マルチーズの飼い方|しつけのポイントをおさえて上手に育てよう
中央地中海沿岸地域出身のマルチーズは古くから愛玩犬として人々と暮らしてきた犬種で、その姿は大きく変わることなく、穏やかな性格で何世紀にもわたって愛されてきました。日本でも犬種別犬籍登録頭数において15年以上10以内をキープしており、人気の高さが伺えます。そんなマルチーズといつか一緒に暮らしたいと考えている方は多いのではないでしょうか?今回はマルチーズを飼うにあたって知っておきたいしつけのポイントをご紹介します。上手に育てて信頼関係を築きましょう!
マルチーズの基本的な性格
マルチーズをしつけるにあたっては、まず性格傾向を把握しておくことが大切です。性格には個体差がありますが、マルチーズの基本的な性格を見ていきましょう。
甘えん坊で従順
マルチーズは飼い主さんのことが大好きでとっても甘えん坊な子が多いです。家の中では飼い主さんのあとをついて歩いたり、撫でてほしくてそばにやってくることも珍しくありません。また、忠誠心が高く従順なので比較的しつけが入りやすいと言われています。
活発な一面も!
身体は小さいですが、遊ぶことが大好きです。そのため、日々のお散歩はもちろん、室内でも一緒に遊んであげると喜びます。必要な運動量は多くはありませんが、ストレス解消のためにも毎日お散歩には連れて行ってあげましょう。
見知らぬ人には愛想がない?
飼い主さんや家族に対しては愛情深いものの、他の人には心を開かないという子も中にはいるようです。警戒心の強さも相まって、お散歩中など自分より大きい犬に対して吠えかかることもあります。
マルチーズに見られる問題行動
気が強い一面もあるものの、基本的には穏やかで特に飼い主さんに対しては素直なマルチーズですが、いったいどんな問題行動が見られるのでしょうか。
噛み癖
犬はもともとまず噛んでみて感触を確かめようとするので、手や物を噛んでも注意せずにそのまま放っておくと、成犬になっても取り敢えず噛むという行動が見られます。大切な洋服やお気に入りの家具をガジガジ噛まれてしまうと悲しいですし、家電のコードを噛んでしまった場合には感電の恐れもあり危険です。
犬が噛む理由はさまざまですが、マルチーズは甘えん坊のため、飼い主さんに構ってほしくて噛んだり、スキンシップ不足によるストレスから噛み癖に発展するケースもあります。
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吠え癖
犬は吠えて自分の気持ちを伝える生き物なので、嬉しいとき、怒っているとき、不安なとき、痛みがあるときなど、さまざまな理由から吠えます。マルチーズに特に多いのは、飼い主さんに構ってほしい・遊んでほしいという気持ちから吠えるケース(=要求吠え)です。
また、警戒心が強いので、来客やインターホンのチャイム、お散歩中にすれ違う人や犬などに対して吠えることもあります。
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わがまま
マルチーズに限ったことではありませんが、可愛さのあまり甘やかしすぎてしまうとわがままになって飼い主さんの言うことを聞かなくなります。
自分の要求を通すために噛みついたり吠え続けたりするほか、叱ると反抗的な態度をとったり、与えられたドッグフードを食べない、指示をしても無視をするなどの態度が見られることもあります。
また、過保護にしすぎることで後述する「分離不安症」の引き金となるケースもあります。
分離不安
先述した通りマルチーズは甘えん坊なので、常に飼い主さんのそばにいることを好む子が多いですが、1日中どこへ行くにも一緒というような過ごし方をしてしまうと、飼い主さんと離れることに強い不安を感じる「分離不安症」となってしまいます。
分離不安症になると、たとえ少しの間であっても飼い主さんが視界に入らなくなることに不安を感じ、姿が見えるまで吠え続けたり、留守番時には手足を舐め続ける、ものを噛んで破壊する、粗相をするなどの様子が見られます。
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マルチーズをしつけるうえでのポイント
マルチーズは飼い主さんのしつけ方や接し方によっては、上記のような問題行動が見られることが分かりました。ではいったいどのようにしつければ良いのでしょうか?しつける上でのポイントを見ていきましょう。
甘やかさない
犬を迎えたら愛らしさからついつい甘やかしたくなってしまいますよね。好きなだけおやつをあげたり、遊んでとアピールされたら構ってあげたり、甘噛みを許してしまったりしてしまいますが、犬からの要求すべてに応えてしまうと、なんでも自分の思い通りなると認識して次第に飼い主さんの言うことを聞かない子に育ってしまいます。
要求が通るまで吠えたり噛みついたりするような問題行動が見られ、わがままし放題になってしまうので、子犬のうちからダメなことはダメとしっかり教えましょう。
コミュニケーションをしっかりとる
マルチーズは飼い主さんのことが大好きな犬種なので、日々のコミュニケーションが不足するとストレスが溜まり無駄吠えや下痢や嘔吐、食欲不振などの体調不良が見られることがあります。
また、飼い主さんが結婚した、赤ちゃんが生まれて家族が増えたなどの環境の変化によって愛犬を構ってあげる時間が減ってしまうと、犬が不安を感じて体調を崩してしまうケースもあります。
仕事などが忙しくて毎日お散歩に行くのが難しいという場合でも、室内でできる引っ張りっこなどで遊んだり、ブラッシングでスキンシップをとったり、なるべく愛犬との時間を確保するようにしましょう。
犬のストレスサインについて詳しくはこちら
社会化をきちんと行う
犬の吠え癖は子犬期の社会化不足が原因となっているケースも珍しくありません。子犬には新しいものを比較的受け入れやすい時期がありますが、その期間を逃してしまうと警戒心が強くなってしまいます。そのため、生後3~12週の社会化期と呼ばれる時期にさまざまな経験をさせてあげるようにしましょう。他の犬や人との関わりはもちろん、犬が苦手としやすいインターホンやドライヤー、掃除機の音などに慣れる練習をはじめるのにもぴったりです。マルチーズは飼い主さんに対しては愛情深いですが、他の人と関わる機会を設けないと排他的になってしまうケースもあるので、家族以外の人と触れ合う時間も作ることをおすすめします。
子犬のお散歩についてはこちらの記事をチェック!
1匹で過ごす時間を作る
マルチーズは飼い主さんと過ごすことを好む犬種ですが、四六時中一緒にいるような生活は分離不安を予防するためにも避けましょう。同じ空間にいても構い過ぎずに別々の過ごし方をすることも大切です。分離不安症になると犬は強いストレスを感じますが、飼い主さんも買い物や仕事で家を空けづらくなり、行動が制限されてしまいます。
分離不安症は、少しずつ離れる訓練をして1匹で過ごすことに慣れさせていくトレーニングをして改善を図る行動療法や症状が重い場合には薬物療法を用いますが、とても根気が必要になるので、事前に分離不安を防ぐ関わり方をすることが重要です。
マルチーズは飼いやすいと言われるけれど
マルチーズはその性格から初心者でも飼いやすいと言われることが多い犬種です。たしかに温厚な子が多く、賢いので言ったことを覚えてくれるのも早いですが、しっかりしつけなければわがままになり言うことを聞かず手に負えなくなるケースも珍しくありません。吠え癖や噛み癖は1度ついてしまうと直すのに根気が要るため、特に注意が必要です。
可愛さのあまりつい甘やかしてしまいたくなりますが、信頼関係を築くためにも、子犬の頃からしっかりとしつけることが大切です。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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