【犬種図鑑】ベドリントンテリアについて詳しくご紹介!飼うときに注意すべきポイント
ベドリントンテリアは、ぬいぐるみのようなふわふわの被毛・可愛い見た目をしていますが、闘争心に火が付くと死ぬまで闘うというエピソードがあるほどの闘犬でもあります。独特な外見が人気ですが、テリア種の気が強い性格をしているので、しつけがなかなか大変です。ベドリントンテリアを家族に迎えようとしている方はまずこの記事で犬種についての理解を深めていきましょう!
ベドリントンテリアについて
犬を飼育する際には、その犬種についてよく理解しておく必要があります。ベドリントンテリアは中型犬に分類される犬種ですが、闘犬として改良された犬種でもあるため飼育には気を配る必要があります。ベドリントンテリアの歴史や特徴などを知り、本当に飼育できるのかよく考えてみてください。
ベドリントンテリアの歴史
ベドリントンテリアはイギリスのノーザンバーランド州にてカワウソやイタチ、キツネなど害獣狩りを行っていた犬種で、長脚テリアに分類されます。もともとのベドリントンテリアは脚が短くずんぐりとした体型でしたが、狩猟が行いやすいようにと長脚に改良されました。
ベドリントンテリアの名前はノーサンバーランド州にあるベッドリントンという町の名前にちなんで付けられたそうです。ベッドリントンでは炭鉱が盛んで、炭鉱労働者のペットとして炭坑にいる穴熊や鼠を駆除する目的でも飼育されていました。日本では1963年頃に普及したと言われています。
ベドリントンテリアの特徴
ベドリントンテリアは長い脚としなやかで優雅な体つきが特徴的な犬種です。長い垂耳と洋梨のような頭部の毛、アーチ状の背中をしています。優雅な見た目ですが筋肉質で、気取ったような特徴的な歩き方をします。プードルと同じ毛質ですのでカット次第でベドリントンテリアの見た目も大きく変わります。
被毛と抜け毛について
ベドリントンテリアは幼齢期、ブラックやダークブラウンのカラーですが、成長につれ色が薄くなり、成犬になるとブルーやリバー、サンディ(砂色)、ブルー&タン、レバー&タン、サンディ&タンに変化します。メジャーな色はブルーで、サンディは珍しいカラーです。
ベドリントンテリアはテリア種ですが換毛期がなくプードル同様、定期的にトリミングを行う犬種となります。毛の質はふんわりとした綿毛で、子羊のようにトリミングされることが多いようです。
体型や体質について
ベドリントンテリアはオスメスともに体高が約41cm、体重が8.2kg〜10.4kgと中型犬に分類されます。筋肉質ですが優雅で品のある見た目をしています。
寿命とかかりやすい病気について
ベドリントンテリアの寿命は12〜14年ほどです。かかりやすい病気としては、白内障(はくないしょう)や進行性網膜萎縮(しんこうせいもうまくいしゅく)、銅蓄積肝障害(どうちくせきかんしょうがい)/銅起因性肝炎(どううきいんせいかんえん)、皮膚病などがあげられます。白内障は水晶体が白く濁る病気で、加齢により発症する場合が多く、重症になると失明する場合があります。
進行性網膜萎縮は網膜異常により光が感知できなくなっていく病気で、遺伝による病気で完治が困難な病気でもあります。この病気も重症になると失明に至ります。銅蓄積肝障害は肝臓が銅を排出するのが困難になる病気で、体内に銅が蓄積してしまい肝臓障害が起こります。この病気は発症する犬種が限られている病気です。
ベドリントンテリアの性格について
続いてベドリントンテリアの性格を見ていきましょう。
落ち着きがあって品位高い
ベドリントンテリアは飼い主にはとても忠実で素直ですので、落ち着きがあり品位が高い面もあります。警戒心が強いので、幼齢犬のころから社会化をしっかり行いましょう。
勇ましく自信に満ちた性格
ベドリントンテリアは優雅な見た目に反し、勇敢で自信にあふれる性格をしています。ベドリントンテリアは闘犬としての歴史とテリア気質が相まって、羊の皮を着たおおかみと揶揄されるほどの闘争心をみせる場面もあります。特に他の犬に対する闘争心が強く問題となるケースもあります。飼い主には穏やかな性格ですが、一度すねるとなかなか機嫌が直らないとされています。
ベドリントンテリアの育て方について
ベドリントンテリアを飼育する上で、暮らす環境やしつけ、運動量、ケアの方法などを学んでおく必要があります。
- 環境
- しつけ
- 運動
- ケア
1.環境
ベドリントンテリアを飼育する場合は室内飼育となりますが、フローリングは滑りやすく足腰に負担がかかるため絨毯やマットなどを敷いてあげるようにしてください。
2.しつけ
ベドリントンテリアはテリア気質で闘争心が強いため、初心者でのしつけは困難です。日本で飼育されている頭数も少ないためプロのトレーナーさんと相談しながら行うようにしてください。
鳴き声も鋭くマシンガンのように鳴きますので、騒音問題となる場合もあります。ベドリントンテリアと他の犬とのトラブルを防ぐためにも飼い主が主体となりしつけをしていきましょう。
3.運動
ベドリントンテリアは狩猟犬でしたので、運動量も多く必要です。1日に1時間以上の散歩を2回連れて行ってあげる必要があります。走ったり、ボール遊びなど何かを追いかけたりするのが大好きですので、散歩以外の運動も取り入れてあげるようにしてください。
ベドリントンテリアはギャロップと呼ばれる全力疾走で走る馬のような走り方が得意で、非常に速いスピードで疾走することができます。
4.ケア
ベドリントンテリアはプードルと同じく定期的にトリミングを行う必要のある犬種です。トリミングは月1程度でも大丈夫ですが、ブラッシングは毎日行ってください。綿のような毛質ですので、ごみが付着しやすく、汚れが残ると皮膚病の原因にもなります。
ベドリントンテリアは目が側面についていて離れているのが特徴的ですので、トリミングはベドリントンテリアカットと呼ばれるカットが主流となっています。プードルと毛の質が似ているので、プードルカットを真似している子もいます。
またベドリントンテリアは大きな垂れ耳ですので、耳の中に湿気が溜まりやすいので、耳掃除も定期的に行ってあげるようにしてください。口腔ケアも大切ですが、暴れて出来ないなんてことが起きないようベドリントンテリアを幼齢時からしっかり慣らして、ストレスなく行えるようにしておきましょう。
ベドリントンテリアと幸せな時間を過ごそう!
ベドリントンテリアは独特な見た目が人気の犬種ですが、闘犬であった歴史から気性が荒く、対犬では手が付けられないほど暴れてしまう場合もあります。ベドリントンテリアのしつけをしっかり行い、飼い主も犬もストレスなく生活できる環境を提供してあげるようにしてくださいね。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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