもあります。
犬との信頼関係にヒビが入る可能性もあるので、大きな声で叱るのはやめましょう。叩いたり、マズルを掴むのはもってのほかです。
犬にとってご褒美となるものを与える
子犬を落ち着かせようと、お気に入りのおもちゃや大好きなおやつを与えてしまうと、「暴れるといいことがある」と学習してしまうので注意しましょう。また、声をかけたり、反応してしまうことで飼い主さんに注目されたと思って繰り返すようになる恐れがあります。
暴れている理由に合わせて対処しよう
個体差はありますが、一般的に子犬にズーミーが見られるのは生後2ヶ月頃~1歳くらいまでと言われています。お散歩ができないことで体力が有り余っていることと、運動不足を解消するための正常な行動であるため、無理に押さえつけようとせず自然に落ち着くのを待ちましょう。めいっぱい遊んで運動欲求を満たしてあげるのも効果的です。
ただし、理由がエネルギーの発散ではないこともあります。あまりにも頻繁に暴れるという場合には何らかのストレスや病気が原因かもしれません。愛犬の様子をよく観察して暴れている原因を見極めることが大切です。自分で判断するのが難しければ獣医師に相談してみてくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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