パピチワってどんな犬?親の犬種からひも解く育てやすさと上手な飼い方について
ミックス犬はなんとも言えない特有の可愛さや、純血犬種同士の交配の場合は病気にかかりにくいなどの理由があり、人気を集めています。
世界にはさまざまな種類のミックス犬がいますが、今回はその中でも「パピチワ」について詳しくご紹介します。外見や性格の特徴、しつけのポイント、平均寿命、気をつけたい病気など、ミックス犬やパピチワを迎えることを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
パピチワは何と何のミックス犬なの?
はじめに、パピチワは何の犬種のミックス犬なのかからご紹介します。
親となる犬種
パピチワは、純血種のパピヨンとチワワが親の犬種のミックス犬です。どちらの親の犬種も人気犬種ランキングの上位にランクインしている犬種で、その血が入っているパピチワも人気を集めています。
パピヨン
パピヨンは体重2~4kg、体高20~28cmの超小型犬です。「パピヨン」とは、フランス語で「蝶」を意味する単語で、その名の通り羽を開いた蝶のような耳が大きな特徴です。豊かな長い被毛に覆われ、耳や尻尾にも飾り毛が生えており優美な姿をしています。
チワワ
チワワは世界最小の犬と言われており、体重1.5~3kg、体高12~20cmほどの大きさです。アップルヘッドと呼ばれる、リンゴのような丸みを帯びた頭やクリクリの愛らしい大きな目などが魅力的で、根強い人気を誇ります。光沢があって短い毛のスムースコートと、毛が長いロングコートの2タイプが存在します。
パピヨンの「パピ」とチワワの「チワ」を組み合わせて、「パピチワ」と呼ばれています。また、「チワパピ」と呼ばれることもあります。
活躍の歴史
パピチワは、ペットとしてかわいがることを目的として誕生した愛玩犬で、その歴史はまだ浅く公認されている犬種ではありません。スタンダードが定められていないので、同じパピチワでも容姿に差があります。
もともとパピヨンとチワワは血統のつながりがあり、似ている部分を持っているので、その子どもであるパピチワは、見た目にあまり違和感がありません。
パピチワの外見の特徴について
それぞれの親の犬種の特徴をどのぐらい受け継ぐかによって外見は変わってきます。パピチワに限らずミックス犬は個体差が大きいので、外見の特徴はあくまでも目安として頭に入れておくのがよいでしょう。
体重・体高
パピヨンもチワワも超小型犬なので、パピチワも体が小さく、体重は3kg前後、体高は25cmほどです。ぱっと見は、どちらかというとパピヨン寄りに感じますが、アップルヘッドや華奢な体格など、チワワの特徴も随所に見られます。
被毛の特徴
被毛のタイプによってお手入れにかかる手間が変わってきます。そのため、被毛の特徴も知っておきましょう。
コートタイプ
パピヨンの被毛を受け継ぎ、ふんわりした長い毛の被毛のコが多いです。パピヨンはシングルコートで、チワワはシングルコートも存在しますがダブルコートであることが多いので、パピチワの被毛の構造は、どちらを受け継ぐかによって変わります。
シングルコートの場合は比較的抜け毛が少ないですが、ダブルコートの場合は季節による換毛期があるので抜け毛が多いです。
代表(標準)毛色
毛色は、ベースのホワイトやフォーンにマーキングが入った種類やトライカラーなどが存在します。また、成長に伴い毛色が変化することがあるのも特徴です。
お手入れ方法と注意点
細くて長い毛は絡まりやすいので、こまめにブラッシングをして毛玉ができないように気をつけましょう。
また、定期的にシャンプーもしてあげる必要があります。頻繁にシャンプーをすると必要な皮脂も洗い流されてしまい、皮膚が乾燥しやすくなるので月1〜2回で大丈夫です。
ここがチャームポイント
飾り毛が生えたパピヨンの大きな耳や美しい豊かな被毛、チワワの丸っこい頭や愛らしい顔立ちなど、両犬種の魅力的な部分が実によく組み合わさっており、親の犬種に劣らず抜群のかわいさを誇ります。また、外見だけでなく甘え上手な愛らしい性格などもチャームポイントの1つです。
パピチワの性格の特徴
ここでは、パピチワの性格の特徴について見ていきましょう。
勇敢だけど用心深い一面あり
用心深い一面を持っており、聞きなれない音がしたり知らない場所に行ったりすると臆病になってしまうこともあります。しかし、親の犬種の気の強さも受け継いでいるので、勇敢なところも併せ持っています。
従順で甘えん坊
飼い主に従順で、甘えん坊な性格であることが多いです。飼い主のそばにいることを好み、愛情深く接してくれます。
こんなしつけが必要
パピチワの性格を踏まえ、以下のことに気をつけながらしつけをしましょう。
リーダーシップを取り一貫した態度で接する
気が強くて頑固なところがあることから、「まあいいか」と大目にみて甘やかしすぎると、わがままな性格になってしまいます。しつけをするときは、リーダーシップを取って一貫した態度で接し、犬のペースに振り回されないようにしましょう。
分離不安にならないように注意
分離不安とは、飼い主の姿が少しでも見えないと過剰に不安になってしまう状態のことを言います。ひとりぼっちの状態が不安でずっと鳴き続け、部屋を荒らす、粗相をするなどの問題行動を起こしてしまいます。
子犬のうちから留守番トレーニングをして、ひとりで過ごすことに慣れさせ、分離不安にならないように注意しましょう。
パピチワの平均寿命と気をつけたい病気について
ミックス犬は、それぞれの純血犬種の遺伝子がミックスされることで、犬種特有の病気のリスクが下がり病気にかかりにくいと言われています。とはいえ、小型犬ならではのかかりやすい病気などに注意する必要があります。パピチワの平均寿命と気をつけたい病気について見ていきましょう。
平均寿命
パピチワの平均寿命は、12~14歳ぐらいと言われています。アニコム損害保険株式会社の犬種別の平均寿命データによると、体重10kg未満のミックス犬の平均寿命は14.3歳、親の犬種のパピヨンは14.4歳、チワワが13.7歳という結果になっているので、パピチワも長生きすることが期待できます。(※1)
気をつけたい病気
パピチワは、以下の病気に注意が必要です。
尿路結石症
パピヨンもチワワも尿路結石症にかかりやすい犬種なので、パピチワも気をつけておきたいところです。尿路結石症とは、ミネラル成分が結晶化して尿路に結石ができてしまう病気です。発症すると頻尿や血尿、排尿時に痛がるなどの症状が見られます。
ミネラルの過不足や飲水量の不足など、原因はさまざまです。尿路結石症は再発しやすいので、定期的に尿検査をしておくことをおすすめします。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼は、膝蓋骨と呼ばれる膝の骨が正常な位置から外れてしまう状態のことを言います。小型犬に多く見られる病気で、不自然な歩き方をする姿が見られたら要注意です。
膝に負担がかかりすぎると発症しやすくなるので、大きな段差のあるところを日常的に昇り降りさせない、床が滑りやすい場合はカーペットや滑り止めマットを敷くなどして、足への負担を軽減させるようにしましょう。
パピチワは育てやすい犬種!
超小型犬のパピチワは女性でも扱いやすい大きさな上に、飼い主に従順な性格なので育てやすいと言えるでしょう。ただし、気が強いところもあるため、リーダーシップを取ってしつけを行い、犬のペースに振り回されないようにしましょう。犬を迎えたいと考えている方は、個性豊かなパピチワも候補に入れてみてはいかがでしょうか。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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