イタリアングレーハウンドをお迎えしたい!気になる子犬期の飼い方の基本をまとめました
イタリアングレーハウンドは小柄でありながらもその流線型の美しい身体と気品漂う佇まいで多くの人を魅了する犬種です。ジャパンケネルクラブでは視覚ハウンドに分類され、運動神経の良さからドッグショーで活躍する子も珍しくありません。洗練された雰囲気の見た目と親しみやすい性格から「いつかは迎えたい!」とお考えの方も多いのではないでしょうか。今回はイタリアングレーハウンドの子犬を迎える際に知っておきたい飼い方のポイントをまとめました。
目次
イタリアングレーハウンドの基本情報
まずはじめに、イタリアングレーハウンドの基本情報を見ていきましょう。
原産国 | イタリア |
---|---|
サイズ | 小型犬 |
体重 | オスメスともに最高5㎏ |
体高 | オスメスともに32~38㎝ |
グループ | 10G:視覚ハウンド |
用途 | レーシング・ドッグ |
※体重、体高はJKCで理想とされている数値であり、ドッグショーに出陳するなどの目的がなく、家庭犬として一緒に暮らすうえでは上記の範囲外でも問題はありません。
イタリアングレーハウンドは名前の通りイタリア原産の犬種です。「イタリアン・グレ”イ”ハウンド」と記載されることもあります。
古代エジプトのファラオの宮廷で飼われていた小型のグレーハウンドがルーツであると考えられていますが、詳しいことは分かっていません。ルネサンス期には貴族の宮廷でも可愛がられ、多くの絵画にも描かれていたようです。狩猟犬として活躍していた歴史を持ちますが、貴族の間でははじめから愛玩犬として飼われていたと言われることもあります。
さらなる小型化を目指して無理な交配が行われたことや、戦争により一時は絶滅の危機に瀕しました。しかし、アメリカに渡っていたイタリアングレーハウンドを逆輸入して交配をしたことで絶滅を逃れ、今に至ります。
日本にイタリアングレーハウンドがやってきたのは江戸時代で、当時は身分の高い人に飼われていたという説も。
一般的に無駄吠えが少なく温厚な性格をしており、初心者でも飼いやすいと紹介されることが多い犬種です。日本では「イタグレ」の愛称でも親しまれています。
そんなイタリアングレーハウンドの子犬を迎えた際には、ごはんの量やお散歩デビューの時期、被毛のお手入れ方法など分からないことがたくさんありますよね。それぞれの項目について基本的なポイントを簡単に見ていきましょう。
イタリアングレーハウンドの子犬のごはんの量
成長期である子犬期のごはんはとても大切ですが、1日に何回あげればいいのか、どのくらいの量が適切なのか迷ってしまうこともあると思います。ここでは子犬期のごはんの回数やその子に合った量を知る方法についてご紹介します。
月齢によってごはんの回数は異なる
子犬は消化器官が未発達のため一度にたくさんのご飯を消化することができません。そのためはじめのうちは1日分の餌の量を小分けにして与えます。
■ごはんの回数の目安
~生後3ヶ月頃 | 3〜5回 /日 |
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生後3~6ヶ月頃 | 3〜4回 /日 |
生後6~12ヶ月頃 | 2~3回 /日 |
上記はあくまで目安です。その子に合わせて適宜調整するようにしてください。
ドッグフードを与え始めるのは歯が生え揃い、硬いものを食べれるようになってからです。
子犬は長時間空腹状態になってしまうと低血糖症を引き起こす恐れがあります。特に夜ごはんと朝ごはんは間があいてしまうので、あげる時間は工夫しましょう。
基本的には子犬用と記載のある総合栄養食を選ぶのがおすすめです。成長期である子犬は成犬よりも必要なエネルギー量が多いので、カロリーが高く作られています。
与える量はパッケージを参考に使用
その子に合ったドッグフードの量を知る方法は主に、「計算して算出する方法」と「ドッグフードのパッケージに記載されている給餌量の目安を参照する方法」の2つがあります。はじめはドッグフードに記載されている給餌量をあげて、その子の食べている様子を観察して少しずつ調整していくのがおすすめです。例えば、毎回残しているのであれば、あげすぎているかもしれません。少し減らしてみるなどの工夫をしましょう。
また、便の状態もごはんの量が適当であるかの判断基準になります。
- 耳たぶほどの柔らかさで拾うと便のあとが少し残る…ご飯の量が適切
- 硬くてコロコロしている…ご飯の量が少ない、もしくは水分が足りていない
- 柔らかくて掴めない…ご飯の量が多い
便は健康のバロメーターとも言われているので、こまめにチェックしておくと◎
イタリアングレーハウンドは骨が細く骨折のリスクが高いので、肥満にならないようごはんの量には気を付ける必要があります。とはいえ、太らないようにすることを意識するあまり栄養不足になってしまうとそれはそれで健康を損ねてしまうので、愛犬に合った量をきちんと把握することが重要です。
また、イタリアングレーハウンドは皮膚トラブルを起こしやすいと言われているので、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸などの皮膚や被毛の健康に役立つ栄養素が含まれてるドッグフードを選ぶとよいかもしれません。
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イタリアングレーハウンドの子犬のお散歩
犬を迎えたら一刻も早く一緒にお散歩に行きたいものですが、子犬はいつからお散歩できるのでしょうか?
