犬に餅(モチ)を食べさせてもいいの?お餅が危険な理由と対処法
お正月が近づくにつれて、お雑煮やお汁粉など様々な料理でお餅を食べる機会が増えますよね。おいしいお餅を愛犬にも食べさせてあげたいと考える方もいるのではないでしょうか?しかし、お餅は犬にとって危険な食べ物です。今回は、お餅を犬に与えてはいけない理由と、食べてしまったときの対処法について紹介します。
犬に餅を食べさせても大丈夫?
お餅の原料には、もち米・もち米粉が使われており、保存料などの食品添加物を使用していないものがほとんどです。そのため、お餅自体に犬にとって害のある成分や毒性があるわけではありません。
犬にあげてはいけない食べ物は中毒症状を起こしてしまうからというのが主な理由ですが、害のある成分が含まれていないのになぜ与えてはいけないのでしょうか?それはお餅の特有の柔らかさにあります。
お餅の柔らかさ・弾力は、喉に詰まらせてしまう危険性があるため、愛犬には与えるべきではないと言えるのです。そのため、お餅に限らず噛み切りにくいものや弾力のある食べ物は犬には食べさせないのがベターです。
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犬にお餅を与えるべきではない理由
食べること自体に問題はないお餅を犬に与えるべきではない理由は、大きく4つあります。与えるべきではない理由についてしっかりと理解しましょう。
喉や消化器官に詰まらせる
お正月は、餅を食べる機会が増えることで高齢者や子供などのお餅に喉が詰まる事故が多く起こります。場合によっては、亡くなってしまうことも少なくありません。人ですらこのような事故が起こるのですから、犬は尚更です。
犬の食べているところを観察すればわかりますが、犬には食べ物を噛み砕いてから飲み込むという習性がないため、そこまで大きくないものは数回噛んだだけで飲み込んでしまいます。ほとんど丸呑み状態というわけです。お餅を丸呑みすれば、喉や食道などの消化器官に詰まらせる可能性が高いことは容易に想像できますよね。消化器官が発達しきっていない子犬や咀嚼力・飲み込む力が弱まっている老犬であればさらに危険性が高まります。
熱々の状態で飲み込んでしまった場合は、食道炎や胃炎の原因にもなります。犬がお餅を食べやすいよう小さくカットしても、粘着力の高いお餅は温度が低くなるとすぐにくっついてしまいます。人間の赤ちゃんに美味しいからと言ってお餅を与える親はあまりいないと思いますが、犬も同様で、喉に詰まらせる可能性のあるお餅は与えないのが賢明です。
アレルギーの可能性
お米は小麦などに比べるとアレルギーが起きにくい食べ物ですが、必ずアレルギー反応が出ないとは言い切れません。痒みだけでなく下痢や嘔吐などの症状がでることもあります。
お米に関する記事はこちらをチェック
穀物の消化が不得意
犬は肉食寄りの動物なので、野菜をはじめ穀物類などの消化は得意ではありません。消化不良を起こすと下痢などの原因にもなります。
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袋に入った脱酸素剤に注意
市販のお餅の場合、保存料や添加物が一切入っていないため、個包装パックのなかに脱酸素剤が添付されています。好奇心旺盛な犬は、イタズラでお餅の袋や脱酸素剤を食べてしまう子もいます。
塩化カリウムや生石灰が使われた乾燥剤は、毒性が強いため特に危険ですが、脱酸素剤の成分は鉄粉であることがほとんであり、毒性は低いため大量に誤飲することがない限り、重篤な中毒症状を起こす心配はありません。しかし脱酸素剤の袋が胃や腸などの消化管を傷つけてしまう恐れはあります。
お正月シーズンはリビング等にお餅を置いておく家庭も多いかと思いますが、愛犬の手の届かない場所で保管するように徹底しましょう。万が一飲み込んでしまった場合は、獣医師に相談してくださいね。
乾燥剤について詳しくはこちら
万が一犬がお餅を食べてしまったときの対処法
万が一、愛犬がお餅を食べてしまった場合、まずはしっかりと飲み込んでいるかを口を開けて確認しましょう。喉に詰まっていないかに加えて、歯などにくっついていないかも合わせてチェックしましょう。
まずは愛犬の様子を観察すること
喉には詰まっていなくても食道や腸などに詰まっている可能性もあります。この場合は、喉のように確認することは難しいため愛犬の様子をよく確認しましょう。
腸閉塞になっている場合は、嘔吐したり、うんちやガスが出ないためお腹が膨れる、腹痛により背中を丸める姿勢をとるなどの症状が見られます。
食道閉鎖の場合は、飲み込んでから数秒か数分以内に嘔吐が始まり、重度だと呼吸困難を引き起こしてしまうことがあります。
すぐに動物病院へ
お餅を喉に詰まらせた場合は、背中を叩くことで吐き出すことがあります。しかしうまくいかないことも大いにしてあります。また、無理やり取り除こうとすると、かえって奥にいってしまうこともあるので一刻も早く動物病院で処置してもらうのが賢明です。
犬にお餅は食べさせちゃダメ!
お餅は中毒性のある食べ物ではないため、少量なら与えても大丈夫と書かれているサイトもあります。しかし、喉に詰まらせ、窒息する危険性の高いものを与える必要は本当にあるのでしょうか?
お正月の時期である年末年始は動物病院がお休みのことも多いため、万が一の事態が起こったとき、きちんと処置をしてもらえないこともあります。
お正月に愛犬と一緒に特別な食事を食べたいのであれば、犬用のおせちなども販売されているため、お餅以外の美味しい食べ物を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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