豆柴の平均寿命ってどれくらい?かかりやすい病気と長生きの秘訣
どんな動物でもいつかは寿命が来てしまうもの。 しかし、少しでも愛犬に長生きしてもらうために、与えるフードは身体に良いものを選ぶようにしたり、こまめにお手入れをしたりと健康管理に気を遣っている飼い主さんは多いのではないでしょうか。 そこで今回は、豆柴の平均寿命やかかりやすい病気、また長生きしてもらうために飼い主さんができることをご紹介します。豆柴と一緒に暮らしている飼い主さんはぜひチェックしてみてくださいね。
豆柴の平均寿命は?
犬を迎えるときには、これから始まる犬との生活にわくわくすると同時に、愛犬とどれくらいの間一緒にいることができるのか気になりますよね。豆柴の平均寿命は一体どのくらいなのでしょうか。
豆柴の平均寿命は10~12年
寿命は個体差や飼育環境なども大きく関わってくるので一概には言えませんが、豆柴の平均寿命はだいたい10~12年ほどです。ただし、サイトや犬舎によっては12~15年だったり、15~16年としているところもあります。中には18年以上生きた子もいるようです。
豆柴は一部の人達の間で「十分な餌を与えられていない柴犬」と認識されていることもありますが、豆柴の血統書を正式に発行している機関である日本社会福祉愛犬協会(KCジャパン)によれば、豆柴とは古来から日本の主に山岳地帯などで活躍していた狩猟用の小型の柴犬のことを指し、決して給餌制限による栄養不良の種類ではないとされています。
先述した誤解が生まれたのは、近年の豆柴ブームに乗じて小柄な柴犬や身体が大きくならないように十分な餌を与えられていない柴犬を豆柴だと偽って販売している業者がいることが原因ですが、本来の豆柴は、もともと存在していた小型の柴犬(小柴・尺柴)を選択交配し、現代の住環境に合わせて改良して生まれた犬のことなのです。数十年の歴史を持つ犬舎では安定して豆柴を作出しており、必ずしも身体が小さい柴犬=栄養不良というわけではありません。
ジャパンケネルクラブや日本犬保存会では「豆柴」と記載された血統書は発行されないため、身体が小さく、豆柴という名前で販売されている子も血統書上は「柴」となります。(両親犬が「柴」の血統書がついている場合)そのため、万が一大きく成長しても血統書上は「柴」なので、販売業者に対してのお咎めはないに等しく、ある種詐欺のような販売がされているケースも少なくありません。
どうしても豆柴を迎えたいという場合には、豆柴を正式に犬種として認めている団体(日本社会福祉愛犬協会、日本豆柴犬協会)の血統書があるかが判断の参考になるでしょう。
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豆柴に多い病気と予防法について
豆柴は柴犬と同じく活発で、比較的身体が丈夫だと言われていますが、かかりやすい病気もあります。豆柴が注意したい病気とその予防方法についてご紹介しましょう。
豆柴や柴犬に多い病気|アレルギー
豆柴や柴犬はアレルギーを起こしやすいと言われています。アレルゲンは、ハウスダストや花粉、ノミ・ダニ、食べ物などさまざまです。これらはアレルギー性皮膚炎の原因となるほか、外耳炎を引き起こしたり、下痢や嘔吐などの症状が見られることもあります。
アレルギーを予防するために日頃から飼い主さんができることはあるのでしょうか?