ワクチンを接種して免疫を獲得してから
イタリアングレーハウンドに限らず、子犬が自分の足で外を歩けるようになるのはワクチンプログラムが完了してからです。
子犬は母犬からの初乳により免疫をもらいますが、少しずつ減っていってしまうため、感染症から身を守るためにワクチンを接種して免疫を獲得する必要があります。
感染症の中には致死率が高いものも少なくないため、しっかり免疫が獲得できているか、いつからお散歩できるようになるかについてはかかりつけ医に確認するのが安心です。
ただし、生後3~12週齢は社会化期と呼ばれる時期であり、この期間にいかにさまざまな経験をしたかが精神的な成長に大きく関与すると言われています。そのため、飼い主さんが抱っこしたり、犬用カートで外に出てみるなどのお散歩は積極的に行いましょう。
もちろん社会化期を過ぎたあとでも少しずつトレーニングをすれば社会化不足を解消することは可能です。その場合は愛犬のペースに合わせてゆっくり身の回りの環境に慣れることから始めてください。
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イタリアングレーハウンドの子犬のお手入れ
イタリアングレーハウンドの魅力の1つでもある光沢のある被毛。毛足は短いので一見お手入れは楽そうですが、どのようなところに気を付けたほうがよいのでしょうか?
トリミングは不要だが抜け毛は多いことも
イタリアングレーハウンドは短毛なので、トリミングサロンでのお手入れは必要ありません。被毛の構造はオーバーコートのみのシングルコートで、抜け毛は少ないほうだと言われていますが、短毛がゆえに生え変わりのサイクルが早く、中には抜け毛が多い子もいるようです。
ブラッシングの頻度は週に1~2回程度が目安となります。短い被毛は洋服やソファなどの布製品に刺さりやすく、チクチクするほか取り除きにくいこともあるので、体から床に落ちる抜け毛を減らすという意味でも、ブラッシングを行いましょう。ブラッシングには抜け毛対策のほか、血行促進やノミダニ、ほこりなどの除去などのメリットがあります。
中にはブラッシングが苦手な子もいるので、子犬のうちから慣れるトレーニングをしておくのがおすすめです。
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シャンプーは月に1回程度
子犬がシャンプーできるようになるのは、基本的にワクチン接種により免疫がついてからです。イタリアングレーハウンドは短毛であるとはいえ、皮膚を清潔に保つためにも定期的なシャンプーは必要になります。軽い汚れであれば硬く絞った濡れタオルなどで拭いてあげるのでも十分ですが、月に1回程度はシャンプーをしてあげましょう。
シャワーの音や身体が濡れることが苦手な子も多いので、子犬のうちから少しずつ水に慣れる練習をしておくと、今後のお手入れが楽になります。また、あわせてドライヤーの音にも慣れる練習をしておくとなおいいですね。
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子犬ならではの注意点はたくさんある
子犬のお世話にあたっては、成長過程であることからあらゆる面で気を付けなければいけないことがたくさんあります。犬種の特性や子犬期の飼い方のポイントを十分に調べて万全な状態でお迎えするようにしましょう。
子犬は可愛らしく、ついつい構いたくなってしまいますが、自宅にやってきたばかりのころは緊張や不安を抱えている子も少なくありません。新しい環境に慣れるまでは見守るようにし、ブラッシングやシャンプー、お散歩関連の練習などは落ち着いてから始めるようにしてくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!