犬に音楽は効果的?犬が興奮状態になったとき落ち着かせたいなら試してみてほしいこと!
玄関のチャイムに反応して興奮してしまったり、すれ違う犬に吠え掛かって興奮がとまらなくなったり、花火や雷が怖くて興奮状態になったりと、犬が興奮する場面はさまざま。
興奮状態になるのは成犬に限ったことではなく、子犬でも興奮がとまらなくなることがあります。興奮した犬は、同じところでぐるぐる回ったり、垂直ジャンプをし続けたり吠え続けたり。
そんな愛犬を見ている飼い主としては、なんとか落ち着いてほしいと思いますよね。今回は、そんな興奮を収めて落ち着かせるために有効な方法をご紹介します。
愛犬を落ち着かせたいなら|まずは興奮の原因を見極めよう
ピンポンの音に反応して家の中を走り回ったり、散歩に行くとわかると興奮がとまらなくなったり、ボール投げをはじめるともっともっとと要求するようになったり、犬が興奮するきっかけにはいろいろあります。
犬種や個体差もありますが、犬が興奮する原因として最も多いのが「嬉しい時」と「恐怖や警戒している時」の2種類。犬を落ち着かせたいと思ったら、まずはなぜ犬が興奮しているのかその原因を見極めることが大切です。
お願い。落ち着いて!の前にすること
犬によっては、興奮しはじめると自分を見失っているかのごとく狂ったように走り回ったり、吠え続けるようになります。こんな時「落ち着いて!」と叫んだところで、犬の耳には入りません。
まずは、犬の興奮を鎮める前に飼い主が平常心を保ち冷静でいることが大切です。飼い主が大きな声を出せば出すほど逆効果となることを忘れずにいましょう。
犬を落ち着かせたいときに試してほしい4つのこと
子犬、成犬に限らず、興奮は怪我や攻撃につながることもあるため何とかして収めたいですよね。そこで、犬の興奮を収め落ち着かせたいと思う時に有効と言われている方法を、室内、外出先のシチュエーション別にご紹介します。
犬を落ち着かせる方法|室内編
家の中をダッシュで走り回る、吠えが止まらない、そんな時も犬は興奮状態にあります。また、室内で犬と遊んでいる時にも興奮状態となることがあります。室内での興奮は怪我の原因になります。まずは、室内で興奮を収め落ち着かせる練習をしましょう。
「休め」のコマンドを覚えさせよう
フセ、マテ、コイ、オスワリは基本のコマンドとして教えますが、「休め」のコマンドを教えている飼い主はあまり多くいません。フセとは違い、休めは犬がリラックスして横たわる状態のこと。このコマンドを教えておくと、ボール遊びが止まらなくなった時やドッグランなどで興奮している時に有効です。静の行動である休めのコマンドを実行することで、動の興奮スイッチを切ることができるため落ち着きを取り戻すことができます。まずは、室内で「休め」のコマンドを覚えささせましょう。
声のトーンに気をつける
犬の興奮は、飼い主が原因のこともあります。家の中ではついつい大きな声や甲高い声で犬を褒めたり怒ったりしがちですが、その声のトーンによっては犬の興奮を助長してしまうことがあります。特に、子犬はちょっとした声のトーンで興奮しがちです。犬を褒める、怒る、一緒に遊ぶなどどんな時でも、まずは飼い主が犬を興奮させないように冷静に静かな口調で話しかけることが大切です。
犬を落ち着かせる方法|外出先編
ドッグランなど犬が楽しく遊べる場所では、特に犬は興奮しやすくなります。興奮の度が過ぎてしまうと他の犬とトラブルになったり、関節を痛めるなどの怪我をする可能性もあります。そんな時には、次の方法を試してみましょう。
オスワリとアイコンタクト
走り回ったりすれ違う人や犬に吠えかかる場合は、まず自分の方を向かせてオスワリをさせ、アイコンタクトをとります。ただし、オスワリもアイコンタクトもできない犬に、興奮を収めようとしてオスワリといったところで通じません。オスワリとアイコンタクトは、日常のしつけの中でマスターさせておくようにしましょう。
耳を優しくマッサージ
犬の耳にはたくさんの神経が通っています。興奮が収まらない時や恐怖・ストレスを感じている時には、耳の付け根から耳たぶを優しくマッサージしてあげることで心身のバランスが取れ、興奮が収まる可能性があります。マッサージの後に優しく抱きしめてあげることも、興奮を収め落ち着かせる方法として有効です。
犬を落ち着かせる音楽はある?
犬は人間の約4倍の聴力を持ち、人間より高い音域まで聞こえる聴覚に優れた動物です。そんな犬がリラックスできる音や音楽とはどのようなものなのでしょうか。
音楽を聴かせて犬を落ち着かせてみよう
アメリカ、イギリス、スコットランドなど各国の学者のあいだでは、「犬は音楽を聴くと落ち着くのか?」という研究課題がながく研究され続けられています。そして2017年には、スコットランドのグラスゴー大学のボウマン博士と動物愛護団体SPCAとの共同研究で、犬はレゲエとソフトロックを聴くとリラックスすると発表され注目を集めました。
また、イギリスではクラシック専門のラジオ局がペットのための音楽番組を制作し放送しています。留守番中のペットや花火大会の日にペットが受けるストレスを軽減させる目的で番組が制作されています。番組では、モーツァルトやベートベンを始め、イギリスの作曲家が自分の愛犬にむけて作曲した曲も流れているそうです。
犬はシンプルかつ繰り返しのある一定のリズムを好む
アメリカ国内の他にイギリス、オーストラリアのアニマルシェルターで効果を確認されている犬のための子守唄「ケーナイン・ララバイ」を作曲したアメリカの作曲家テリー・ウッドフォード氏が語る犬の好む音楽とは次の8つの項目を満たしているものとしています。それが、シンプルさ、繰り返し、予測可能性、一貫した店舗、一貫した音量、基本的な対象構造、人間の声、人間の心拍。心音のリズムをベースにし、人間の声が入っている方が犬がさらにリラックスするとしています。
母犬の心音がポイント
人間の赤ちゃんは、母親の心音を聞かせることで泣き止むことがよく知られています。犬も同じく、母犬の心臓の鼓動と同じようなリズムや同じ音域の音でリラックスできるのではないかと言われています。ただし、犬種や大きさによってもそのリズムや音域が異なるため、すべての犬が同じ音楽でリラックスできるとは限りません。
犬を落ち着かせるために音楽を聴かせてみてはいかがですか?
犬が楽しく遊んでいるうちに、興奮スイッチが入り止まらなくなることはよくあることです。筆者は、愛犬が仔犬の頃にモーツァルトを聴かせていました。すると、成犬になってからでも仔犬の頃にかけていた曲をかけると興奮が収まりリラックスしてくれるようになりました。
仔犬の頃から音楽を聴かせる習慣をつけると、興奮スイッチを早く止められるのかもしれません。そして、人間が聴いていて心地よい音楽は、犬もリラックスできるように感じます。もし、興奮がとまらなくて困っているようでしたら、ぜひ音楽を聴かせてみてくださいね。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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