毎日のお手入れ
豆柴も柴犬もダブルコートなので抜け毛が多いです。身体に死毛が残っていると蒸れて皮膚トラブルの原因となってしまうので、こまめにブラッシングしてあげましょう。また、日頃からノミ・ダニなどの予防をしっかり行うこともアレルギー予防に効果的です。
ドッグフードにも気をつけよう
食物アレルギーは、食べ物の中に含まれるたんぱく質に過剰な免疫反応が起こり、皮膚の発赤や痒み、下痢などを引き起こします。犬がアレルギーを起こしやすい代表的な食べ物は牛肉や鶏肉、ラム肉などの肉類や卵、乳製品、さらに小麦やトウモロコシ、大豆などの穀類だと言われています。あらかじめこれらが含まれるドッグフードを避け、アレルギーになりにくい馬肉や鹿肉などの食べ物が含まれているフードを与えるのも1つです。
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豆柴や柴犬に多い病気|認知症
人間は歳を重ねると認知症を発症しやすくなりますが、近年では獣医療の進歩や良質なドッグフードの開発、飼い主の意識の変化により犬の寿命が以前と比べて飛躍的に延びたことで人間と同様に犬もシニアになると認知症を発症することがあります。一説には洋犬よりも日本犬の発症率のほうが高いと言われており、特に柴犬・豆柴は認知症を発症しやすいです。
だいたい12~13歳を超えると認知症の発症率が高くなり、攻撃性の増加やトイレの失敗、異常な食欲の増進、夜鳴きのほか、隙間に挟まって出られなくなったり、呼んでも反応しなくなるなどの様子が主な症状として見られるようになります。
可能であればどんな病気や怪我も予防したいものですが、認知症には予防方法があるのでしょうか?
DHAやEPAを多く含んだ食材を与えよう
認知症は1度発症すると完治するのは難しいですが、初期の段階で気づくことができれば症状を緩和したり、進行を遅らせることは可能です。普段の食生活の中では、愛犬がシニア期に入ってきたらDHAやDPAが含まれているドッグフードに変更したり、サプリメントで補ってあげるなどの対策をするとよいでしょう。ただし、何事も適量が大切なので、認知症予防のためだからと、過剰に与えるのは避けてください。
脳に刺激を与えることも重要
脳への適度な刺激は認知症の予防に効果的です。耳が遠くなって名前を呼んでも反応してくれないという状況でも、今までと変わらずたくさん名前を呼んであげましょう。また、毎日のお散歩も脳への刺激となります。運動量が減っても自分の足で地面を歩いて太陽の光を浴び外の空気を吸うことは気分転換やストレス解消にもなるので、無理のない範囲でお散歩には行くようにしましょう。外出が難しい場合は、 一緒にボール遊びをしたり、簡単なトレーニングをするだけでも十分です。
認知症は完治することは難しいので、うまく付き合っていくことが大切です。これまでと違う愛犬の様子に戸惑い、少なからずショックを受けることと思います。認知症になった愛犬との関わり方については獣医師などの専門家のアドバイスを聞いてみたり、デイサービスなどの一時預かりサービスなども活用して、愛犬と飼い主さんが無理なく快適に生活できるようにしましょう。
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豆柴の長生きの秘訣とは?
家族の一員である愛犬に長生きしてもらうためにもっとも大切なことは、きちんと愛情をもって接してあげることです。 犬は人間の言葉を話せないので、その仕草や行動を常に観察し、異変を感じたらすぐに動物病院に連れて行ってあげてください。人間と同じで、ストレスを溜めない生活をすることも重要になります。
愛犬の健康を守ることができるのは飼い主さんだけです。定期的に健康診断を受診して病気や怪我の早期発見に努めるほか、愛犬がシニア期に入ったら、これまでの生活環境を見直して過ごしやすい空間を作ってあげましょう。
歳を重ねればトイレなどの失敗が増えることも珍しくありません。怒るのではなく、失敗しないように工夫してあげてください。
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豆柴との時間を大切に
寿命は飼い方次第で変わるケースも珍しくありません。可愛いからと言っておやつをあげすぎたり、お散歩嫌いアピールをしているから運動は室内で済ませるなどの行動は結果として愛犬の寿命を縮めてしまう恐れがあります。
シニアになっても健康的に過ごしてもらうために、愛犬に適したご飯の量を把握し、適切な運動量を確保しましょう。また、病気や怪我の早期発見には定期的な健康診断がとても重要です。近年では子犬、成犬、シニアどのライフステージでも1年に2回は健康診断を受診することが推奨されています。もちろん、普段と違う様子が見られたらすぐに獣医師に相談することも大切です。
縁があって一緒に暮らすことになったのだから、上手に育ててできるだけ長生きしてもらいたいですね。
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この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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